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本(10)-メールマガジン(バックナンバー)

2010年3月16日 (火)

CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~ No.45

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   ♪♪ CHOKO-CHOKO
           ~本の森からお手紙を~ ♪♪  No.45  2010.3.2

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      皆さんにとって、ステキな日々が続きますように…

    先日、朝の出勤時に
    懐かしい囀りが聞えてきました。

    遥かな頭上から。
    青空を背にした、小さく黒い羽ばたきから。

    今迄、すっかり忘れていた、愛らしい声。

    ヒバリの囀り。

    ……もうすぐ、春なんですね☆
    

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 ★・・・今日のお届けもの・・・★

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    今日お届けするのは、2月16日以後の新刊です。

 ☆『魚を水に入れましょう』(P.D.イーストマン 画/すずき出版)
    “英語を楽しむバイリンガル絵本”シリーズの1冊です。
    このシリーズは、英語初級者向けBeginner Books(R)シリーズから
    5冊を選んで日本語を併記したもの。

 ☆『聞き方の技術』(山田一成 著/日本経済新聞出版社)
    調査票の作成を、具体的な事例と共に解説したもの。

 ☆『ドキドキしちゃう』(小学館クリエイティブ)
    岡本太郎が遺した「書」に彼の言葉を添えたもの。
    これは字なのでしょうか。それとも絵なのでしょうか。

 ☆『ウルトライスモ』(坂田幸子 著/国書刊行会)
    スペインの前衛文学運動、ウルトライスモ。
    あまり知られていない、20世紀初頭の文学運動についての本です。

 ☆『農業普及指導論』(藤田康樹 著/東京農業大学出版会)
    農業普及の現場で役立つ実践書。

 ☆『視覚科学』(横澤一彦 著/勁草書房)
    あまり日本では紹介されてこなかった
    視覚の高次過程を重点的に紹介しているもの。

 ☆『まよけの民俗誌』(斎藤たま 著/論創社)
    斎藤たまが集めた各地の魔よけ風習の記録。
    まだ新刊が出るんですね!

 ☆『昆虫食古今東西』(三橋淳 著/工業調査会)
    各国の昆虫食の歴史や調理法をコンパクトに纏めたもの。

 ☆『京大坂の文人 続々々』(管宗次 著/和泉書院)
    もう4作目になりますね。
    残念ながら第1巻(上方文庫11)は品切れになっています。
    幕末から明治にかけて活躍していた文人の姿を取り上げたもの。

 ☆『中世の幽霊』(ジャン・クロード・シュミット 著/みすず書房)
    死者の記憶か、忘却か。どこから、どんな姿で訪れるのか。
    中世における幽霊の歴史とは。

 ☆『摸擬と新製』(前坊洋 著/慶応義塾大学出版会)
    “アカルチュレーションの明治日本”とは副題ですが…
    アカルチュレーションなんて言葉は
    文化人類学でも知らなければ分からないですよね。
    異文化の模擬から、新たな姿への変化を追ったもの。

 ☆『王国と栄光』(ジョルジョ・アガンベン 著/青土社)
    権力による統治と、栄光の意義。
    アガンベンによる政治哲学論です。

 ☆『眼の神殿』(北澤憲昭 著/ブリュッケ)
    1990年度芸術・文学部門のサントリー学芸賞を
    受賞したものの復刊ですね。
    明治期の美術について綴ったもの。
    当時の論評が
    こちら → http://www.suntory.co.jp/sfnd/gakugei/gei_bun0032.html

 ☆『廷臣詩人サー・フィリップ・シドニー』
   (キャサリン・ダンカン・ジョーンズ 著/九州大学出版会)
    豊富な一次資料から読み解く、フィリップ・シドニーの実像とは。

 ☆『ミクロコスモス』(平井浩 編集/月曜社)
    シリーズ「古典転生」の第2回配本で
    別巻1に当たる第1集です。(ややこしいですが(苦笑))
    15-18世紀の精神史に関する研究・学術誌。
    詳細は
    こちら → http://urag.exblog.jp/10022875/
    と
    こちら → http://d.hatena.ne.jp/microcosmos2010/
    にあります。

 ☆『「死の舞踏」への旅』(小池寿子 著/中央公論新社)
    版元のHPを読む限り、1年かけて行った
    新たな旅の模様を書き綴ったもののようです。

 ☆『スターリン』(サイモン・セバーグ・モンテフィオーリ 著/白水社)
    副題は“青春と革命の時代”です。
    1月に出た『スターリン 赤い皇帝と廷臣たち 上・下』の続刊。

 ☆『機械仕掛けの歌姫』(フェリシア・ミラー・フランク 著/東洋書林)
    女性と人造とその「声」と。
    ヴェルヌの『カルパチアの城』やホフマンの『砂男』などが
    取り上げられています。

 ☆『老いの心と臨床』(竹中星郎 著/みすず書房)
    老年期の精神的問題に踏み込んだもの。1983年刊の復刊です。

 ☆『歪み真珠』(山尾悠子 著/国書刊行会)
    『ラピスラズリ』の著者による、最新短篇集。

 ☆『フーコー』(ポール・ヴェーヌ 著/筑摩書房)
    友人である歴史学者による、遺されたフーコーの著作の分析。
    そこから見えてくるもの。
    “現代思想の稀有なドキュメント”とは、HPにある言葉。

 ☆『ローマが風景になったとき』(小針由紀隆 著/春秋社)
    西洋各地に広まった油彩スケッチから、印象派へ。
    風景画が戸外の芸術になったいきさつとは。

 ☆『ユイスマンスとオカルティズム』(大野英士 著/新評論)
    ユイスマンスの作品と人生に迫る1冊です。

 ☆『龍となれ雲自ずと来る』(武者小路実篤 画/清流出版)
    単行本未収録の作品を中心とした、実篤の画と画讃を掲載したもの。

 ☆『神話論理 4ー2 裸の人 2』
   (クロード・レヴィ=ストロース 著/みすず書房)
    …漸く、といった感じでしょうか。最終巻です。

 ☆『声と文字』(大黒俊二 著/岩波書店)
    声から文字へ。その歴史を俯瞰したもの。

 ☆『奴隷制を生きた男たち』(ジェームズ・ウォルヴィン 著/水声社)
    奴隷商人、奴隷所有者、奴隷…
    3者の人生を、日記や手紙をもとに描き出すドキュメンタリー。

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 ★・・・気になる1冊・・・★

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 『ミクロコスモス』(平井浩 編集/月曜社/2月刊行)

    あちらこちらで期待され
    紹介もされているので
    今更ながらなのですが…

    本書は、西洋の近代前史における
    「個人」を中心とした思想、哲学を集めたものです。

    当時の、とりわけ自然哲学は
    「個人」でありながら
    その影響は、時代や社会に及ぼし、及ぼされ
    決して「個人」に収めることができないものです。
    今迄は興味本位で見られることが多かった潮流を
    こうして纏められたことは素晴らしい成果です。
   
    近代の西洋的な理解からは外され
    消えかけているものも
    かつては人々の思想の中心であり
    それは社会が求めていたものでもあったことでしょう。

    日本において、こうした形で
    こうした内容のものが纏められる…
    そのことがとても誇らしくなる
    そんな1冊です。

    前述のリンク以外にも
    こちら → http://steenstrup.blog.so-net.ne.jp/2010-02-11
    でも紹介されていますし
    編者のサイトも
    こちら → http://www.geocities.co.jp/Technopolis/9866/bh.html
    にあります。
    よろしければ、ご一読を☆

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 ★・・・今日のひとこと・・・★

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 『明るい部屋』(ロラン・バルト 著/みすず書房)
     

    世界中を駆けめぐって、
    今日的問題をとらえることに余念のない、
    あの若い写真家たちは、
    みな、
    自分が「死」の代理人であることを知っていない。
    われわれの時代は、
    そうしたやり方によって「死」を引き受けるのである。

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    拙い文章ですが、最後まで読んでいただいて
    本当にありがとうございました。

    少しでもいいメルマガにしていけたら…そう願っていますので
    何かありましたら、お気軽にご連絡ください♪

    それでは…

      これからも、皆さんがステキな本と出逢えますように…

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 『CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~』

    ○編集 ・ 発行  チョコちょこ

    ○メインブログ  『チョコちょこ読書雑記』
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2010年3月 2日 (火)

CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~ No.44

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   ♪♪ CHOKO-CHOKO
           ~本の森からお手紙を~ ♪♪  No.44  2010.2.16

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      皆さんにとって、ステキな日々が続きますように…

    南向きの暖かなお庭では
    もう白梅が陽射しを受けて輝いています。
    タゲリがその奇妙な声を鳴き交わし
    降る雨の冷たさも、心なしか緩んでいるようです。

    …何となく、冬の老婆のその指の隙間から
    春の気配が垣間見えた気がする、今日この頃……

    とは言え、暖かな日和と寒さ厳しい朝とが
    交互に訪れる日々は、もう暫くの間続きそうです。

    皆さんも、体調管理には十分気を付けてくださいね☆
    

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 ★・・・今日のお届けもの・・・★

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    今日お届けするのは、2月2日以後の新刊です。

 ☆『茶室手づくりハンドブック』(岡本浩一 著/淡交社)
    マンションにも茶の湯空間を、というのは非常に魅力的ですね☆
    淡交社さんのHPには
    「茶室をつくろう!」というメニューもありますので
    ぜひご覧ください。
    (こちら → http://www.tankosha.co.jp/chashitsu/index.html

 ☆『琉球文学の中世・近世』(小峯和明 編/三弥井書店)
    税込み15,750円! ですが、これは貴重な1冊ですね。
    古代に偏った琉球ではない
    知られていない中世から近世に到るまでの琉球文学の歴史。

 ☆『夜 新版』(エリ・ヴィーゼル 著/みすず書房)
    15歳の少年が見たアウシュビッツ…
    新しく訳された、ノーベル平和賞を受賞した著者による
    自伝的小説です。

 ☆『文楽二十世紀後期の輝き』(内山美樹子 著/早稲田大学出版部)
    文楽の「今」を描いた、論考をまとめたもの。

 ☆『細川ガラシャ』(田端泰子 著/みすず書房)
    ガラシャについての本は幾つかあるかも知れませんね。
    “散りぬべき時知りてこそ”…この言葉が副題になっています。

 ☆『近世の僧と文学』(西田耕三 著/ぺりかん社)
    近世の僧について、それも文学からの考察とは珍しいでしょう。

 ☆『西洋の教育の歴史』(山崎英則 編著/ミネルヴァ書房)
    “シリーズ現代の教職”とはなっていますが
    一般の方にも読める内容でしょう。
    古代から現代に至るまでの、西洋の教育について
    分かりやすくまとめたもの。

 ☆『語る老女語られる老女』(倉田容子 著/学芸書林)
    文学作品の中の年老いた女性はどのように描かれてきたのか。

 ☆『王朝摂関期の「妻」たち』(園明美 著/新典社)
    平安時代の正妻とは。多妻の中の序列とは。

 ☆『文学全集を立ちあげる』(丸谷才一 著/文藝春秋)
    文庫になりましたね。
    日本と世界、合わせて300篇を取り上げています。

 ☆『「お客様」がやかましい』(森真一 著/筑摩書房)
    お客さまは神様か? 増大するばかりの要求とその問題点。
    …それにしても、ちくまプリマー新書の対象年齢は上がる一方ですね。

 ☆『近代大阪の出版』(吉川登 編集/創元社)
    江戸時代から近代にいたるまでの大阪の出版史。
    在阪の創元社さんならではですね!

 ☆『言論の自由』(エリック・バレント 著/雄松堂出版)
    言論について、多国間を比較研究したもの。
    …いいものだとは思いますが、いつもの通り
    高額ですね…雄松堂出版さん(苦笑)

 ☆『ラディカル構成主義』
   (エルンスト・フォン・グレーザーズフェルド 著/エヌティティ出版)
    まだ殆ど日本では知られていないのではないでしょうか。
    ピアジェの再解釈も踏まえた
    ラディカル構造主義の本格的なテキストです。

 ☆『呪術意識と現代社会』(竹内郁郎 編著/青弓社)
    東京23区民と呪術との組み合わせはユニークですね。
    現代の都心における、呪術行為の意識とは。

 ☆『中世への旅騎士と城』(ハインリヒ・プレティヒャ 著/白水社)
    Uブックスになりましたね。
    生き生きとした中世への旅の始まりです。

 ☆『貧者の領域』(西澤晃彦 著/河出書房新社)
    貧者とは。その現実とは。その排除と隠蔽の実際とは。

 ☆『杉村顕道怪談全集』(杉村顕道 著/荒蝦夷)
    出版社さんは「あらえみし」と読みます。
    仙台の文人による怪談話。あちこちで紹介されているようですね。

 ☆『「象徴天皇」の戦後史』(河西秀哉 著/講談社)
    戦後、天皇像はどのように造り上げられてきたのか。

 ☆『日本砕石業史研究』(石田真人 著/出版文化社)
    業種のイメージは、その実態を知らずに
    推測と想像で成り立っていることが多いものです。
    その意味で、本書のようなものは貴重でしょうね。

 ☆『経済戦争の理論』(中山智香子 著/勁草書房)
    経済戦争とは、平時の戦争であり
    常に臨戦態勢でいなくてはならないもの。
    本書では、そんな経済思想と戦争との結びつきを考察しています。

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 ★・・・気になる1冊・・・★

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 『近代大阪の出版』(吉川登 編集/創元社/2月刊行)

    創元社さんを検索した時に表示される文章は
    次のようなものです。

    “カーネギーシリーズ、「知の再発見」シリーズをはじめ、
     主に心理学、歴史学を中心に出版。
     大阪、関西にかかわる書籍も手がける。
     ベストセラーよりロングセラーを。
     関西から文化の香り高い出版を目指しています。”

    公平に見れば、もともと東京の支店であり、後に独立した
    東京創元社さんの方が、今では有名になっているでしょうね。
    
    ですが、今でも大阪のど真ん中。
    本町を拠点にしている関西の出版社さんとして
    活躍しておられます。

    創元社さんのホームページには
    創業時からのエピソードが「創元社の歩み」と題されて
    掲載されています。
    (こちら → http://www.sogensha.co.jp/com_history/index.html
    とても面白いので、是非一度、読んでみてください。

    
    そんな在阪の創元社さんから出る『近代大阪の出版』。
    これはもう、期待せずにはいられません。

    ちなみに、創元社さんのサイトには
    大阪の出版事情や古書について書かれた
    「古書往来」というコラムもあります。
    こちらも、読んで楽しい連載になっていますので
    よろしければ読んでみてくださいね。
    (こちら → http://www.sogensha.co.jp/page03/a_rensai/kosho/kosho_top.html

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 ★・・・今日のひとこと・・・★

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 『子どもが描く世界』(クリスティーン・アレグザンダー ほか著/彩流社)
     

    わたしのいちばん幼いころの記憶の一つは、
    父の書斎で本を道具にして遊んだことだ。
    たとえば、何冊かの大きな辞書を使って塔や橋を作ったり、
    挿絵を眺めたり、
    読んでいるふりをしたり、
    それからペンか鉛筆を見つけたときは
    いつも空白のページに走り書きをしたりした。
    こういった、初めてもの書きを試みたものの多くが
    いまでもまだ残っている。
    この子どもの遊びがわたしの以後の人生に
    影響を及ぼしたのではないかとよく思う。

                      オールコット

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    拙い文章ですが、最後まで読んでいただいて
    本当にありがとうございました。

    少しでもいいメルマガにしていけたら…そう願っていますので
    何かありましたら、お気軽にご連絡ください♪

    それでは…

      これからも、皆さんがステキな本と出逢えますように…

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 『CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~』

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2010年2月16日 (火)

CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~ No.43

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   ♪♪ CHOKO-CHOKO
           ~本の森からお手紙を~ ♪♪  No.43  2010.2.2

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      皆さんにとって、ステキな日々が続きますように…

    今年に入ってから
    作品で親しんできた方々の
    訃報が次々と目に留まります。

    電子だ、紙だと
    様々な噂と憶測が飛び交う中で…

    …そんな騒動に巻き込まれることの無い

    そんな「作品」が、確かに存在するのだと

    遺されたものを見ながら
    思う…信じる…

    …いいえ。
    
    知る、そんな日が続いています。
    

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 ★・・・今日のお届けもの・・・★

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    今日お届けするのは、1月19日以後の新刊です。

 ☆『フランス中世歴史散歩』(レジーヌ・ペルヌー 著/白水社)
    7年目にして白水Uブックスになりましたね。
    帯にあるように“中世史の大家とともに巡る歴史の旅”を
    ぜひ手軽なサイズで。

 ☆『明治留守政府』(笠原英彦 著/慶応義塾大学出版会)
    岩倉使節団を派遣していた最中の政府について書かれたもの。

 ☆『考古学のあゆみ』(BRIANM.FAGAN 著/朝倉書店)
    理論だけではない、読みやすい一般向けの概説書です。

 ☆『大聖堂』(パトリック・ドゥムイ 著/白水社)
    文庫クセジュです。
    大聖堂の建築から管理運営、その役割から中の暮らしまでを
    多面的に描いたもの。

 ☆『ストーリー・ガール』(モンゴメリ 著/角川書店)
    角川文庫。
    かつてNHKでも放映された、世界中で大人気のドラマ
    『アヴォンリーへの道』の原作の一つです。

 ☆『ガリレオ』(アンニバレ・ファントリ 著/みすず書房)
    ガリレオ裁判からその名誉回復までを描いたもの。
    12,600円(!)ですが、HPにあるように
    “ガリレオ裁判をめぐる関連書の中でも最も正確にして、
     最も詳細かつバランスのとれた書として
     国際的にきわめて高い評価を得ている”ものでしょう。

 ☆『鳥を探しに』(平出隆 著/双葉社)
    多くの「祖父」と出会う旅へ…
    表紙の絵にも、著者の祖父、平出種作の作品を使用しています。

 ☆『バーチャルリアリティ学』
   (日本バーチャルリアリティ学会 編集/工業調査会)
    バーチャルリアリティのシステムや原理を学べるテキスト。

 ☆『中世の狂気』(ミュリエル・ラアリー 著/人文書院)
    中世の狂気について、社会・文化的側面も含めながら
    精神医学的に分析を試みたもの。

 ☆『孤独の科学』(ジョンT.カシオポ 著/河出書房新社)
    様々な角度から、孤独とは何かを解明しようとするもの。

 ☆『自在置物』(原田一敏 著/マリア書房)
    龍や昆虫などの手足を実際に動かせる、自在置物。
    殆ど観賞されることが無かった作品、およそ70点が載せられています。

 ☆『ナノマテリアルの安全管理』(オーム社)
    ナノ材料の製造における注意や、リスク管理について
    基本的な知識をまとめたもの。

 ☆『明治維新と史料学』(明治維新史学会 編集/吉川弘文館)
    明治維新史研究の9巻目。
    諸史料がどのように蒐集・編纂されたかを論じたもの。
    「『日本史籍協会叢書』稿本の伝存と構成」といった目次には
    惹かれますね☆

 ☆『未完のフィヒテ』(石崎宏平 著/丸善プラネット)
    『イエナの悲劇』の著者による、その続きのフィヒテ
    と言ってもいいでしょうか。

 ☆『クロード・カーアン』(永井敦子 著/水声社)
    シュルレアリスムの25時の1冊。
    Claude Cahunは、仮面や鏡を使ったセルフポートレイトで知られる
    写真家です。

 ☆『とざされた時間のかなた』(ロイス・ダンカン 作/評論社)
    「海外ミステリーBOX」という新しいシリーズが出るようですね。
    その内の1冊。
    かつて「児童図書館・文学の部屋」シリーズにあったものの
    改訂新版ですが、この表紙は…大人を意識しているのでしょうか。

 ☆『コナン・ドイル伝』(ダニエル・スタシャワー 著/東洋書林)
    2000年、MWA(アメリカ探偵作家クラブ賞)の
    幾つか部門で候補になったり、受賞を果たした作品です。

 ☆『デザイン事典|文字・フォント』
   (モリサワ 編集/毎日コミュニケーションズ)
    モリサワのOpenType全書体を完全網羅!
    モリサワについてはこちら → http://www.morisawa.co.jp/

 ☆『オイラーの贈物 新装版』(吉田武 著/東海大学出版会)
    版元を変えて、3度目になりますね。
    オイラーの公式を知るために、一歩ずつ学ぶ数学の基礎。

 ☆『法と経済学』(スティーブン・シャベル 著/日本経済新聞出版社)
    “米国のロースクールのスタンダードテキストを完訳”とはHPから。
    法と経済学を学ぶ上で基本となる教科書です。

 ☆『サンスクリット語・その形と心』(上村勝彦 著/三省堂)
    上村勝彦と言えば、ちくま学芸文庫で未完となっている
    『マハーバーラタ』が思い出されます。
    本書もまた、その上村勝彦の遺稿を柱としたもの。
    帯にある“最新・最高のサンスクリット語入門”という言葉に
    相応しい1冊でしょう。

 ☆『漱石の「猫」とニーチェ』(杉田弘子 著/白水社)
    ニーチェの思想が、日本の近代知識人に与えたその衝撃の大きさ。
    そこに、彼らは何を見たのでしょうか。

 ☆『アガンベン入門』(エファ・ゴイレン 著/岩波書店)
    イタリアの哲学者、アガンベンの初期から現在にいたるまでの
    思索の全貌を解説したもの。

 ☆『異説・日本近代文学』(出原隆俊 著/大阪大学出版会)
    作家どうしの作品の「借用」と「典拠」から見る近代文学史です。

 ☆『ビジュアルで学ぶ動物看護学』(『CAP』編集部 編集/チクサン出版社)
    『CAP』は獣医師の為の総合誌です。
    動物介護師向けのテキストですが
    一般の方も興味はあるのではないでしょうか。

 ☆『読書雑志』(吉川忠夫 著/岩波書店)
    中国文学・思想の第一人者による中国古典世界への招待。

 ☆『現代イスラーム哲学』
   (ムハンマド・アッ=タバータバーイー 著/書肆心水)
    シーア派で、20世紀最高位の哲学者とされる
    タバータバーイーによる、現代イスラーム哲学の成果。

 ☆『超音波技術入門』(宇田川義夫 編著/日刊工業新聞社)
    幅広く、超音波の基礎と応用を解説したもの。

 ☆『天啓を受けた者ども』(マルコス・アギニス 著/作品社)
    『マラーノの武勲』の著者による、現代の南米を舞台とした
    麻薬とカルト集団をテーマとした巨編。

 ☆『イギリスの野の花えほん』(シャーロット・ヴォーク 画/あすなろ書房)
    『ねこのジンジャー』やファージョンの絵本も出している
    シャーロット・ヴォークによる、96種の野の花の絵本☆

 ☆『漬けもの博物誌』(小川敏男 著/八坂書房)
    漬物と言えば、この著者でしょう。
    『つけ物風土記』の改題、復刊です。

 ☆『古代宮廷の知と遊戯』(猪股ときわ 著/森話社)
    古代の楽書から物語、説話までを読み解き
    宮廷の遊戯の現場を考察したもの。

 ☆『フランツ・ローゼンツヴァイク』(佐藤貴史 著/知泉書館)
    ローゼンツヴァイクについては
    去年『救済の星』がみすず書房さんから出ましたね。
    本書はその『救済の星』を中心に彼の思考を読み解いていくもの。

 ☆『オルティス 変奏論』
   (ディエゴ・オルティス 著/アルテスパブリッシング)
    ルネサンス音楽を知るには貴重な邦訳。
    …ですが、本体価格7,600円は辛いかも知れません(苦笑)

 ☆『スターリン 上』(サイモン・セバーグ・モンテフィオーリ 著/白水社)
    英国文学賞の受賞作品。
    白水社さんからは、若きスターリンを描いた
    続篇も来月に刊行予定です。

 ☆『出版界おもしろ豆事典』(塩澤実信 著/北辰堂出版)
    何かと興味を持たれる事が多くなった出版界。
    塩澤実信の文章は読みやすいですよね。

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 ★・・・気になる1冊・・・★

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 『現代イスラーム哲学』
   (ムハンマド・アッ=タバータバーイー 著/書肆心水/1月30日刊行)

    今回は書肆心水さん。
    「心水」は「しんすい」と読みます。
    社名からは想像出来ないのですが
    2004年創業のまだまだ新しい出版社さんです。

    …それにしても、いつもいつもあまり売れなさそうなものを(苦笑)
    と思ってしまうのですが

    “新事物よりも、百年後にも意味をもち続ける根本的な本を”

    という理念にはとても共感してしまいます。

    既刊本を眺める限り、この理念を今も持ち続けておられるのでしょう。

    そんな流れの中で選ばれたのが本書。
    イスラームの哲学とは言え
    生きる上で、様々な、幅広い思想・哲学に触れることは
    決して無駄なことではありません。
    恐らく、本書もそんな1冊になることでしょう。

    2004年の創業当時の記事ですが
    訳者の黒田壽郎へのインタビューが書肆心水のHPにあります。
    こちら → http://www.shoshi-shinsui.com/author-kuroda.htm

    また、本書の紹介もこちらになります。
    → http://www.shoshi-shinsui.com/book-hikmah.htm

    これからも見守っていきたい、頑張ってもらいたい
    出版社さんの一つです☆

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 ★・・・今日のひとこと・・・★

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 『写真的思考』(飯沢耕太郎 著/河出ブックス)
     

    三枚の写真が、
    カメラアングルまでほぼ一致していることを、
    偶然と見るにはあまりにも話ができ過ぎている。
    むしろ優れた写真(たち)には、
    時空を飛び越えて、
    過去・現在・未来を一挙に繋いでしまうような力が
    含まれていると考えた方がいいのではないだろうか。

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    拙い文章ですが、最後まで読んでいただいて
    本当にありがとうございました。

    少しでもいいメルマガにしていけたら…そう願っていますので
    何かありましたら、お気軽にご連絡ください♪

    それでは…

      これからも、皆さんがステキな本と出逢えますように…

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 『CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~』

    ○編集 ・ 発行  チョコちょこ

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2010年2月 2日 (火)

CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~ No.42

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   ♪♪ CHOKO-CHOKO
           ~本の森からお手紙を~ ♪♪  No.42  2010.1.19

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      皆さんにとって、ステキな日々が続きますように…

    寒い日が続きますね。
    関西の平野部でも、先日は雪になりました。
    皆さん、お身体は大丈夫でしょうか。

    海の向こうでは、ハイチが大変な状況になっています。
    関西で震災を体験した一人としては
    我が身のことのように思えて仕方がありません…

    少しでも、少しでも早く、日常が戻りますように……
    

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 ★・・・今日のお届けもの・・・★

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    今日お届けするのは、1月5日以後の新刊です。

 ☆『漢籍伝来』(静永健 著/勉誠出版)
    漢籍は、『白氏文集』は
    どのように日本や東アジアで読まれてきたのでしょうか。

 ☆『マイケル・ポランニー「暗黙知」と自由の哲学』(佐藤光 著/講談社)
    “本邦初の本格紹介”と帯にはありますが
    少しだけ、違和感を覚えますね。
    科学哲学者ポランニーの全体像を、ということであれば
    確かに出版数は少ないのですが…

 ☆『ヒンドゥー教の〈人間学〉』(マドレーヌ・ビアルドー 著/講談社)
    ヴェーダや、『ラーマーヤナ』に『マハーバーラタ』。
    古代のバラモン教から、現代のヒンドゥー教まで。
    多彩なインドの宗教哲学を見通す1冊です。

 ☆『フォークの歯はなぜ四本になったか』
   (ヘンリー・ペトロスキー 著/平凡社)
    身の回りの実用品は、どのようにして形が決まってきたのでしょうか。
    ペトロスキーと言えば、『本棚の歴史』もすぐに思い出しますね。
    平凡社ライブラリーで復刊です。

 ☆『純粋理性批判 1』(カント 著/光文社)
    中山元による、全7巻の新訳ですね。
    “分かりやすさを徹底した”本書がいいのかどうかは
    意見が分かれるかも知れませんが…
    これを機会に、もっと身近になって欲しい1冊です。

 ☆『叢書グローバル・ディアスポラ 6』(中川文雄 編著/明石書店)
    第4巻の「ヨーロッパ・ロシア・アメリカ」に続いて2回目の配本。
    移民を含めた、人の移動から見た「世界」とは
    どんな姿をしているのでしょうか。

 ☆『立本倫子colobockle apartment』
   (Pooka編集部 編集/学研教育出版)
    立本倫子のサイトがこちら → http://www.colobockle.jp/index.html
    絵本も出しておられましたよね。

 ☆『メフィス』(フロラ・トリスタン 著/水声社)
    作家としてよりも、女性社会主義者として知られているかも知れません。
    19世紀パリの貴族社会を舞台としたプロレタリア文学。

 ☆『切手帖とピンセット』(加藤郁美 著/国書刊行会)
    オールカラーで184ページ!
    “グラシン紙のポケットが切手の背景に写っている、
     ちょっと古くて懐かしい切手帖そのものを思わせる、
     祖父江慎氏によるブックデザイン”
    …これはもう、ぜひ見てみなくては。

 ☆『数学はいかにして創られたか』(Luke Hodgkin 著/共立出版)
    ヨーロッパ以外の原典資料も駆使した広域的な数学史。

 ☆『民主主義がアフリカ経済を殺す』(ポール・コリアー 著/日経BP社)
    民主主義がもたらす深刻な危機。疲弊するアフリカ社会の実態とは。

 ☆『変容する中国の労働法』(山下昇 編著/九州大学出版会)
    「世界の工場」中国の労働事情とは。
    労働者の権益保護が強化された、最新の労働法を解説したもの。

 ☆『アメリカの医療保障』(長谷川千春 著/昭和堂)
    シリーズ「アメリカ・モデル経済社会」全10巻の6巻目です。
    オバマ政権になって再び新聞紙上に見られるようになった
    アメリカの医療保障について知るにはいいものでしょう。

 ☆『現代人口辞典』(人口学研究会 編集/原書房)
    人口問題の言葉や概念を解説したハンディな用語辞典です。

 ☆『ハンナ・アレント』(亀喜信 著/世界思想社教学社)
    つい先日も、勁草書房さんから『公共性への冒険』が出ていましたね。
    彼女の思想は死後35年が過ぎても
    途切れることなく続いていきますね…

 ☆『病院で聞くことば辞典 新版』(浜六郎 著/岩波書店)
    四六版で並製。手軽に持ち運び出来るサイズで
    病院でよく聞く言葉を解説してくれるもの。

 ☆『今すぐ弾けるやさしい大正琴入門 改訂版』
   (泉田由美子 編著/自由現代社)
    まだまだ人気ありますよね、大正琴。
    楽器の教本で知られる自由現代社さんから出ているものです。

 ☆『文化史とは何か 増補改訂版』(ピーター・バーク 著/法政大学出版局)
    増補改訂版の表紙はフェルメールなんですね。
    初版とどちらがいいかは好みが分かれるかも知れません。
    原著第二版の完訳、文化史研究を網羅した格好の入門書です。

 ☆『夜食の文化誌』(西村大志 編著/青弓社)
    夜食…確かに、新しい文化かも知れませんね。

 ☆『集団人間破壊の時代』(サマンサ・パワー 著/ミネルヴァ書房)
    2003年にピューリッツアー賞(ノンフィクション)を受賞した
    “A Problem from Hell”の翻訳です。
    紛争、迫害、虐殺…国家や社会の失敗とこれからと。

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 ★・・・気になる1冊・・・★

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 『切手帖とピンセット』(加藤郁美 著/国書刊行会)

    副題は
    “1960年代グラフィック切手蒐集の愉しみ”です。

    国書刊行会さんのHPでは
    この1960年代を

    “一般の人々が海外旅行をすることがまだ難しく、
     夢のように思われた1960年代”

    と紹介されていますね。
    

    少しお話は変わりますが
    先日、彰国社さんから
    『Showa Style 再編建築写真文庫』という本が出ました。
    1953年から1970年まで出版された
    北尾春道の写真による『建築写真文庫』を再編集したものです。
    無名の建物。無名の人々。
    1960年代の「リアル」が写し込まれています。

    『切手帖とピンセット』は
    この『Showa Style 再編建築写真文庫』と同じ懐かしい時代の切手を
    1154枚(!)も詰め込んだ
    オールカラー184ページの素晴らしい1冊です。

    どちらの本も
    詰め込まれたその「空気」を
    愛おしく思う方は多いのではないでしょうか…

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 ★・・・今日のひとこと・・・★

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 『レクイエム』(アントニオ・タブッキ 著/白水Uブックス)
     

    こんな物語を書いてはいけないのだと、
    なんとなく察しはついていた。
    なぜなら、
    虚構を模倣して、
    それを真実に変えてしまうだれかが、
    かならずどこかにいるものだから。

    ……………

    わたしはそのできそこないの物語をもう一度生きなければならなかった。
    ただし、
    今度は、
    ほんとうの意味で。

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    拙い文章ですが、最後まで読んでいただいて
    本当にありがとうございました。

    少しでもいいメルマガにしていけたら…そう願っていますので
    何かありましたら、お気軽にご連絡ください♪

    それでは…

      これからも、皆さんがステキな本と出逢えますように…

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 『CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~』

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2010年1月19日 (火)

CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~ No.41

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   ♪♪ CHOKO-CHOKO
           ~本の森からお手紙を~ ♪♪  No.41  2010.1.5

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      皆さんにとって、ステキな日々が続きますように…

    明けまして
    おめでとうございます。

    2010年、一番最初のお手紙を差し上げますが
    新しい本のお届けものは少なめです。

    お正月の疲れも残る中
    さらさらとでも、目を通していただければ嬉しいです☆
    

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 ★・・・今日のお届けもの・・・★

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    今日お届けするのは、12月22日以後の新刊です。

 ☆『マネーの進化史』(ニーアル・ファーガソン 著/早川書房)
    現代の金融システムについての、難解な経済書も多いので…
    こんな入門書も必要ですよね。

 ☆『春雨物語論』(高田衛 著/岩波書店)
    著者の専門である上田秋成の作品『春雨物語』についての論考。
    カバーが美しいですね☆

 ☆『科学と価値』(ラリー・ラウダン 著/勁草書房)
    近頃、科学哲学の本が散見しますね。
    科学が哲学を求めているのでしょうか
    それとも哲学が科学を侵食しているのでしょうか…

 ☆『人種主義の歴史』(ジョージ・M.フレドリクソン 著/みすず書房)
    そもそも「人種」とは何なのか。
    その名の下に権力が行使してきた
    人種主義の歴史を簡明に描いたもの。

 ☆『明治国家と雅楽』(塚原康子 著/有志舎)
    ブログによれば、“十数年間、地道に研究されてきた結晶”だそうです。
    近代国家の国づくりと伝統音楽の関係を描いたもの。
    ちなみに、ブログはこちら → http://yushisha.blog.ocn.ne.jp/blog/

 ☆『Scope』(桑原弘明 著/平凡社)
    幻想的な風景を、小さな箱の中に閉じ込めた
    ミニアチュール作品の写真集です。
    装丁に期待大、です☆

 ☆『ロマン語』(W.D.エルコック 著/学術出版会)
    ラテン語から生まれた全ロマン語の生成と進化を
    実例により解説したもの。
    “20世紀中葉における斯界の研究成果の集大成をなすとともに
    西洋中世の言語文化の総覧である”とは、HPにある言葉。

 ☆『喪の日記』(ロラン・バルト 著/みすず書房)
    表紙の写真がいいですね…
    母の死から始まる、カードに書かれた日記。

 ☆『紙の本が亡びるとき?』(前田塁 著/青土社)
    “「めくらない世代」 がやってくる!”とは帯の言葉。
    賛否はともかく、一つの傾向ですよね。

 ☆『中世の書物と学問』(小川剛生 著/山川出版社)
    日本において
    中世の人々はどのように書物を利用していたのでしょうか。

 ☆『赤いゲッベルス』(星乃治彦 著/岩波書店)
    名は知られていながらも、意外に本にはなっていないと思います。

 ☆『フェアトレード』(アレックス・ニコルズ 編著/岩波書店)
    フェアトレードのビジネスとしての実際を、豊富な事例から。

 ☆『海を渡る日本現代美術』(光山清子 著/勁草書房)
    欧米で開催された、主な日本現代美術の展覧会を巡って
    その受容と評価を論じたもの。

 ☆『言葉は社会を動かすか』(松永澄夫 編集/東信堂)
    言葉を取り扱ってきた編者が、言葉と社会の関わりを纏め論じたもの。

 ☆『読書と読者』(京都大学図書館情報学研究会)
    読書とリテラシーについての最新の研究成果です。

 ☆『タロット象徴事典』(井上教子 著/国書刊行会)
    そのシンボルや図像を読み解き、より深くタロットを知るための事典。

 ☆『クルアーン』(小杉泰 著/岩波書店)
    「書物誕生」の1冊。『コーラン』のことです。

 ☆『マドゥモァゼル・ルウルウ』(ジィップ 著/河出書房新社)
    森茉莉初の訳書のようですね。
    初版は1973年、薔薇十字社から出ていたものの新装復刊です。

 ☆『絵具の辞典 新装普及版』
   (ホルベイン工業技術部 編集/中央公論美術出版)
    各種絵の具の定義から歴史、使用上のポイントまで。
    絵の具という製品そのものを解説してくれるもの。

 ☆『子どもが描く世界』(クリスティーン・アレグザンダー 編著/彩流社)
    作家が子ども時代に生み出した
    「子どもによる文学」を取り上げた新しい視点の本。
    子どもの作家による、模倣や創造の過程等を探るもの。

 ☆『廃校のうた』(菅谷誠 著/柏艪舎)
    北海道から消えた4つの学校…
    著者による紹介サイトが
    こちら → http://www009.upp.so-net.ne.jp/makosgy/manabiya.html

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 ★・・・気になる1冊・・・★

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 『喪の日記』(ロラン・バルト 著/みすず書房/12月22日発売)

    今年2010年は
    ロラン・バルトが亡くなってから、30年になりますね。

    そんなこともあってか
    彼へと繋がる本が、幾つも目に留まるような気がします。
    (下の「ひとこと」に触れたトドロフも、彼に学んだ1人です)

    本書はその内の1冊。
    ずっとバルトの本を出してきた、みすず書房さんからのもの。

    表紙の写真が、本書をとてもよく表わしていますね…

    母の死が、バルトにもたらした絶望。
    その絶望の中で
    カードに記されていく
    切れ切れの言葉たち…

    それらが集まり
    更にバルト自身により分けられ、形を成したのが本書です。
    
    そして、本書はまた
    彼の『明るい部屋』へと繋がっていくもの…

    時に難解なバルトの思想を
    より身近に感じさせてくれるもの。
    「人間」バルトを感じさせてくれるもの…

    きっと、本書はそんな1冊になっていることでしょう。

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 ★・・・今日のひとこと・・・★

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 『文学が脅かされている』(ツヴェタン・トドロフ 著/法政大学出版局)
     

    文学の対象が人間の条件それ自体である以上、
    文学を読み、それを理解する者は、
    文学分析の専門家になるのではなく、
    人間存在を知る者となるだろう。

    ……………

    来るべき諸世代にこの壊れやすい遺産、
    よりよく生きる手助けをするこれらの言葉を伝えていく義務は
    われわれ大人のものである。

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    拙い文章ですが、最後まで読んでいただいて
    本当にありがとうございました。

    少しでもいいメルマガにしていけたら…そう願っていますので
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    それでは…

      これからも、皆さんがステキな本と出逢えますように…

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2010年1月 5日 (火)

CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~ No.40

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   ♪♪ CHOKO-CHOKO
           ~本の森からお手紙を~ ♪♪  No.40  2009.12.22

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      皆さんにとって、ステキな日々が続きますように…

    今年最後のお手紙を差し上げます。

    少しでも、新刊に興味を持っていただけるような…
    少しでも、幅広い読書に繋げていただけるような…

    この1年間
    そんなお手紙の一つになれたのなら
    嬉しく思います。

    それでは…

    少し早いですが
    どうぞ、よいお年をお迎え下さい☆
    

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 ★・・・今日のお届けもの・・・★

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    今日お届けするのは、12月8日以後の新刊です。

 ☆『王朝滅亡の予言歌』(串田久治 著/大修館書店)
    “隠喩やブラックユーモアを駆使して権力者を揶揄し呪う歌
     ─それが中国の童謡である”とはHPの言葉。
    歌の中に織り込まれた希望が実現した時
    その童謡は予言の歌として今に残る…
    …では、残らなかった希望はどれ程あったことでしょうね……

 ☆『奇蹟の画家』(後藤正治 著/講談社)
    “絵を見て泣いたことがありますか?”とは帯の言葉。
    画家石井一男の作品について、ではなく
    絵が人を救うということについて描かれたものなら
    それは大切なことかも知れません。

 ☆『医学と芸術』(森美術館 編集/平凡社)
    東京の森美術館で開催している同名展覧会の図録。
    生と死、医と美を大きな視点から総合的に眺める企画です。

 ☆『偽書「東日流外三郡誌」事件』(斉藤光政 著/新人物往来社)
    …いえ、もう忘れられつつあるものかと思われるので。
    文庫化を機に、当時のことを新しい世代に知ってもらうのも
    大切ではないでしょうか。

 ☆『成人の心理学』(丸島令子 著/ナカニシヤ出版)
    “日本の中年は何に悩み、どう乗り越えるのか”とはHPの言葉。
    実証データから読み解く、日本の中年像です。

 ☆『社会貢献する宗教』(稲場圭信 編集/世界思想社教学社)
    宗教の社会貢献を、具体例を交えて紹介、考察したもの。

 ☆『デザインの小さな哲学』(ヴィレム・フルッサ 著/鹿島出版会)
    デザインに関する、哲学エッセイ21篇。

 ☆『自死という生き方』(須原一秀 著/双葉社)
    こちらも哲学者に関するもの。新書になりましたね…
    著者は、自らの哲学的事業として、自死を選びました。
    本書はその遺稿です。

 ☆『ジョージ四世の夢のあと』(君塚直隆 著/中央公論新社)
    英国王ジョージ四世の事績を積極的に見直したもの。

 ☆『賞をとった子どもの本』(ルース・アレン 著/玉川大学出版部)
    副題に“70の賞とその歴史”とありますね。とっても便利かも☆
    …児童書向けだけでも70も賞があるんですねぇ。

 ☆『イギリス詩人伝』(サミュエル・ジョンソン 著/筑摩書房)
    サミュエル・ジョンソンは生誕300年になります。
    本書はその彼の主著。

 ☆『古本綺譚 大増補』(出久根達郎 著/平凡社)
    “大増補”に惹かれてしまいますね(笑)

 ☆『日本SF精神史』(長山靖生 著/河出書房新社)
    幕末からこちら、近代日本で描かれてきた
    未来やもう一つの世界の系譜。

 ☆『写真的思考』(飯沢耕太郎 著/河出書房新社)
    もう1冊、河出ブックスから。
    古今東西のユニークな写真を読み解き
    その魅力に迫る著者初の本格的写真論。

 ☆『流木と災害』(山本晃一 編集/技報堂出版)
    山から海まで。
    それぞれの空間区画で流木による災害の軽減を図るには。

 ☆『戦時金融金庫の研究』(山崎志郎 著/日本経済評論社)
    戦時中、軍需産業への融資を行っていた
    戦時金融金庫についての本ですね。
    その業務から、リスク管理までを明らかにしたもの。

 ☆『キリシタンと翻訳』(米井力也 著/平凡社)
    布教の為の翻訳とは。
    新しい視点ですね☆

 ☆『心的イメージとは何か』(S.M.コスリン 著/北大路書房)
    心的イメージについての最新の知見と理論。

 ☆『〈著者〉の出版史』(浅岡邦雄 著/森話社)
    藤村・天外・泡鳴・鴎外・荷風…
    明治から昭和初期にかけての著者と版元との契約は? 報酬は?

 ☆『働くことの意味』(橘木俊詔 編著/ミネルヴァ書房)
    「叢書・働くということ」全8巻中の1冊。
    第1巻に相応しい題材ですね。“人はなぜ、何のために働くのか。”

 ☆『モノの意味』(ミハイ・チクセントミハイ 著/誠信書房)
    モノが人にもたらす感情や、その関わり方、歴史とは。
    人はモノを除外して生きてはいませんものね。
    著者の一人がチクセントミハイですから
    モノと幸福についての話題が本書でも読めることでしょう。

 ☆『外字管理と文字同定』(長村玄 著/日本加除出版)
    漢字の歴史や概要から
    手書きとパソコンの文字のデザイン差までをまとめたもの。

 ☆『絶滅した日本のオオカミ』(ブレット・ウォーカー 著/北海道大学出版会)
    北海道におけるエゾオオカミ絶滅政策の歴史的背景などは
    あまり知られていないのでは。
    オオカミが絶滅に至るまでの、その過程。

 ☆『世論をさがし求めて』(西平重喜 著/ミネルヴァ書房)
    世論をめぐる歴史や各国比較を踏まえ
    どうやって世論調査が定着していったかを検討するもの。

 ☆『知識人として生きる』(スティーヴ・フラー 著/青土社)
    唯一の真実でなく、真実全体を見極める「知識人」とは。

 ☆『新常用漢字表の文字論』(文字研究会 編/勉誠出版)
    常用漢字表は何故、改訂されるのか。その意味とは。

 ☆『独楽園』(薄田泣菫 著/ウェッジ)
    “人生観照の極致”とは、帯の言葉。
    本書は口述筆記により執筆されたものです。

 ☆『白い城』(オルハン・パムク 著/藤原書店)
    パムクはノーベル文学賞受賞作家。
    「自己とは何か」を問う、著者の出世作。

 ☆『短歌が人を騙すとき』(山田消児 著/彩流社)
    “見てもいない風景、体験してもいない事象を詠む歌…”
    と帯の一部にあるように、短歌創作はとても自由なもの。
    本書はそんな通りすがりの読者の戸惑いにも答えてくれるテキストです。

 ☆『地球生命は自滅するのか?』(ピーターD.ウォード 著/青土社)
    地球における、生命の共存共栄は幻想なのでしょうか。
    むしろ共倒れを繰り返させるこの星は「死を招く母」なのでは…

 ☆『アクシオン・フランセーズ』(ジャック・プレヴォタ 著/白水社)
    ドレフュス事件を契機に組織されたアクシオン・フランセーズ。
    彼らの特徴的な思想と行動、その盛衰をたどる1冊。

 ☆『形而上学レッスン』(アール・コニー 著/春秋社)
    アメリカン・スタイルの、楽しい哲学書のようですね。

 ☆『渤海の歴史と文化』(東北亜歴史財団 編集/明石書店)
    韓国における、渤海国史についての研究成果を訳したもの。

 ☆『アリの背中に乗った甲虫を探して』(ロブ・ダン 著/ウェッジ)
    “実直な生物学者からマッドサイエンティストめいた昆虫学者まで”
    とはHPの言葉。
    著者が描き出すのは、そんな彼らの
    “狂気にも似た情熱とあくなき探求心”です。

 ☆『パリが沈んだ日』(佐川美加 著/白水社)
    パリがセーヌ川に沈む…1910年1月の大洪水から100年。
    なぜ、パリは何度も沈むのか。

 ☆『春の祭典 新版』(モードリス・エクスタインズ 著/みすず書房)
    “壮大かつ読みごたえのある文化史”とHPには書かれています。
    1913年のバレエ「春の祭典」から、ナチス崩壊までを描いたもの。

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 ★・・・気になる1冊・・・★

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 『賞をとった子どもの本』
  (ルース・アレン 著/玉川大学出版部/12月25日発売)

    プラトンのイデア論。
    恐らくはそこからとった社名でしょうね。
    それがイデア書院さん。
    古書で時折目にする社名ですが
    そこが、本書の玉川大学出版部さんの前身になります。
    (正確にはイデア書院→玉川学園出版部→玉川大学出版部のようです)

    玉川さんといえば
    何と言っても、子ども向けの『児童百科大辞典』でしょう。
    図書館には、なくてはならないものでしたね。
    見やすく、使いやすく、楽しめる辞典でした。
    これを越えたと断言出来るような百科辞典は、今でも無いと思います。

    そんな玉川大学出版部さんから出たのが
    70もの児童図書賞と、その歴史についての本です。
    沿革から受賞作のリスト、賞の背景まで…
    …なんて便利な本でしょう!
    
    残念なのは英語圏だけだということですが…
    巻末にある11,000(!)項目以上の
    原書・日本語訳書タイトルや人名索引(どちらも和文・英文で)は
    素晴らしいレファレンス・ツールになるはずです。

    受賞作が、どれも素晴らしいものばかりとは限りませんが
    読書へと導く「きっかけ」の一つにはなるものでしょう。
    きっと、知らない本ばかりが並んでいるはずです。
    まだ見たことも読んだことも無い本と出逢うために…
    早く本書のページを開いてみたいものです☆

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 ★・・・今日のひとこと・・・★

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 『いつでも戻ってくる失くした本のこと』
  (種村季弘 著/河出書房新社『箱抜けからくり綺譚』収録)
     

    …いわば道化としての復刻本の効用に気がついたのである。
    「これじゃないんだ」から、
    いまはない「これだ」を呼び出す魔法といってもいい。

    二度と戻ってこない本は、夭折した幼な友だちに似ている。
    若い頃の恋人に再会すれば、いやおうなしに相手の老いと、
    彼女の眼に映ったわが身のそれをも見ないわけにはいかない。
    失われた本は年をとらない。
    ここではないどこかでいつまでもピカピカに輝いている。
    みにくく汚れもしなければ、老いもしない。
    その気になれば、書斎の宮廷道化たる
    復刻本からありし日を呼び戻すこともできなくはない。

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    拙い文章ですが、最後まで読んでいただいて
    本当にありがとうございました。

    少しでもいいメルマガにしていけたら…そう願っていますので
    何かありましたら、お気軽にご連絡ください♪

    それでは…

      これからも、皆さんがステキな本と出逢えますように…

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 『CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~』

    ○編集 ・ 発行  チョコちょこ

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2009年12月22日 (火)

CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~ No.39

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   ♪♪ CHOKO-CHOKO
           ~本の森からお手紙を~ ♪♪  No.39  2009.12.8

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      皆さんにとって、ステキな日々が続きますように…

    いよいよ12月、師走ですね。

    今年の終わり

    と

    新しい年の始まり

    と

    皆さんは、その境目に何を読まれるのでしょうか。

    …今から、わくわくしながら
    その本を選び始めています☆
    

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 ★・・・今日のお届けもの・・・★

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    今日お届けするのは、11月24日以後の新刊です。

 ☆『動機の修辞学』(ケネス・バーク 著/晶文社)
    『動機の文法』のケネス・バークです。待望の本邦初訳☆
    『動機の文法』については、松岡正剛の千夜千冊にもありましたね。
    こちら → http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya0048.html

 ☆『誤診のおこるとき』(山下格 著/みすず書房)
    精神科における誤診例を具体的にまとめた名著の改訂復刊。

 ☆『茶仏』(宝迫典子 著/佼成出版社)
    仏教の伝来を逆に辿りながら
    各地で寺廟と関わるお茶についてのエッセイを綴ったもの。
    著者は中国政府認定評茶員・茶芸師。
    ブログがこちら → http://shinowazuri.cocolog-nifty.com/memo/

 ☆『脳の中の「わたし」』(坂井克之 著/講談社)
    “「わたし」より先に脳は考えている
     「わたし」は脳の作り物にすぎないのか?”
    そんな言葉が帯に書かれた、イラスト付きの科学読み物です。

 ☆『セラミックス博物館』(藤田英一・杉山昌章 著/アグネ技術センター)
    「焼き物」としてのセラミックスと「工業製品」としてのセラミックス。
    その変化と発展を共に並べて述べたもの。
    1冊に、この2面をまとめて示した本は珍しいでしょう。

 ☆『戦争の日々 下』(朝倉喬司 著/現代書館)
    現代書館のHPにも、新刊の背が並んでいますね。
    この表示、どんどんと広がっていくのでしょうか。
    本書の上巻は1月に出たのですが…もう、随分と以前に思います。
    新刊が多くなっている現代
    続刊を見落とす確率は極端に大きくなっていますよね…

 ☆『言語と文化』(南雅彦 著/くろしお出版)
    文化を中心にして、社会と言語と人間の関わりを考察するもの。

 ☆『バナッハ=タルスキの逆説』(レナードM.ワプナー 著/青土社)
    刺激的で不思議な定理、バナッハ=タルスキーのパラドックス。
    岩波科学ライブラリーにある
    『バナッハ・タルスキーのパラドックス』(砂田利一 著)も
    新版がこの12月に出ますね。

 ☆『ホモ・ファーベル』(アドリアーノ・ティルゲル 著/社会評論社)
    ホモ・ファーベルとは、「工作する人」の意味の造語です。
    古代からの労働観の変容を概説したもの。

 ☆『文学が脅かされている』(ツヴェタン・トドロフ 著/法政大学出版局)
    HPによれば
    “読者の人生に豊かさとかけがえのない意味を与える力としての
     文学の伝統と尊厳を擁護する試み”だそうです。
    著者はロラン・バルトの下で指導を受けています…
    近頃、このロラン・バルトの名が散見しているように思いますね。

 ☆『罪と罰の文化誌』(服藤早苗 編集/森話社)
    罪と犯罪の違いは? どこまでなら罰せられない?
    この罪と罰の関係を歴史的・文化的に考察するもの。

 ☆『乱歩・正史・風太郎』(高木彬光 著/出版芸術社)
    高木彬光の作家人生に転機を与えた、3人の巨匠にまつわるエッセイ☆

 ☆『近代日本の政党と社会』(安在邦夫 編著/日本経済評論社)
    政党の果たしてきた役割を、多面的・多角的に考察するもの。

 ☆『善良な町長の物語』(アンドリュー・ニコル 著/日本経済評論社)
    “ジョン・アーヴィングさながらの、新しい物語作家の誕生”
    と帯にはありますね。

 ☆『言葉と死』(ジョルジョ・アガンベン 著/筑摩書房)
    言葉とは、存在とは。
    死と言語活動との関係について論じたもの。

 ☆『江戸時代の土人形』(遠谷茂 著/里文出版)
    保存状態のよい土人形の写真とデータを集め、紹介したもの。

 ☆『日本中小企業政策史』(清成忠男 著/有斐閣)
    中小企業政策に実際に携わり貢献してきた著者による
    歴史的経緯を踏まえた中小企業論です。

 ☆『落語手帖 新版』(矢野誠一 著/講談社)
    1ページ1演目の構成で、274演目!
    新たな書き下ろしもあるようですね☆

 ☆『語彙史』(安部清哉 著/岩波書店)
    シリーズ日本語史、全4巻の第2巻目。
    続いて「音韻」「文法」と続く予定です。

 ☆『鳥類学』(フランクB.ギル 著/新樹社)
    鳥類学の全体像をわかりやすく紹介したもの。

 ☆『子守唄の原像』(鵜野祐介 著/久山社)
    子守唄を歌うことの意味とは。

 ☆『軍艦島 上』(韓水山 著/作品社)
    海底炭鉱で働く男たちの苦悩を描いた、大河小説。

 ☆『幾何公差の使い方・表し方』(小池忠男 著/日刊工業新聞社)
    実務では重要でありながら、分かりにくい幾何公差。
    幾何公差とは、許容される寸法の誤差を示すものです。

 ☆『ゲラシム・ルカ』(鈴木雅雄 著/水声社)
    水声社さんの創立30周年記念出版「シュルレアリスムの25時」。
    全10巻の内、第1回配本の1冊になります。
    シリーズについてはこちら → http://www.suiseisha.net/blog/?p=646

 ☆『翻訳家列伝101』(小谷野敦 編著/新書館)
    明治・大正期から現在まで、主要な翻訳家を選んだもの。
    どのような選び方をしているのでしょうか。
    そこから、まだ知らない何かが見えてくるのでしょうか。

 ☆『科学的管理法』(フレデリックW.テイラー 著/ダイヤモンド社)
    労務管理、生産管理についての名著、教科書の1冊です。
    今、帰るべきところとして、本書のような時代のものが甦るのでしょうか。

 ☆『「百科全書」と世界図絵』(鷲見洋一 著/岩波書店)
    フランスで出版された『百科全書』。
    その作り手たちの人間的な一面から、近代を。

 ☆『江戸時代の遺産 新版』(スーザンB.ハンレー 著/中央公論新社)
    新版になりましたね。
    急速な日本の近代化は
    江戸の生活様式と西欧のそれとの類似性から生まれたものなのか。

 ☆『江戸女人の碑文』(柴田光彦 著/勉誠出版)
    本体価格8000円はなかなかなものですが…(苦笑)。
    大名家の女性から遊女・芸妓にいたるまで
    碑文から浮かび上がる近代の女性像。

 ☆『リュリシーズ』(鈴木龍一郎 著/平凡社)
    『オデッセイ』『ドルック』に続く、写真集三部作の完結編。
    ジェイムス・ジョイスの『ユリシーズ』に触発され
    ダブリンの街を彷徨いながら
    世界をモノクロームに収め、描き出すもの。

 ☆『逐条解説 公文書等の管理に関する法律』(宇賀克也 著/第一法規)
    公文書管理は、今後ますます、その重要度を増すことでしょう。

 ☆『ミドルワールド』(マーク・ホウ 著/紀伊國屋書店)
    ミクロな世界とマクロな世界の間。
    その世界で動き続ける、ブラウン運動への手引書です。

 ☆『マジックグッズ・コレクション』(土屋理義 著/東京堂出版)
    著者はマジックグッズのコレクター。
    本書は年代順に、古今東西のマジシャンの道具等を紹介したものです。

 ☆『老人の歴史』(パット・セイン 編集/東洋書林)
    ヨーロッパを中心に、老年期における多種多様な人々の姿を
    様々な資料から浮き彫りにします。

 ☆『チンドン』(大場ひろみ 著/バジリコ)
    ちんどん屋の生活とその現代史を満載の写真で☆

 ☆『世界的な有名デザイナーたちのアイデア・スケッチ』
   (ティモシー・オドネル 著/グラフィック社)
    創作プロセスを見ることが出来るのは素晴らしいですよね!
    …でも、「有名デザイナー」とは誰なのでしょう(笑)

 ☆『Showa Style』(都築響一 編集/彰国社)
    素晴らしい! 800ページで甦る「昭和」です。
    序文や内容がこちらで見られます。 → http://showastyle.blogspot.com/

 ☆『アリハンドブック』(久保田敏 写真/文一総合出版)
    身近な存在なのに、90種もいたんですね!

 ☆『神道と社会事業の近代史』(藤本頼生 著/弘文堂)
    神道と社会福祉活動と…その関連性は殆ど知られていませんね。

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 ★・・・気になる1冊・・・★

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 『ゲラシム・ルカ』(鈴木雅雄 著/水声社/11月発売)

    水声社さん。
    社名変更は1991年ですね。

    1981年創業時の名前は、書肆風の薔薇、でした。

    こちらの名前ですぐに思い出すのが
    個人的にお気に入りの『ヴィティコー』全3巻。
    アーダルベルト・シュティフターの傑作です。

    とても小さな版元ですが
    いつも気になる本を出してくれるところです。

    そう言えば、2007年度、第43回日本翻訳出版文化賞を
    『神話の詩学』が受賞していましたね。
    第33回にも『セリーヌ伝』で、水声社さんは同賞を受賞しています。
    この日本翻訳出版文化賞もチョコちょこの大のお気に入り☆
    

    そんな水声社さんが、2011年の3月、創業30周年を目指して
    新たに刊行を始めたのが
    本書を含む「シュルレアリスムの25時」です。
    全10巻。
    その内の2巻が発売され、今後は隔月に1冊ずつが予定されています。

    シュルレアリスム。
    何となく、これがそうなのかな? と分かる程度の芸術形態です。
    20世紀の初頭に現れた、とても難解な主張。
    難解…いえ、そうでないと思われるものもあるでしょうが
    いずれにしても、現実として認識され得ないはずなのに
    「超現実」として
    現実の傍らに存在している
    何となく不安な…そうですね、居心地の悪さを感じてしまう…
    そんな作品群でしょうか。

    blog水声社に鈴木雅雄の言葉として
    「いま、はじめて本当に見渡すことができる。」
    とあるように
    今だからこそ、振り返る価値が見出せるものなのかも知れません。

    初めて触れる人にも、無理の無い
    ページ数(平均250頁)と価格(予価2500円)でしょうか。

    入門書として、語るに重要な詩人から写真家までを含む
    本シリーズに期待しています☆

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 ★・・・今日のひとこと・・・★

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 『書肆ユリイカの本』(田中栞 著/青土社)
    
   
    署名のある本は、贈り主である著者(または関係者)本人と
    贈られた人物の二人が手にした本だということになる。

    ……………

    双方の人々が触ったのと同じ本を、
    平成の今、
    自分が手にしていると想像するだけでわくわくするではないか。
    書物やスクリーンを通してしか接することのできなかった人の、
    その手もとにあった書物が、
    紆余曲折を経てここにあるという、
    そのことに思いを馳せると、
    書物流転の不思議を感じるのである。

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    拙い文章ですが、最後まで読んでいただいて
    本当にありがとうございました。

    少しでもいいメルマガにしていけたら…そう願っていますので
    何かありましたら、お気軽にご連絡ください♪

    それでは…

      これからも、皆さんがステキな本と出逢えますように…

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 『CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~』

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2009年12月 9日 (水)

CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~ No.38

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   ♪♪ CHOKO-CHOKO
           ~本の森からお手紙を~ ♪♪  No.38  2009.11.24

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      皆さんにとって、ステキな日々が続きますように…

    様々な意見が出ている「事業仕分け」ですが…

    教育分野、その中の読書に関しても
    厳しい結果になりましたね。

    実施されるかどうかは分かりませんが
    歳出削減の目的を忘れて
    今迄の努力や理念までもを「否定」するような発言は
    確かに乱暴な気がします。

    「仕分け」といった要・不要論ではなく
    それぞれの事業の効率化やスリム化を求めていくには
    やはり、議論の時間が足りないのでしょうね。

    将来に現れるであろう効果から
    仕分けの功績を、誇りと共に振り返ることが出来るように…

    「今」に拘らない議論を望みます。
    

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 ★・・・今日のお届けもの・・・★

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    今日お届けするのは、11月10日以後の新刊です。

 ☆『アーロン・T・ベック』(マージョリーE.ワイスハー 著/創元社)
    アーロン・ベックは認知療法の創始者です。
    認知療法の考案、発展を彼の生い立ちと共に描いていくもの。

 ☆『きのふの東京、けふの東京』(川本三郎 著/平凡社)
    …著作が多いので、図書館によってはどれを選ぶのか
    厳選しなくてはならない方ですね(笑)

 ☆『プロティノス「美について」 大文字版』(講談社)
    新プラトン主義の祖、プロティノスが語る善とは、美とは。
    「大文字版」は、久し振りな気がします。

 ☆『〈神経心理学コレクション〉失われた空間』(石合純夫 著/医学書院)
    脳障害によって、半側の空間が見えなくなる…
    見えなくなったことにすら気付かない「半側空間無視」とは。

 ☆『シチリア歴史紀行』(小森谷慶子 著/白水社)
    Uブックスになりましたね☆
    複雑なシチリアの歴史を、エピソードや人物で辿る歴史読み物。

 ☆『江戸の本屋さん』(今田洋三 著/平凡社)
    NHKブックスだったものの復刊です。
    近世における、出版業界の展開を物語るもの。

 ☆『トマス・アクィナス「神学大全」』(稲垣良典 著/講談社)
    帯にあるように“中世キリスト教思想の最高峰を読み解く”ものです。

 ☆『大正期の絵本・絵雑誌の研究』(三宅興子 編集/翰林書房)
    何といっても、コレクションを全ページ、カラーで
    掲載しているのがスゴイですね☆

 ☆『黒船の行方』(高橋勇二 編著/英宝社)
    日米交流を、アメリカ文学の視点から捉えたもの。

 ☆『メッテルニヒ』(塚本哲也 著/文藝春秋)
    ナポレオン後の国際秩序を打ち立てたメッテルニヒの生涯。

 ☆『パリ人論』(フレデリック・オッフェ 著/未知谷)
    アルザス人から見たパリとは?

 ☆『一箱古本市の歩きかた』(南陀楼綾繁 著/光文社)
    随分と拡がってきていますよね☆
    気軽で新しい、本との付き合い方です。

 ☆『他人と暮らす若者たち』(久保田裕之 著/集英社)
    日本における若者のルームシェアについての論考です。

 ☆『ドイツの民衆文化』(下田淳 著/昭和堂)
    祭り、生死、信仰、巡礼、居酒屋から見る、ドイツの民衆文化。
    広く現代まで含めて述べられているようですね。

 ☆『男たちの仕事場』(岩切正介 著/法政大学出版局)
    17-18世紀ロンドンのコーヒーハウスと、男たちとの関係とは。
    その男たちを虜にしたコーヒーハウスへの
    女性陣の怒りについても触れているようです。

 ☆『建設請負契約のリスクと帰責』(笠井修 著/日本評論社)
    建設物の「未完成」とは? そのリスクの振り分けは?
    そんな、建設請負契約に関して生起する
    様々なリスクについての論考です。

 ☆『配管材料ポケットブック 全面改訂版』(大野光之 編集/工業調査会)
    基本的には実務者向けですが
    ホームセンターで売られているものも多いですし
    1冊はあると便利なものでしょう。

 ☆『若者と社会変容』(アンディ・ファーロング 著/大月書店)
    先進諸国に共通の構造変化がもたらす
    若者の社会経験の変化を国際的な視座で捉えたもの。
    11月13日には法政大学大学院で
    著者アンディ・ファーロング教授による講演会がありましたね。
    チラシのPDFが
    こちら → http://www.otsukishoten.co.jp/ive/furlong_flyer.pdf

 ☆『機能性不織布 普及版』(シーエムシー出版)
    2004年刊の『機能性不織布の新展開』の改題普及版。
    不織布についての総論から、開発、応用までをまとめたもの。
    2004年当時から加筆はされていませんが
    もともと本体価格65,000円(!)でしたからね…
    シーエムシー出版さんのものは、最新技術を取り扱ってくれるので
    注目に値する主題も多いのですが、数年後に出る普及版でしか
    図書館でも購入は難しいでしょう。

 ☆『狙われたキツネ 新装版』(ヘルタ・ミュラー 著/三修社)
    ヘルタ・ミュラーは今年2009年のノーベル文学賞受賞者。
    唯一の邦訳が新装版になりましたね☆

 ☆『ザ・プロフェット』(カリール・ジブラーン 著/ポプラ社)
    ジブラーンの『預言者』ですね。
    神谷美恵子の訳が知られていますが、こちらはどうでしょうか。

 ☆『バラはバラの木に咲く』(坂本公延 著/みすず書房)
    花木に託された人の感情は…
    目次がいいですね。
    “バラの木、桜の木、柳の木、樫の木、月桂樹、いちいの木…”

 ☆『コーラン』(フランソワ・デロッシュ 著/白水社)
    著者は古典文学、古文書の専門家ですね。
    本書は、そんな著者がコーランを
    文献学的研究にもとづいて解説したもの。

 ☆『アメリカCEOのベストビジネス書100』
   (ジャック・コヴァート 著/講談社)
    “デキる人が30歳までに読んでいるビジネス書はこれだ!”
    土井英司が書いている帯の言葉です。

 ☆『虫たちの越冬戦略 新装版』(朝比奈英三 著/北海道大学出版会)
    1991年刊の新装版。
    様々な虫がどのようにして寒さに耐えるのか
    その戦略とメカニズムを記したもの。
    「日本産昆虫の耐寒性」表を収録。

 ☆『韓国演劇史』(徐淵昊 著/朝日出版社)
    古代から2005年までの、韓国における演劇の本格的な通史です。

 ☆『アルベルト・ジャコメッティの椅子』(山口泉 著/芸術新聞社)
    “私は世の狂躁に背を向け、1枚の版画を買った……”とはHPの言葉。
    そこに描かれていたのは素朴な一脚の椅子。
    彼を支える「それ」とは何なのか。

 ☆『西洋挿絵見聞録』(気谷誠 著/アーツアンドクラフツ)
    昨年に亡くなった、美術史家である著者の最後のエッセイ。
    西洋の挿絵・製本・蔵書票の様々なエピソードを綴ったもの。

 ☆『歴史入門』(フェルナン・ブローデル 著/中央公論新社)
    ブルーデルが語る、アナール派歴史学の入門書です。
    1995年刊の文庫化。

 ☆『損害保険数理』(T.ミコシュ 著/シュプリンガー・ジャパン)
    確率論・統計論を始めとする、保険数学を学ぶための入門書。

 ☆『日本赤十字社と人道援助』(黒沢文貴 編集/東京大学出版会)
    「人道」について、近代日本はどのように受容し、展開したのか。
    新たに公開された日赤の原史料をもとに考察するもの。

 ☆『植物分類表』(大場秀章 著/アボック社)
    “47科2619属約10500種類を世界標準の新体系で配列”し
    日本で初めて紹介するものだそうです。
    Aboc社は、草木のネームプレート作りで知られているところ☆

 ☆『ドイツのゴシック小説』(亀井伸治 著/彩流社)
    ドイツ・ゴシック小説についての本格研究、だそうです。
    そう言われると、作品は読んでも
    文学論としてはあまり触れられてこなかったかも知れません。

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 ★・・・気になる1冊・・・★

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 『機能性不織布 普及版』(シーエムシー出版/11月発売)

    シーエムシー出版さんは1961年の設立。
    もう、48年目になるんですね。

    それを記念して
    この30日まで、毎週発送のDMに
    当たり券(笑)が封入されています。

    勿論、プレゼントは書籍(と、その割引)。

    …まぁ、元の値段が高いですから、毎週1000名に当たる
    1割引券でも有り難いのですが…

    なにしろ、本書も元は本体価格65,000円!
    
    最新の技術が分かるとは言え
    やはり高額ですからねぇ。

    それを分かっていながらも、やはり出版物には注目してしまいます。
    ファインケミカルを中心にしながら
    企業が求める、技術やマーケットを知るには
    外せない版元さんですから。

    技術屋にとって専門雑誌も不可欠なものですが
    それを纏めた冊子もまた、机上にあって欲しいもの。
    そこはやはり、「本」が持つ有り難い特性ですよね。

    本書は、2004年刊の『機能性不織布の新展開』を改題した
    普及版です。
    内容に変更はありません。
    それでも、十分にまだ新しく使えるものでしょう。

    今後もスタンスは変えずにいてもらいたいものですが
    今の時勢では難しいことも多いでしょう。

    公共の図書館向けに「図書館版」のようなものがあれば
    ビジネス支援も言われる今日
    需要があるのかも知れません。

    いずれにしても、頑張ってもらいたい版元さんの一つです。

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 ★・・・今日のひとこと・・・★

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 『郷土愛の夢』(メーザー 著/京都大学学術出版会)
    
   
    偉大な印象を与える美しさを、
    そのように見えさせるように作用する諸部分が
    厳密に観察すると
    非常に醜いものであるからといって、
    否定する人がいるであろうか。

        『郷土愛の夢』第1巻、第16番1767年 より

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    拙い文章ですが、最後まで読んでいただいて
    本当にありがとうございました。

    少しでもいいメルマガにしていけたら…そう願っていますので
    何かありましたら、お気軽にご連絡ください♪

    それでは…

      これからも、皆さんがステキな本と出逢えますように…

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 『CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~』

    ○編集 ・ 発行  チョコちょこ

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2009年11月24日 (火)

CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~ No.37

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   ♪♪ CHOKO-CHOKO
           ~本の森からお手紙を~ ♪♪  No.37  2009.11.10

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      皆さんにとって、ステキな日々が続きますように…

    国立感染症研究所の
    インフルエンザ流行レベルマップが
    次々と「警報」を示す、赤に染まっていきます。

    (こちら → http://influenza.elan.ne.jp/map_japan/

    大阪と京都も
    注意報を、警報が上回ってしまいましたね。

    昨年の冬場、季節性と同じレベルです。

    …でも、今だからこそ
    インフルエンザ流行に「注意報」や「警報」があるのだと
    多くの方々に知られるようになったのかも知れません。

    あまり体力を過信せずに
    皆さんも十分な予防と休息を心掛けてくださいね。

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 ★・・・今日のお届けもの・・・★

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    今日お届けするのは、10月27日以後の新刊です。

 ☆『「先住民」とはだれか』(窪田幸子 編集/世界思想社教学社)
    国家を越えて世界規模で広がる
    先住民の権利、主張の現状を考察したもの。
    bk1では利用対象が「研究者」となっていますが…
    先住民問題は、もっと身近であるべきでしょうね。

 ☆『「フォーカス・オン・フォーム」を取り入れた新しい英語教育』
   (和泉伸一 著/大修館書店)
    まだまだ新しい英語教育法フォーカス・オン・フォームですが
    その概要を知ることができる1冊。

 ☆『ル・フォール著作集 1』
   (ゲルトルート・フォン・ル・フォール 著/教友社)
    全4巻の第2回配本ですが
    彼女の唯一の長編『ヴェロニカの手巾』を収めたもの。
    ドイツ、カトリック文学を代表する作家です。

 ☆『天皇家の執事』(渡邉允 著/文藝春秋)
    平成19年に退任した著者の回想録。

 ☆『時代小説職業事典』(歴史群像編集部 編集/学研教育出版)
    江戸を舞台とした時代小説に登場する職業の数々。
    読み物としては面白そうですね。

 ☆『英国文化の巨人 サミュエル・ジョンソン』江藤秀一 ほか編著/港の人)
    『英語辞典』のサミュエル・ジョンソンについて
    その魅力と生涯を描いたものです。
    こちらのブログ(→ http://d.hatena.ne.jp/miasiro/20091028
    によれば、装幀は関宙明(せきひろあき)になっていますが…
    今回は随分と落ち着いたお仕事でしたね。

 ☆『「子ども」語りの社会学』(元森絵里子 著/勁草書房)
    「子ども」を語り、為される政策や教育…
    その「子ども」という言葉についての論考。

 ☆『ヒューマンエラーは裁けるか』(シドニー・デッカー 著/東京大学出版会)
    ミスが出ない職業はありませんが
    罰すべきミスとは「何処」からになるのでしょう。
    労働・雇用条件が悪化する現在、非常に大切な問題ですよね。

 ☆『スイス独立史研究』(瀬原義生 著/ミネルヴァ書房)
    16世紀以降のスイスの歴史を読み解き、その原型を探るもの。

 ☆『ダーク・エデン』(デイヴィッドC.ミラー 著/彩流社)
    19世紀アメリカ文学・絵画に見るゴシック文化を
    「沼地」から検証していくもの。
    …「沼地」の視点が妥当かどうかは微妙ですが(笑)
    19世紀のアメリカ文化についての論考は
    幅広く揃えて欲しいところではありますね☆

 ☆『幻想の古代史 上』(ケネスL.フィーダー 著/楽工社)
    …出版社と訳者からすると
    内容はエセ科学に迫るスタンスのものでしょうね。
    読み物として、手に取られた方がいいでしょう。

 ☆『電線のない新しいまちなみづくり』
   (道路空間高度化機構 編著/大成出版社)
    道路空間高度化機構のサイトは
    こちら → http://www.doukuu.or.jp/index.html
    本書は、新設の戸建住宅地の無電柱化について書かれたもの。

 ☆『オセアニア学』(遠藤央 編集/京都大学学術出版会)
    日本オセアニア学会
    (サイトはこちら → http://wwwsoc.nii.ac.jp/jsos/
    が総力を挙げて描くオセアニアの全て。

 ☆『本瓦葺の技術 復刻版』(井上新太郎 著/彰国社)
    1974年版の復刻です☆
    当時からも、瓦葺は随分と変わりましたから…
    本書は、定期的に復刊されるべきものなのでしょうね。
    …それにしても、彰国社さんも本の背を見せるHPになったんですね。

 ☆『東欧革命1989』(ヴィクター・セベスチェン 著/白水社)
    ベルリンの壁崩壊から20年。
    東欧6ヶ国決壊のドキュメントです。

 ☆『IN THE KITCHEN』(山本祐布子 著/millebooks)
    イラストレーター山本祐布子による、レシピとエッセイ☆
    優しくも大胆な水彩が目を惹きますね。

 ☆『記憶に残る場所』(D.リンドン 著/鹿島出版会)
    1996年刊の新装版。
    180枚余りのスケッチと共に
    2人の著者が交わした書簡で組み立てられた空間論です。

 ☆『原子力の過去・現在・未来』(山地憲治 著/コロナ社)
    今後、原子力はどうなるのか。
    読み手に考えさせる、基礎的な知識を提供してくれるもの。

 ☆『レベッカ・ホルン』(淡交社)
    レベッカ・ホルンはドイツの現代美術家。
    東京都現代美術館における、日本初の個展を記念して刊行されたもの。

 ☆『清く正しい本棚の作り方』
   (戸田プロダクション 著/スタジオタッククリエイティブ)
    本好きのための本棚作りを公開して10年近く。
    こちら → http://www.coara.or.jp/~tt/books/bkshelf/bkfrm.htm
    をもとに書籍化したのが本書です。

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 ★・・・気になる1冊・・・★

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 『オセアニア学』
  (吉岡 政德 監修/
   遠藤央・印東道子・梅崎昌裕・中澤港・窪田幸子・風間計博 編/
   京都大学学術出版会/10月発売(遅れているようです))

    多くの編者を入れたことにあまり意味はありません(笑)
    ただ、個人研究の積み重ねが本書なのだと…
    そう感じたためです。

    500ページ。7,350円。
    図書館の予算削減の折に、また難しい値段設定を…とは思いますが
    本書があまり描かれてこなかったオセアニアについての
    貴重な1冊となることは間違いないでしょう。

    書影の帯にあるのは、梅棹忠夫の推薦の言葉です。

     “最先端の知見をふまえて、
      オセアニア地域を多用な角度から研究した
      本書の出版を、おおいに歓迎する。”

    …もう少し、購買意欲をかきたてる文言はなかったのでしょうか(苦笑)

    本書は、日本オセアニア学会30周年の記念出版になります。

    居住
    環境
    健康
    政治
    文化

    一通りのことは網羅されていますね。

    地球表面積の3分の1を占める、オセアニア。
    その地域研究の最前線を知る、貴重な資料となることでしょう。

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 ★・・・今日のひとこと・・・★

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 「永訣の朝」(宮沢賢治)
    
   
    けふのうちに
    とほくへいつてしまふわたくしのいもうとよ
    みぞれがふつておもてはへんにあかるいのだ
      (あめゆぢゆとてちてけんじや)

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    拙い文章ですが、最後まで読んでいただいて
    本当にありがとうございました。

    少しでもいいメルマガにしていけたら…そう願っていますので
    何かありましたら、お気軽にご連絡ください♪

    それでは…

      これからも、皆さんがステキな本と出逢えますように…

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2009年11月10日 (火)

CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~ No.36

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   ♪♪ CHOKO-CHOKO
           ~本の森からお手紙を~ ♪♪  No.36  2009.10.27

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      皆さんにとって、ステキな日々が続きますように…

    白と黄の
    キクのお花が
    闇夜に
    淡く
    浮かび上がっています。

    仄かに灯る
    小さな光…

    木々も色づき
    葉を落とし…

    ……あと、10日ばかりで冬が立ちます。

    今日から11月9日まで、読書週間ですね。

    忙しい日々が続きますが
    この日を機会に、少しでも読書の時間を増やせたら…

    …そんなことを、願っています。

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 ★・・・今日のお届けもの・・・★

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    今日お届けするのは、10月13日以後の新刊です。

 ☆『インドの科学者』(三上喜貴 著/岩波書店)
    インド人科学者の実像には、興味ありますね。

 ☆『道徳哲学序説』(フランシス・ハチスン 著/京都大学学術出版会)
    メーザー『郷土愛の夢』に続く
    近代社会思想コレクションの3巻目です。
    アダム・スミスに影響を与えた、ハチスンの講義用教科書。

 ☆『Google PageRankの数理』
   (AmyN.Langville 著/共立出版)
    Googleのウェブ検索エンジンの基礎
    PageRankアルゴリズム等を紹介しているもの。
    気になる人も多いのでは。

 ☆『史料で読む日本法史』(村上一博 編集/法律文化社)
    前近代の日本法史から、19のトピックを選んで解説したもの。

 ☆『殺人者たちの午後』(トニー・パーカー 著/飛鳥新社)
    死刑制度の無い国、イギリス。
    その国の殺人者は、終身刑を受けながらどう生きていくのか。
    沢木耕太郎の翻訳で読む、ノンフィクション。

 ☆『数式に憑かれたインドの数学者 上』
   (デイヴィッド・レヴィッド 著/日経BP社)
    数論の分野で輝かしい業績を残しながらも夭折した
    インドの数学者ラマヌジャンの評伝。

 ☆『新世界透明標本』(冨田伊織 著/小学館)
    透明標本の写真集が出ましたね!
    小学館のサイトがこちらに → http://www.shogakukan.co.jp/th/
    抽選で10名に、透明標本の現物をプレゼント! だそうです☆

 ☆『醜の歴史』(ウンベルト・エーコ 編著/東洋書林)
    『美の歴史』の対極である本書がいよいよ出ました。
    皆さんは、どちらを好まれるのでしょうか。

 ☆『朝鮮民譚集 復刻』(孫晋泰 著/勉誠出版)
    朝鮮の昔話と説話を集成した
    東アジアにおける比較文化研究の礎となる名著です。

 ☆『サザビーズ』(石坂泰章 著/講談社)
    サザビーズジャパンの代表取締役社長が語る
    アートとビジネスの世界。

 ☆『インド美術史』(宮治昭 著/吉川弘文館)
    1981年刊の再刊です。
    インド美術の変遷を豊富な図版で☆
    …それにしても、今回はインド本が3冊目??

 ☆『ジョン・マーティン画集 復刻版』
   (ジョン・マーティン 著/エディシオン・トレヴィル)
    19世紀のイギリスの画家、ジョン・マーティン。
    彼が描く壮大な世界の破滅は…美しいですね。

 ☆『科学革命の先駆者シモン・ステヴィン』
   (JOZEFT.DEVREESE 著/朝倉書店)
    数学者ステヴィンの本は珍しいでしょうが…
    7,140円は高いですねぇ(苦笑)

 ☆『袋鼠親爺の手練猫名簿』(T.S.エリオット 著/評論社)
    柳瀬尚紀訳で、ミュージカル「キャッツ」の原作を☆
    初版刊行70周年を記念してのオリジナル・カラーイラスト。

 ☆『日本宗教美術史』(島田裕巳 著/芸術新聞社)
    神話時代の古代から、無宗教時代の現在まで。
    連綿と続く日本の美との接し方とは。

 ☆『貧困の正体』(トーマス・ラインズ 著/青土社)
    農業市場を専門とする著者が、貧困との関わりを論じたもの。

 ☆『ギリシア悲劇ノート』(丹下和彦 著/白水社)
    知っているようで知らない
    ギリシア悲劇の隠れた魅力を教えてくれる1冊です☆

 ☆『神楽と出会う本』(三上敏視 著/アルテスパブリッシング)
    代表的な神楽25ヵ所をレポートした
    総合的な神楽ガイドブックです。

 ☆『ベッケル詩集』(グスターボ・アドルフォ・ベッケル 著/彩流社)
    スペインの詩人ベッケルの詩集、待望の本邦初訳☆

 ☆『医師の過重労働』(江原朗 著/勁草書房)
    現役の小児科医によって検証される、過酷な労働実態。
    データによる論証は、今後を探る第一歩でしょう。

 ☆『数理神学を学ぶ人のために』(落合仁司 著/世界思想社教学社)
    類書は殆ど無いでしょうね。
    限界がある無限とは、神にとって何を意味するものなのか?

 ☆『性格の心理学』(アルフレッド・アドラー 著/アルテ)
    アドラー唯一の性格論。
    アドラーの本は、思い出したかのように世に出ますね。

 ☆『マルベリーボーイズ』(ドナ・ジョー・ナポリ 著/偕成社)
    ニューヨークのスラム街で生きていく、たった9歳の少年の物語。

 ☆『写真の存在論』(荒金直人 著/慶応義塾大学出版会)
    ロラン・バルトの『明るい部屋』についての解説と分析☆
    それにしても、最近、慶応義塾大学出版会さんは
    面白いものばかり出していますね!

 ☆『パリの日本人』(鹿島茂 著/新潮社)
    この著者にして、この内容なら言うことなしでしょう。
    西園寺公望、成島柳北、原敬、林忠正、東久邇宮などなど…

 ☆『あたたかい人』(高杉一郎 著/みすず書房)
    岩波少年文庫『トムは真夜中の庭で』の翻訳者…と紹介した方が
    今は分かるのかも知れません。

 ☆『家の存続戦略と婚姻』(國方敬司 編集/刀水書房)
    家を存続させるための戦略について、具体的、理論的に検証したもの。

 ☆『湿原のアラブ人』(ウィルフレッド・セシジャー 著/白水社)
    英国の探険家が描く、1950年代のイラク南部の湿地帯での生活。

 ☆『雑食動物のジレンマ 上』(マイケル・ポーラン 著/東洋経済新報社)
    “全米100万部突破のベストセラー!”と、帯には謳われていますね。
    何を食べるのか、その食べ物の実体は?

 ☆『わらの犬』(ジョン・グレイ 著/みすず書房)
    人間とは地球にとっての疫病なのか。
    『タイムズ』ほか11紙が「今年の一冊」にあげたものだそうです。

 ☆『仮面の解釈学 新装版』(坂部恵 著/東京大学出版会)
    33年前のUP選書の新装版です。
    …余談ですが、東京大学出版会のHPには
    こんな表示がされていますね。
    “書影を除く書誌情報は、販売・紹介目的に限り利用を認めます。”
    ここまで書きながら、何故、書影だけは除かれるのでしょう(笑)
    HP上では「ほんつな」の書影を使っているので
    まるで意味を成さない文章になっていますね。

 ☆『ドラゴン神話図鑑』(ジョナサン・エヴァンズ 著/柊風舎)
    東洋も含んではいるようですね。
    絵画や彫刻の図版が魅力的な1冊です。

 ☆『からだの一日』(ジェニファー・アッカーマン 著/早川書房)
    目覚めから就寝中まで。「からだ」の活動、24時間。

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 ★・・・気になる1冊・・・★

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 『ベッケル詩集』
  (グスターボ・アドルフォ・ベッケル 著/彩流社/10月発売)

    彩流社さんは、生まれてからまだ30年も経っていない
    若くて小さな出版社です。
    でも、小さいからこその独特のラインナップが魅力的で
    いつも新刊からは目が離せません。

    しかも、今回はベッケル☆

    岩波文庫の『緑の瞳・月影』は大のお気に入りです。

    同じ内容のものを
    新たに『スペイン伝説集』として出したのが
    ここ、彩流社さんでした。
    この時の翻訳が山田眞史、本書と同じ訳者です。
    他にも彩流社さんからは、訳者は異なりますが
    『赤い手の王』も出ていましたね。

    …本当に、あまり売れないでしょうに(笑)

    でも、素晴らしい詩人、作家の作品を
    こうして翻訳して
    しかもまだ手に入るようにしてくれているのは
    読者としては嬉しい限りです。

    ベッケルは、もっともっと知られてもいい詩人です。

    『プラテーロとわたし』のヒメネスにも影響を与えた
    スペインが誇る詩人の作品。

    ぜひ、読んでみてください☆

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 ★・・・今日のひとこと・・・★

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 『ザ・リンク』(コリン・タッジ 著/柴田裕之 訳/早川書房)

    この驚くべき化石の写真を初めて見たとき、
    私はふた晩眠れなかった。

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    拙い文章ですが、最後まで読んでいただいて
    本当にありがとうございました。

    少しでもいいメルマガにしていけたら…そう願っていますので
    何かありましたら、お気軽にご連絡ください♪

    それでは…

      これからも、皆さんがステキな本と出逢えますように…

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2009年10月27日 (火)

CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~ No.35

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   ♪♪ CHOKO-CHOKO
           ~本の森からお手紙を~ ♪♪  No.35  2009.10.13

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      皆さんにとって、ステキな日々が続きますように…

    コルシカ騒動
    kindleの日本展開
    Amazonの西日本初の物流拠点開設・・・

    話題は豊富ですが
    肝心の本で、なかなかお届け出来るものが少なく…

    ……各種メディアも
    本の周辺だけではなく
    その中身にもっと目を向けてもらえたら…

    そんなことを思う、今日この頃です。

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 ★・・・今日のお届けもの・・・★

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    今日お届けするのは、9月29日以後の新刊です。

 ☆『イタリア広場』(アントニオ・タブッキ 著/白水社)
    詩人フェルナンド・ペソアを紹介したタブッキの処女作。
    三世代の一家の運命を描いた円環構造の物語です。

 ☆『生命倫理学の誕生』(アルバートR.ジョンセン 著/勁草書房)
    医学の急激な進歩に伴って生まれた新しい学問、それが生命倫理学です。
    本書は、その成立の歴史を社会的な意義と共に描き出したもの。

 ☆『社会的迷惑の心理学』(ナカニシヤ出版)
    社会的に「迷惑」とされる行為は、何故そう断定出来るのでしょう。
    その「迷惑」の受け止め方の、時代的・社会的な変遷は?
    誰もが身近に思う、社会的迷惑についての
    基礎的な事柄を網羅している1冊です。

 ☆『喋る馬』(バーナード・マラマッド 著/スイッチパブリッシング)
    今迄に訳されていないものもあるようですね。
    マラマッドの短篇集☆

 ☆『漢詩と名蹟』(鷲野正明 著/二玄社)
    漢詩文の名作を、カラーで楽しめる1冊☆

 ☆『人間とは何か』(ノルベルト・ボルツ 著/法政大学出版局)
    メディア学のボルツが、様々な分野の学問を通じて
    人間とメディアの関係を読み解くもの。

 ☆『土をどう教えるか 上巻 新版』
  (日本土壌肥料学会土壌教育委員会 編集/古今書院)
    かつて1冊だったものを、新学習指導要領に準拠して
    事例も増やして2分冊に。

 ☆『写真で知る墨・硯・紙』(為近磨巨登 著/木耳社)
    総計227枚の電子顕微鏡写真は、スゴイですね!
    これらの写真は、どんな真実を教えてくれるのでしょうか。

 ☆『おしゃべり,子供部屋』(ルイ・ルネ・デ・フォレ 著/水声社)
    話すことと、口をつぐむこと。そのことばの「在と不在」とは。
    清水徹は1973年、一度白水社で『おしゃべり』を訳していますね。

 ☆『昔話を語ろうか』(ポルドミンスキイ 著/群像社)
    ロシア民話と言えば、アファナーシエフですね。
    本書は彼の評伝。

 ☆『精神病院の社会史』(金川英雄 著/青弓社)
    民間療養の場所が、精神病院になっていく歴史を描いたもの。

 ☆『ブラックホール戦争』(レオナルド・サスキンド 著/日経BP社)
    ブラックホールに落ちた情報は、失われる? 失われない?
    ホーキングが投げかけた主張は、その後20年続く論争の始まりでした。

 ☆『パフォーマンスの美学』(エリカ・フィッシャー・リヒテ 著/論創社)
    数々の作家と作品から導き出された、パフォーマンスの理論…
    どんなものなのでしょうね。

 ☆『信用リスク入門』(アンソニー・サウンダース 著/日経BP社)
    金融危機から再度注目される信用リスク。
    そのリスクの測定と管理について。

 ☆『変わる世界の小売業』(ブレンダ・スターンクィスト 著/新評論)
    国際市場の主役は、製造業から小売業へ…
    20年以上のフィールドワークから分析された、各国の小売事情。

 ☆『死の考古学 新装版』(A.J.スペンサー 著/法政大学出版局)
    25年ぶりの新装版☆

 ☆『脳科学の真実』(坂井克之 著/河出書房新社)
    創刊されたばかりの河出ブックス。
    これからどうなるのか、楽しみなシリーズです☆
    本書は現在の脳科学ブームを批判的に検証したもの。
    そろそろ、こんな内容が必要でしょうね。

 ☆『精神の自由ということ』
   (アンドレ・コント・スポンヴィル 著/紀伊國屋書店)
    哲学者であり、無神論者である著者が語る
    人生の意味と自由な生き方とは。

 ☆『計算とは何か』(新井紀子 著/東京図書)
    Math Storiesの2冊目。
    著者、新井紀子のブログがあります。
    こちら → http://researchmap.jp/index.php?page_id=67
    …本当に、計算って、何なのでしょうね。

 ☆『「押し紙」という新聞のタブー』(黒薮哲哉 著/宝島社)
    話題ですよね。
    やはり、新聞業界のこのからくり、知っておかなくては…

 ☆『「フランスの美しい村」全踏破の旅』(吉村和敏 著/講談社)
    これは本当に綺麗ですよね!
    講談社の特集サイトは
    こちら → http://shop.kodansha.jp/bc/books/topics/france/
    フランスの美しい村協会(Les plus beaux villages de France)の
    サイトはこちら → http://www.villagesdefrance.free.fr/

 ☆『自由だけではなぜいけないのか』(荒井一博 著/講談社)
    自由経済の欺瞞とは。
    これもまた、そろそろ増えてくる内容の経済書でしょうか。

 ☆『マザーグースのミステリー』(藤野紀男 著/ミネルヴァ書房)
    昨年の『マザーグースイラストレーション事典』(柊風舎)は
    高額でしたから…
    イラストが豊富で、この価格なら安心でしょう(笑)

 ☆『同盟の相剋』(水本義彦 著/千倉書房)
    千倉書房さんにしては珍しい…しかも、シリーズになりそうですね。
    インドシナを巡る英米関係。その協調と不和と関係維持について。

 ☆『時の娘』(ジャック・フィニイ 著/東京創元社)
    本邦初訳を3作含む、時間SFとロマンスの傑作アンソロジー。

 ☆『幼女と煙草』(ブノワ・デュトゥールトゥル 著/早川書房)
    著者はこの秋、東京日仏学院の『読書の秋』で来日(11月24日)します。
    『読書の秋』についてのサイトは
    こちら → http://www.institut.jp/ja/evenements/9190
    その中で、著者の講演会に関しては
    こちら → http://www.institut.jp/ja/evenements/9199

 ☆『書かれる手』(堀江敏幸 著/平凡社)
    2000年に出たものの再刊。
    須賀敦子ほか12名の書き手に寄せる散文集です。

 ☆『空調・衛生技術データブック 第4版』(テクノ菱和 編集/森北出版)
    空調・衛生の設計施工を実際に行っている技術者達が
    そのノウハウと最新データを集約した決定版。

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 ★・・・気になる1冊・・・★

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 『写真で知る墨・硯・紙』(為近磨巨登 著/木耳社/9月28日発売)

    昭和38年創業の木耳社(もくじしゃ)さん。
    木耳はキクラゲのことですよね。
    何故、この会社名になったのかは
    会社概要 → http://www.mokujisha.co.jp/company/cc140.html
    で読んでみてください。
    …実は、今日まで、知りませんでした(笑)
    
    同じく知らなかったのが、著者、為近磨巨登の読み方。
    タメチカ マコトと読むようです。
    大阪ガスを定年退社後に、師範免許を取得した方。

    そんな経歴の方だから、でしょうか。

    本書は、電子顕微鏡を駆使した写真で
    墨や硯の世界を語るという
    斬新なものになっています。

    このような視点からの墨の研究を
    しかも手軽な本として、楽しめるということ…
    そのことが、とても素晴らしく思えます。

    為近磨巨登は、2003年にも『墨と硯と紙の話』を
    同じ木耳社さんから出していますよね。

    あれから6年。
    本書では顕微鏡写真も227枚(!)になりました。

    墨や硯、紙のことを

    文字だけではなく
    見たこともないミクロな世界と共に

    どうぞ楽しんでみてください☆

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 ★・・・今日のひとこと・・・★

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 『聖者と学僧の島』(トマス・カヒル 著/森夏樹 訳/青土社)

    わたしは海に注ぐ河口だ。
    わたしは大洋の波だ。
    わたしは海のざわめきだ。
    わたしは力強い雄牛だ。
    わたしは崖の上の鷹だ。
    わたしは陽に照らされた露のしずくだ。
    わたしは美しい草だ。
    わたしは猛々しい雄豚だ。
    わたしは淵を泳ぐ鮭だ。
    わたしは平原のなかの湖だ。
    わたしはわざの力だ……。

              アヴァルギン

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    拙い文章ですが、最後まで読んでいただいて
    本当にありがとうございました。

    少しでもいいメルマガにしていけたら…そう願っていますので
    何かありましたら、お気軽にご連絡ください♪

    それでは…

      これからも、皆さんがステキな本と出逢えますように…

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 『CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~』

    ○編集 ・ 発行  チョコちょこ

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2009年10月13日 (火)

CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~ No.34

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   ♪♪ CHOKO-CHOKO
           ~本の森からお手紙を~ ♪♪  No.34  2009.9.29

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      皆さんにとって、ステキな日々が続きますように…

    少しずつ、少しずつ…

    涼しさの向こう側で
    足音を忍ばせ近付いてくる
    老いた季節を、そこここに感じ始めています。

    その暗がりを
    その寂寥感を

    秋は華やかな色合いで、覆い隠してくれています…

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 ★・・・今日のお届けもの・・・★

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    今日お届けするのは、9月15日以後の新刊です。

 ☆『万物の歴史 新装版』(ケン・ウィルバー 著/春秋社)
    アメリカの思想家ケン・ウィルバーの大著『進化の構造』の
    要約として書かれたもの。

 ☆『〈トゥーランドット〉と〈妖精〉』(最上英明 著/アルファベータ)
    タイトルのオペラ2つの原典となった『千一日物語』を訳し
    論説を加えたもの。
    著者はこの題材について、ずっと研究していましたね。

 ☆『倦怠の華』(ピエール・ロチ 著/水声社)
    『氷島の漁夫』で知られるピエール・ロティの本邦初訳作品です。
    短篇集。

 ☆『レクチュール』(ポール・リクール 著/みすず書房)
    フランスの哲学者、リクール。
    みすず書房さんのHPにあるように
    彼の“思索の中核”へと誘ってもらえればいいのですが…
    内容的に、周縁的なものであることは否めませんね。
    紹介しているサイトは
    こちら → http://www.msz.co.jp/news/topics/07449.html

 ☆『デザイン学』(向井周太郎 著/武蔵野美術大学出版局)
    表紙がいいですね☆
    デザインに関する言葉を巡る、思索の連鎖。

 ☆『木綿再生』(福井貞子 著/法政大学出版局)
    「ものと人間の文化史」シリーズですが、随分と久し振りですね。
    『木綿口伝』の続編をなす収集と記録。

 ☆『ディーゼルエンジンの機構的特性』(浅妻金平 著/グランプリ出版)
    ディーゼルエンジンについての本は、まだまだ少ないでしょうか。

 ☆『気候と人間の歴史・入門』(E.ル・ロワ・ラデュリ 著/藤原書店)
    別著『気候の歴史』を知らないと難しいでしょうか。
    気候が人間の歴史に与えた影響について
    問いと回答のスタイルで綴られる入門書。

 ☆『技術への問い』(マルティン・ハイデッガー 著/平凡社)
    最近、再び技術と哲学との組み合わせが目に付くようになりました。
    哲学が技術を語る「時」…本当は、「そのこと」を
    哲学は読み解くべきなのかも知れませんね。

 ☆『ノーマン・ボーローグ』(レオン・ヘッサー 著/悠書館)
    1970年、ノーベル平和賞を受賞した農学者、ボーローグ。
    「奇跡の小麦」を手に、「緑の革命」を指導した彼の生涯を描いたもの。

 ☆『グーテンベルクからグーグルへ』
   (ピーター・シリングスバーグ 著/慶応義塾大学出版会)
    文学のデジタル化による問題点と可能性。
    そもそも、文学は「モノ」なのでしょうか、「情報」なのでしょうか。

 ☆『ティナの明日』(A.マルティネス・メンチェン 著/あすなろ書房)
    YA向けのスペイン文学は珍しいのでは。
    「20世紀スペインの100冊の子どもの本」に選ばれているようです。
    その100冊のリストが
    こちら → http://www.geocities.jp/liriolibro/pg44.html

 ☆『チェチェン』(オスネ・セイエルスタッド 著/白水社)
    潜入取材によって明らかにされる言論弾圧と
    人権を無視した恐るべきチェチェンの実態。

 ☆『星雲・星団写真星図』(中西昭雄 著/誠文堂新光社)
    101のエリアを、星図調に仕上げた天体写真です。
    観測よりも、撮影に使えそうですね。

 ☆『艾青という詩人』(宇田禮 著/新読書社)
    中国の現代詩人について書かれた本は珍しいですね。
    …艾青は、まだ見つかる方ですが。

 ☆『アウシュヴィッツ以後の神』(ハンス・ヨーナス 著/法政大学出版局)
    “絶滅収容所という絶対悪を前に、神はなぜ沈黙したのか?”とは
    HPの紹介文。
    なぜ、その後も神は生き延びたのか。現代における神とは?

 ☆『明代郷紳の研究』(寺田隆信 著/京都大学学術出版会)
    社会的・文化的地位を持ちながら、官途をはずれ、郷里に在住する郷紳。
    中国文学では御馴染みですよね。
    その具体的な生き方を検証したものです。

 ☆『エミリー・カー』(ケイト・ブレイド 著/春秋社)
    エミリー・カーは、カナダでは良く知られた芸術家。
    でも、日本では殆ど本になっていませんね。

 ☆『世界探検全史 上』(フェリペ・フェルナンデス・アルメスト 著/青土社)
    フェリペ・フェルナンデス‐アルメストは流石ですね。
    今回もまた、どんな世界史を見せてくれるのでしょうか。

 ☆『宇宙天気』(篠原学 著/誠文堂新光社)
    宇宙空間での生活の様子が身近になってきた昨今。
    宇宙の天気予報は、実際には非常に重要な課題ですよね。

 ☆『かがみ』(フレーベル館)
    「だいすきしぜん」シリーズの「かがく」2巻目です。
    このシリーズは分かりやすくて、いいですよね☆

 ☆『昨日と明日の間』(小尾俊人 著/幻戯書房)
    みすず書房を興した小尾俊人(おびとしと)による、エッセイ。

 ☆『変貌する世界の穀物市場』(農林中金総合研究所 編集/家の光協会)
    農林中金総合研究所は
    農林漁業等に関する情報提供、調査研究をしているところ。
    世界各国・地域の農業動向とその背景をまとめたものです。

 ☆『消えゆく文字中国女文字の世界』(遠藤織枝 編著/三元社)
    中国湖南省江永県を中心に伝えられてきた、女性だけが使う女文字。
    著者、遠藤織枝のサイトが
    こちら → http://homepage3.nifty.com/nushu/homeJ.htm

 ☆『ふしぎな家族』(ペーター・シュタム 著/ユッタ・バウアー 画/長崎出版)
    『色の女王』のユッタ・バウアーが描く絵本です☆

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 ★・・・気になる1冊・・・★

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 『グーテンベルクからグーグルへ』
  (ピーター・シリングスバーグ 著/慶応義塾大学出版会/9月25日発売)

    HPのトップには

    “Googleショック”の本質を衝く必読書!

    なんて書いてありますね(笑)

    確かに

    “文学テキストのデジタル化の問題点と可能性”

    とか

    “テキストをめぐるコミュニケーションの変容について”

    と書かれてあると、気になって仕方がありません。

    写本であれ
    木版であれ
    印刷であれ
    写真であれ
    デジタルであれ

    文字は文字でしかありません。

    その伝達や保存の「手段」「目的」が異なるだけであり
    それはコミュニケーションの形態が異なるだけのこと。

    …ではなくなってきている気もします。

    その原因の一つは、コミュニケーションの主体であるはずの
    人間の受け止め方…
    その、主観的、感情的要因によるもの、のようにも思えます。

    もっと身近なことで書けば
    手紙とメールは同じでしょうか。
    綴っているのは「手紙」という「モノ」なのでしょうか。
    それともただの「テキスト」であり
    フォントや字間、空白といったものを無視して
    デジタル化して伝えられるものなのでしょうか。

    例えば、プロジェクト・グーテンベルク。
    単純な電子テキストで書かれていますが
    あの「文学」は果たして「文学」なのでしょうか。

    それで十分、とするコミュニケーションもあります。
    それだけでは不十分、とする関係もあるでしょう。

    最近の動向で気になるのは
    まるで、どちらか一方でなければならないかのような
    そんな言動が目立つことです。

    ネット上に存在しないものは情報ではない
    などといった過言すら存在している時代です。
    愚かしいことですが、愚かしいとは思えない
    そんな風潮が存在していることもまた事実。
    そこに、コミュニケーションの主体である人間の主観が、感情が
    入り込んできている気がします。

    コミュニケーションの手段としては
    どれも成り立つのです。

    
    …なんだか、寿岳文章の向日庵などを思い出しながら
    さて、本書の内容はどんなことを教えてくれるのでしょうか。

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 ★・・・今日のひとこと・・・★

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 『書物の出現 上』(リュシアン・フェーヴル ほか著/ちくま学芸文庫)

    物語また美しき書物を読むは
    優雅な余暇の過し方なるべし。
    されど読書に淫するなかれ、
    淫して身を滅ぼすもの多ければなり。
    商いをなりわいとする者にとりて
    過度に書を愛するは好ましからず。

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    拙い文章ですが、最後まで読んでいただいて
    本当にありがとうございました。

    少しでもいいメルマガにしていけたら…そう願っていますので
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    それでは…

      これからも、皆さんがステキな本と出逢えますように…

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2009年9月29日 (火)

CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~ No.33

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   ♪♪ CHOKO-CHOKO
           ~本の森からお手紙を~ ♪♪  No.33  2009.9.15

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      皆さんにとって、ステキな日々が続きますように…

    スイフヨウが
    白から紅へと…艶やかな変化を見せてくれています。

    夜には虫の歌声も賑やかに…

    すっかり、秋の気配で辺りは満ち満ちています☆

    見上げる青空は高く、美しく…
    白い月が、うっすらと銀の光を投げ掛けています。

    季節の移ろいは
    その、「変化」そのものが
    心を捉えて放してくれません……

    …今日、みなさんは、どんな小さな秋を見つけられましたか?

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 ★・・・今日のお届けもの・・・★

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    今日お届けするのは、9月1日以後の新刊です。

 ☆『壁の本』(杉浦貴美子 著/洋泉社)
    “街中に絵があふれている。”とは帯の言葉。
    ありふれた壁に潜む「何か」を写しこんだ写真集☆

 ☆『都市の遊び場 新装版』
   (アレン・オブ・ハートウッド夫人 著/鹿島出版会)
    初版は1973年だったそうです。「冒険遊び場」の実例を集めたもの。

 ☆『小さな生きものたちの不思議なくらし』(甲斐信枝 著/福音館書店)
    「かがくのとも」でお馴染みの画家、甲斐伸枝。
    本書は彼女の絵を添えたエッセイ集です。
    同時に、彼女が描いた草花や虫たちの本が6冊限定で復刊されるそうです。
    (こちら → http://www.fukuinkan.co.jp/bookdetail.php?goods_id=20833

 ☆『取調べ可視化論の現在』(小坂井久 著/現代人文社)
    論文集ですが、まずは知らなくてはならないものでしょう。

 ☆『アキテーヌ公ギヨーム九世』(中内克昌 著/九州大学出版会)
    九州大学出版会さんは、折に触れてチェックしなくてはいけませんね☆
    トルバドゥールとして名高いギヨーム九世についての生涯と
    現存するその作品11編の解説です。

 ☆『カルロス・クライバー 上』
   (アレクサンダー・ヴェルナー 著/音楽之友社)
    20世紀を代表する指揮者の一人と言ってもいいでしょう。
    指揮台に立つ回数が極端に少なく
    正規録音よりも海賊版の方が遥かに多い
    謎に満ちたクライバーの本格的な伝記。

 ☆『傲慢な援助』(ウィリアム・イースタリー 著/東洋経済新報社)
    何故、先進国の援助は現地に届かないのか。
    その検証と改善を模索しているものです。

 ☆『ネズミ』(ミゲル・デリーベス 著/彩流社)
    カスティーリャ地方の貧しい農村の1年間。
    その極貧の生活を通じて、フランコ独裁政権への怒りを描いたもの。

 ☆『フリーターの心理学』(白井利明 著/世界思想社教学社)
    23歳~39歳の8,336人の調査から
    非正規雇用から正社員へと移行するプロセスと条件を探ります。

 ☆『流体機械工学』(小池勝 著/コロナ社)
    機械系教科書シリーズの第24巻ですね。
    揚力の発生原理を始め、翼の空力特性から騒音までを解説しているもの。

 ☆『イラストで学ぶ美術解剖学』
   (アンドラス・スンニョギイ 画/グラフィック社)
    美術解剖学…なかなか珍しいのでは。
    解剖学的な視点から美術制作を行うものです。
    本書はその基本となる1,200点を越えるイラストで形成されています。

 ☆『フリードリヒへの旅』(小笠原洋子 著/角川学芸出版)
    フリードリヒ(Caspar David Friedrich)についての本は珍しいですよね。
    ロマン派を代表するドイツの画家で
    淋しく崇高な風景画をよくしています。

 ☆『ドイモイの誕生』(古田元夫 著/青木書店)
    青木書店さんならではの
    ドイモイについての本になっているのでしょうか。

 ☆『ひとり暮らしの季節ごよみ』(河野真希 著/祥伝社)
    ひとり暮らしのルーティンワークに
    少しだけ行事を取り入れてみませんか?

 ☆『再生名建築』(足立裕司 編著/鹿島出版会)
    甦り、そして名作となった建築の数々…
    シリーズ「時を超えるデザイン」の第1巻目です。

 ☆『「見る」と「書く」との出会い』(麻生武 著/新曜社)
    「見た」ことを、他人に分かるように「書く」って難しいですよね。

 ☆『文学における超自然の恐怖』(H.P.ラヴクラフト 著/学習研究社)
    ラヴクラフトの論文や、評論、詩から小品まで。
    貴重な写真や図版も沢山あるようです☆

 ☆『物理の散歩道 新装版』(ロゲルギスト 著/岩波書店)
    ちくま学芸文庫に続いて、岩波書店も新装版を出してくれましたね!
    大歓迎です。

 ☆『東京骨灰紀行』(小沢信男 著/筑摩書房)
    東京に埋もれる、無数の骨灰…忘れられた首都の記憶を呼び起こす旅。

 ☆『「丸の内」の歴史』(岡本哲志 著/ランダムハウス講談社)
    丸の内オフィス街で1894年に生まれた三菱一号館。
    来年4月に、新たに三菱一号館美術館として生まれかわる
    その竣工記念として出版されるもの。
    三菱一号館美術館についてはこちら → http://www.mimt.jp/japanese.html

 ☆『ファウストとホムンクルス』
   (マンフレート・オステン 著/慶応義塾大学出版会)
    『ファウスト』の中に出てくるホムンクルスから読み解く、ゲーテの思想。
    …それにしても、最近は
    棚差しタイプで新刊を見せるサイトが増えましたね。

 ☆『イギリス王政復古演劇案内』(圓月勝博 編集/松柏社)
    シェイクスピアと現代演劇を繋ぐ時代の、演劇を取り上げたもの。

 ☆『水時計』(ジム・ケリー 著/東京創元社)
    モース警部のシリーズで知られるコリン・デクスターが
    大絶賛した新人のデビュー作。
    2006年に英国推理作家協会(CWA)図書館賞を受賞していますね。
    東京創元社さんの記事があります☆
    (こちら → http://www.webmysteries.jp/topic/0909-03.html

 ☆『北欧神話と伝説』(ヴィルヘルム・グレンベック 著/講談社)
    …大好きな訳者、山室静の名前を
    今の時代に見ることになるとは思いませんでした。
    原本は1971年、新潮社から出ていた北欧神話の入門書です。

 ☆『展示の政治学』(川口幸也 編集/水声社)
    14人もの執筆者がそれぞれの視点で語る
    「見せること」と「見ること」とは。

 ☆『ヒノキノヒコのかくれ家,人形のすきな男の子』
   (佐藤さとる 著/村上勉 画/講談社)
    サブタイトルは“もうひとつのコロボックル物語”。
    コロボックル物語誕生50周年を記念して
    シリーズ未収録の短篇を選んだもの☆

 ☆『精神分析講義』(ルイ・アルチュセール 著/作品社)
    当時学生だったフーコー、ブルデュー、デリダ、ドゥルーズを
    聞き手として行われた講義を収録したもの。

 ☆『オックスフォードヨーロッパ近代史』
   (T.C.W.ブランニング 編集/ミネルヴァ書房)
    19世紀と20世紀に大別し
    更にテーマごとに章立てしたヨーロッパの近代史。

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 ★・・・気になる1冊・・・★

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 『東京骨灰紀行』(小沢信男 著/筑摩書房/9月10日発売)

    明暦の大火から、震災まで。
    帝都、東京で焼かれた骨は数多く
    その白い粉は今も無数に埋もれたまま……

    本書は、そんな骨灰を
    その記憶を
    掘り起こしていくものです。

    本書については、林哲夫がブログで書いてくれています。
    それがこちら → http://sumus.exblog.jp/11886917/

    その記事によると、本書で鮮やかなのは
    その「音響」のイメージとのこと。
    内容も引用されていますので
    詳しくは先程のリンク先で読んでみてくださいね。
    小沢信男ならではの文章も健在のようです。
    ちなみに、著者の小沢は1927年生まれ。
    もう、82歳になります。

    ブログの主、林哲夫は画家です。装幀も手掛けています。
    最近では、筑摩書房のPR誌『ちくま』の表紙に
    今年の1月から絵を描いていますよね。
    その表紙の裏には「ふるほんのほこり」と題したエッセイも。
    チョコちょこの個人的なイメージでは
    こちらの古書の方が強いですね(笑)

    林も書いていますが、本書のような企画
    京都ならどんなものが出来上がるのでしょうか。
    骨灰の量は、その記憶は、東京の比ではないですものね。

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 ★・・・今日のひとこと・・・★

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 『本棚の歴史』(ヘンリー・ペトロスキー 著/池田栄一 訳/白水社)

    人は、自分たちが図書館の棚に見つけられない本を書く

                   ジョージ・オーウェル

    ……………
 
    人は一冊の本を書くのに、図書館半分にあたる本のページをめくる

                   ボズウェル『ジョンソン伝』

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    拙い文章ですが、最後まで読んでいただいて
    本当にありがとうございました。

    少しでもいいメルマガにしていけたら…そう願っていますので
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    それでは…

      これからも、皆さんがステキな本と出逢えますように…

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 『CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~』

    ○編集 ・ 発行  チョコちょこ

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2009年9月15日 (火)

CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~ No.32

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   ♪♪ CHOKO-CHOKO
           ~本の森からお手紙を~ ♪♪  No.32  2009.9.1

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      皆さんにとって、ステキな日々が続きますように…

    いよいよ9月。

    今日は二百十日、春が立ってから210日目になります。
    今年は本当に、台風11号が接近していますね。

    自然災害による被害が頻出している昨今
    今月末にピークが予想されているインフルエンザにもそうですが
    自らをあまり恃まず
    慎重に、謙虚に生きていかなくては…そう思います。

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 ★・・・今日のお届けもの・・・★

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    今日お届けするのは、8月18日以後の新刊です。

 ☆『哲学者たちの死に方』(サイモン・クリッチリー 著/河出書房新社)
    “哲学者たちから死を学ぶ。死に方から哲学を学ぶ”とは帯の言葉。
    190人以上、古今東西の哲学者の臨終を知ることで見えてくる
    本当の哲学です。

 ☆『江戸の庭園』(飛田範夫 著/京都大学学術出版会)
    大名庭園だけではなく
    町民・農民の庭や植木屋にもスポットを当てたもの。

 ☆『反射望遠鏡の作り方 復刻版』(星野次郎 著/恒星社厚生閣)
    著者は非常に精度の高い凹面鏡の製作者として知られています。
    これ1冊で必要なものは全て記され、これ以上のものも出ていない
    最高の名著の復刊です☆

 ☆『百年のチャランケ』
   (「アイヌ民族共有財産裁判の記録」編集委員会 編/緑風出版)
    こんな裁判があったことを
    日本人として知っておく必要があるのではないでしょうか。
    …この裁判は、昔の話ではありません。

 ☆『忘れられない脳』(ジル・プライス 著/ランダムハウス講談社)
    8歳頃からの全ての記憶を、忘れられない人生……
    …ゾッとしてしまいますね。

 ☆『データ同化』(淡路敏之 編/京都大学学術出版会)
    天気予報などで使われる
    観測データと数値モデルとを組み合わせる「データ同化」について
    基礎から具体的な活用までを記したもの。

 ☆『色彩の表記』(アルバートH.マンセル 著/みすず書房)
    マンセルと言えば
    「色相・明度・彩度」の3つで色を表現するシステムで有名ですよね☆

 ☆『流れる山の情景』(浜田優 著/山と溪谷社)
    詩人が語る、新しい形の山岳書になっているのでしょうか。

 ☆『猫の町』(ナリ・ポドリスキイ 著/群像社)
    猫を愛していた人々が、猫インフルエンザのウイルスを見付けた途端…
    30年前の作品ですが
    内容は何だかつい最近の出来事を思い出してしまいます。

 ☆『生と死のコモンセンスブック』
   (エドウィン・シュナイドマン 著/金剛出版)
    シュナイドマンと言えば「自殺」ですが、その彼の遺作が本書になります。
    自殺予防だけではない、より広く「死」そのものまでも見すえた思索の書。

 ☆『もつれた蜘蛛の巣』(モンゴメリ 著/角川書店)
    かつて篠崎書林から出ていたものの復刊でしょうね。
    『青い城』に続く
    “モンゴメリの幻の名作文庫化第2弾”(HPより)です。

 ☆『研究をささえるモデル生物』(吉川寛 編/化学同人)
    生物学の研究に欠かすことのできないモデル生物。
    その研究の歴史と、これからの可能性。

 ☆『技術ブランド戦略』(高井紳二 著/日本経済新聞出版社)
    優れた技術の優位性を維持するための、ブランドの構築について。
    HPによれば“実戦的な技術の育成・管理の書”だそうです。

 ☆『石窯づくり早わかり』(須藤章 著/創森社)
    創森社さんは、表紙を見るだけで分かる版元の一つですね(笑)

 ☆『乱造される心の病』(クリストファー・レーン 著/河出書房新社)
    本書については、HPの紹介文をそのまま引用しましょうか。
    “巧みな広告戦略で普通の人々を精神障害に仕立て上げ
     恐ろしい向精神薬で巨利を貪ろうとする精神病産業の実像に迫る”
    …思わず、唸ってしまう内容ですね。

 ☆『忙しい死体』(ドナルドE.ウェストレイク 著/論創社)
    ドナルド・E・ウェストレイクはアメリカの著名なミステリ作家。
    多作家で、今更な気もしないでもないのですが…初訳だそうなので。

 ☆『図説西欧の修道院建築』
   (ヴォルフガング・ブラウンフェルス 著/八坂書房)
    1974年、鹿島出版会さんから出ていたものの復刊、改題改訂です。
    図版や一次文献を駆使して、修道院の建築だけでなく
    様々な背景までもを語った名著。
 
 ☆『宇宙137億年解読』(吉田直紀 著/東京大学出版会)
    UT Physicsの第6巻。
    宇宙はどのように形成され、将来はどのようになるのか。
    観測結果とシュミレーションによる、宇宙の歴史。

 ☆『ザ・パニック』(ロバートF.ブルナー 著/東洋経済新報社)
    …真相かどうかは、別かも知れません。
    ただ、1907年金融恐慌において
    巨大財閥を築いていたJ・P・モルガンが
    当時どのように行動したのかは興味がありますね。

 ☆『奇想天外な科学実験ファイル』(アレックス・バーザ 著/エクスナレッジ)
    読み物として、楽しめそうですね。
    ただ、この視点は未来から振り返っているからこそ、です。
    真面目になされたのであれば
    奇想天外は決して間違ったものではありません。

 ☆『ゾティーク幻妖怪異譚』(クラーク・アシュトン・スミス 著/東京創元社)
    ラヴクラフト、ブラッドベリ、ムアコック…
    C・A・スミスの周囲には、よく知られた名前が行き交います。
    美と頽廃が鬩ぎあう大陸、ゾティークを巡る物語を全篇収録。

 ☆『冷泉家・蔵番ものがたり』(冷泉為人 著/日本放送出版協会)
    こういった読みやすいものから
    冷泉家について知っていくのは、良いことでは。

 ☆『定本日本浪曲史』(正岡容 著/岩波書店)
    “唯一の浪曲通史であり浪曲研究でもある名著”とはHPから。
    しかし、384ページで、11,550円(税込)とは…(苦笑)

 ☆『消えちゃったドラゴン』(パトリシアC.リーデ 著/東京創元社)
    『囚われちゃったお姫さま』の続篇です☆

 ☆『史上最大の伝染病牛疫』(山内一也 著/岩波書店)
    ペストをしのぎ
    世界の歴史を変えるほどの災厄をもたらした感染症、牛疫。
    4000年にわたる、その牛疫根絶までの歴史を描いたもの。

 ☆『大不況下の世界 改訂増補版』
   (チャールズP.キンドルバーガー 著/岩波書店)
    1982年に東京大学出版会から出ていたものの、改訂増補版。
    大恐慌の発生と長期化について述べた
    経済学者キンドルバーガーによる名著。

 ☆『書肆ユリイカの本』(田中栞 著/青土社)
    現在の青土社さんの雑誌「ユリイカ」へと繋がる出版社、書肆ユリイカ。
    本書の著者のサイトがあります。
    (こちら → http://blogs.yahoo.co.jp/azusa12111
    東京古書会館では10月4日から「書肆ユリイカの本」展も開催されます。    入場無料ですので、よろしければぜひ☆

 ☆『ウォール・デコAtoZ』(トーソー)
    カーテンレールのトーソーが出している本。
    インテリアの実例写真集は、綺麗ですよね♪

 ☆『犯罪の生物学』(D.C.ロウ 著/北大路書房)
    生物学的犯罪学は、なかなか知られる機会がありませんでした。
    本書はその最近の成果を紹介したもの。

 ☆『孤高』(川村二郎 著/東京書籍)
    去年、亡くなられた国語学者大野晋の評伝です。

 ☆『紛争管理論 新版』(レビン小林久子 編訳/日本加除出版)
    裁判外紛争解決手続(ADR)についての本。
    原書37章のうち、16章を抜き出しての翻訳です。
    ちなみに、ADRについては国民生活センターにサイトがあります。
    (こちら → http://www.kokusen.go.jp/adr/index.html

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 ★・・・気になる1冊・・・★

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 『反射望遠鏡の作り方 復刻版』
  (星野次郎 著/恒星社厚生閣/8月18日発売)

    恒星社厚生閣さんは
    HPでは1922年(大正11年)の創業になっていますね。
    でも、これは厚生閣さんの創業のようです。
    今の恒星社厚生閣さんになったのは
    国立国会図書館の検索結果からすると
    1944年(昭和19年)でしょうか。
    水産学・自然科学系の厚生閣さんに
    名前そのものからも明らかな、天文学の恒星社さんが加わって
    現在の恒星社厚生閣さんの出版内容が出来上がりました。

    その、得意分野の一つである天文学。
    そこから素晴らしい本が復刻されました。

    それが本書『反射望遠鏡の作り方』です。

    天文界には製作者の名を冠した名鏡が幾つかあります。

    木辺宣慈(成麿)の木辺鏡。
    池谷薫の池谷鏡。(彗星の発見者として有名ですね)
    苗村敬夫の苗村鏡。(こちら → http://www.biwako.ne.jp/~namura/
    遡れば中村要の中村鏡もありますね。

    そして、星野次郎の星野鏡です。    

    星野次郎は12年前の1997年、9月に亡くなられました。
    蒸気機関車や蒸気自動車の製作で、ご存知の方もおられることでしょう。

    帯にある言葉。
    “「星野鏡」復活!”

    この言葉に胸を熱くする人も多いはずです。

    1974年の発行当初からみれば、古くなったデータもあります。
    ですが、自らの手で磨き上げ、その工夫や経験を書き込んだ本書は
    自作だったからこその、今でも基本的で重要な情報の源となっています。

    もう一度、書きましょうか。

    “「星野鏡」復活!”

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 ★・・・今日のひとこと・・・★

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 『ロンサール詩集』(井上究一郎 訳/岩波文庫)

   マリーへのソネット

    マリー、起きなさい、寝ぼうな子、
    あげひばり、はや空に、声ふるわせて名告り出た、
    うぐいすは、さんざしにきて、もう告げている、
    あまい声で、恋のなげきを。

    さあ、起きるんだ、見にゆこう、玉敷く小草、
    あなたの美しいつるばらのつぼみの宝冠、
    ゆうべ、かいがいしい手から水をもらった
    かわいいあなたのなでしこを。

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    拙い文章ですが、最後まで読んでいただいて
    本当にありがとうございました。

    少しでもいいメルマガにしていけたら…そう願っていますので
    何かありましたら、お気軽にご連絡ください♪

    それでは…

      これからも、皆さんがステキな本と出逢えますように…

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 『CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~』

    ○編集 ・ 発行  チョコちょこ

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2009年9月 1日 (火)

CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~ No.31

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   ♪♪ CHOKO-CHOKO
           ~本の森からお手紙を~ ♪♪  No.31  2009.8.18

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      皆さんにとって、ステキな日々が続きますように…

    明後日、20日は新月です。

    見下ろす町の光も感慨深いものですが

    折角の月明かりの無い夜

    時には天文雑誌を片手に
    夜空を見上げてみませんか?

    普段は気付いていないだけで
    本当は
    毎晩、毎晩
    星達は同じように
    瞬いてくれているのですから…

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 ★・・・今日のお届けもの・・・★

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    今日お届けするのは、8月4日以後の新刊です。

 ☆『不思議のひと触れ』(シオドア・スタージョン 著/河出書房新社)
    2003年に奇想コレクションで出ていたものの文庫化。
    著者は優れた短篇作家です。

 ☆『ムナーリのことば』(ブルーノ・ムナーリ 著/平凡社)
    数多くの著作の中から、ムナーリ自身が言葉を選んで編んだ短文集。

 ☆『Leave me alone』(山崎龍一 著/芸術新聞社)
    白いフードで全身を覆う子どもたち…
    特徴的な石膏の彫刻で知られる、山崎龍一の初の作品集☆

 ☆『サイエンスカフェにようこそ!』
   (滝澤公子 編著/冨山房インターナショナル)
    神保町のサロンド冨山房 Folio
    (フォリオ…マニアックなお名前ですね(笑))で
    2006年から開催されているサイエンスカフェ。
    コーヒー片手に科学についてのお話を聴くイベントです。
    サイトはこちら → http://www.fuzambo-intl.com/folio.html

 ☆『砂漠のゲシュペンスト 上』(フランク・シェッツィング 著/早川書房)
    『深海のYrr』のシェッツィングによる冒険サスペンス☆

 ☆『虫とりのうた』(赤星香一郎 著/講談社)
    第41回メフィスト賞受賞作です。

 ☆『創造するアジア都市』(橋爪紳也 著/エヌティティ出版)
    人口増加に伴って巨大化する都市。
    中国と日本の事例を中心にした、都市文化の創造について。

 ☆『ジハードの町タルスース』(太田敬子 著/刀水書房)
    人口の大半がキリスト教徒と戦う戦士だった
    ジハードのための町、タルスース。
    そのイスラム教とキリスト教の「境界」における町の歴史は
    一体どんなものだったのでしょうか。

 ☆『現代ロシア国家論』(木村汎 著/中央公論新社)
    プーチン、メドベージェフの2人が展開する
    現代ロシアの外交政策・活動についての論考です。

 ☆『教育の費用効果分析』(ヘンリー・レヴィン 著/日本評論社)
    学校・生徒の教育データを使った費用効果分析。
    …良くも悪くも、話題とはなるものでしょう。

 ☆『カール・フィリップ・モーリッツ』(山本淳二 著/鳥影社・ロゴス企画)
    帯にあるままですね。
    “本邦初の本格的モーリッツ研究書”です。
    “ゲーテの芸術論に多大な感化を与え
     他方ヴァッケンローダーたち初期ロマン主義の若者にも
     大きな影響を及ぼした”
    と書かれているモーリッツですが
    殆ど知られていないのではないでしょうか。

 ☆『魚の経済学』(山下東子 著/日本評論社)
    漁業問題のあれこれを、分かりやすく解説したもの。

 ☆『怠惰への讃歌』(バートランド・ラッセル 著/平凡社)
    ラッセルはイギリスの哲学者で、ノーベル文学賞受賞者。
    働くほど過剰生産となり、失業が増えるのなら…
    …働かなければいいのです。

 ☆『飛行機設計入門』(片柳亮二 著/日刊工業新聞社)
    空力設計から操縦性まで、「何故あの形なのか」が分かる1冊です☆
    著者は三菱重工業株式会社で
    Fー2機等の飛行制御系の開発に従事していた方だそうです。

 ☆『媒介言語論を学ぶ人のために』
   (木村護郎クリストフ 編集/世界思想社教学社)
    異なる言語を用いる人が出会った時の媒介言語…
    すぐに思い浮かべるのは英語でしょうか。
    その異言語間コミュニケーションの多様な形態とは。

 ☆『風見鶏謎解きの旅』(広瀬毅彦 著/神戸新聞総合出版センター)
    神戸、異人館の物語。
    …でも、タイトルからは内容が分かり難いですよね。

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 ★・・・気になる1冊・・・★

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 『Leave me alone』
  (山崎龍一 著/芸術新聞社/8月10日発売)

    芸術新聞社さんと言えば
    何と言っても書道雑誌の『墨』が有名ですよね☆
    創刊は1976年。
    9月1日発売の2009年9・10月号で
    とうとう200号になります。

    そんな芸術新聞社さんから出た新刊が
    1976年生まれ、若手の彫刻家山崎龍一の初の作品集です。

    表紙にもある、この白いフードの子どもの姿。
    一度見たら、もう忘れられないでしょう。

    人見知りや引きこもり…

    心の病と見るかどうかは別にして
    他人とのコミュニケーションが上手く築けない子どもたちの心を
    石膏を用いて、その仕草や瞳で表現しています。

    隠れたい
    離れたい

    …でも

    見ていたい
    見て欲しい

    そんなアンビバレンスな想いが、ひしひしと伝わってきます…

    恐ろしい作品なのか
    愛らしい作品なのか

    見ている側の心もまた、大きく揺らいでしまう瞳です。

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 ★・・・今日のひとこと・・・★

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 『三人の乙女たち』(フランシス・ジャム 著/手塚伸一 訳/青土社)

   クララ・デレブーズに

    いつもそばにいて、ぼくを助けてくれないか。
    打ちひしがれて、
    小さな町の楡の並木の下を、
    夕べの鐘の鳴る青い時刻に、
    疑惑と誇りを引きずってぼくがさまよい歩く時、
    疼くぼくの額におまえの手を、
    おまえの白い手を置いてくれないか……置いてくれないか……

    この小さな本を受けとってくれないか。
    これは技巧をこらさずに書かれた。
    でもぼくは微笑む、おまえをえがいたこの本が好きだからだ。
    そしておまえ、おお蝶を追う少女よ、
    おまえもぼくと同じように、
    どんな言葉で、
    詩のなかで恋をうたえばよいか、
    散文のなかで泣けばよいかを知らなかったからだ。

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    拙い文章ですが、最後まで読んでいただいて
    本当にありがとうございました。

    少しでもいいメルマガにしていけたら…そう願っていますので
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    それでは…

      これからも、皆さんがステキな本と出逢えますように…

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2009年8月18日 (火)

CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~ No.30

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   ♪♪ CHOKO-CHOKO
           ~本の森からお手紙を~ ♪♪  No.30  2009.8.4

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      皆さんにとって、ステキな日々が続きますように…

    “古い事ほど新しく、
     いちばん古いことが結局いちばん新しい”

    そう書いたのは寺田寅彦ですが(『読書の今昔』)

    古典と呼ばれる作品を好んで読み続けていると
    確かに、そんな気持ちになることがあります。

    …でも

    それは、悲観すべきことなのでしょうか

    それとも、楽観すべきことなのでしょうか

    そんな風に考えることもまた
    古くて新しい
    新しくて古い
    人の心だからなのかも知れません。

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 ★・・・今日のお届けもの・・・★

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    今日お届けするのは、7月21日以後の新刊です。

 ☆『水とはなにか 新装版』(上平恒 著/講談社)
    1979年出版の新装版。
    帯にあるように、水は
    “いちばん身近で、いちばん不思議。”なものですよね☆

 ☆『やさしい悪性リンパ腫外来治療の自己管理』
   (飛内賢正 著/医薬ジャーナル社)
    著者は国立がんセンター中央病院第一領域外来部の部長です。

 ☆『おくのほそ道大全』(楠元六男 編集/笠間書院)
    それぞれの章ごとに、研究史を踏まえて読み込んでいく
    文字通りの大全☆

 ☆『暁の群像』(南條範夫 著/作品社)
    1989年に、富士見書房から
    時代小説文庫として出ていたものの復刊です。
    副題にある岩崎弥太郎は、三菱財閥の礎を築いた人。

 ☆『ブラックホールを見つけた男』(アーサーI.ミラー 著/草思社)
    ブラックホールの研究に携わった人々の
    数奇なドラマを描き出したもの。

 ☆『サイバービア』(ジェイムス・ハーキン 著/日本放送出版協会)
    インターネット利用者の裾野が広がり、依存度が増すことを
    “ネット社会の郊外化”と称するのであれば…
    携帯電話(&メール)はどうなのでしょうね?
    大切なのは、その“郊外”での過ごし方なのでしょうけれど…
    既に、自宅に帰らない人も多いのでは(笑)

 ☆『コーパスへの道』(デニス・ルヘイン 著/早川書房)
    全10巻の新シリーズが始まりました☆
    本書はその新シリーズ、「現代短篇の名手たち」の1冊目。
    HPによれば“ミステリの神髄は、短篇にあり。
    現代ミステリの短篇の名手たちの短篇集を一堂に集める画期的全集”
    とのこと。
    …早川書房さんらしいものになりそうですね! 期待しています。
    ラインナップを含めた記事は、こちら → http://www.hayakawa-online.co.jp/news/detail_news.php?news_id=00000264

 ☆『星雲・星団観察ガイドブック』(大野裕明 著/誠文堂新光社)
    『見ておもしろい星雲・星団案内』の改題改訂版です☆
    天体観測初心者には非常に分かりやすいものなので、ぜひ♪

 ☆『NGC・IC天体写真総カタログ』(沼澤茂美 著/誠文堂新光社)
    値段もビックリ(税込12,600円!)ですが、当然、その価値はあります。
    何しろ、NGCを始めとして
    13,000あまりの天体が全て写真付きで紹介されているのですから。

 ☆『技術と時間 1』(ベルナール・スティグレール 著/法政大学出版局)
    「哲学」からは見下されてきた「技術」。
    著者はその「技術」を哲学的に捉え直している、フランスの哲学者。

 ☆『ロボトミスト』(ジャック・エル・ハイ 著/ランダムハウス講談社)
    アメリカの医師ウォルター・フリーマンと
    彼が行ったロボトミー手術について描いたもの。
    医療ジャーナリスト協会の最優秀作品賞を受賞したそうです。

 ☆『非破壊検査工学最前線』(川嶋紘一郎 著/共立出版)
    見えない不具合を、壊さずに探る非破壊検査。
    その技術の発展は、今後も重要になってくるでしょう。

 ☆『ナチスの女たち第三帝国への飛翔』
  『ナチスの女たち秘められた愛』
   (アンナ・マリア・ジークムント 著/東洋書林)
    著者 Anna Maria Sigmund の初めての邦訳になるはずです。
    いずれも、ナチス政権下の女性について描いたもの。

 ☆『哲学する色彩』(相原美紗 著/New York Art)
    油彩の抽象絵画の画集です。
    エスペラント語を話す著者のサイトのトップは、ステキですね☆
    (こちら → http://www5d.biglobe.ne.jp/~uam53283/

 ☆『文化の社会学』(井上俊 編集/世界思想社)
    世界思想社の創業60周年記念企画
    「社会学ベーシックス」の第3巻です。
    文化、技術、芸術まで、26冊をそれぞれ10ページでガイドしています。

 ☆『ヒーリー精神科治療薬ガイド 第5版』
   (デイヴィッド・ヒーリー 著/みすず書房)
    特に副作用についての説明が詳しい、治療薬ガイド。

 ☆『ヨーロッパに架ける橋 上』
   (ティモシー・ガートン・アッシュ 著/みすず書房)
    ドイツ統一を目指して奮闘する、旧西ドイツの政治家たちの姿。

 ☆『質問応答システム』(磯崎秀樹 著/コロナ社)
    コンピュータと人間がやりとりする自然言語処理において
    その処理の1つである
    質問応答システムの基礎と応用について解説しています。

 ☆『日本の職業教育』(寺田盛紀 著/晃洋書房)
    職業教育…知っているようで
    実はその全体像や特徴は殆ど知られていないのではないでしょうか。

 ☆『黄砂』(岩坂泰信 編集/古今書院)
    HPによれば“韓国、中国、アメリカの研究者も加わった
    総勢約80名の黄砂研究者が総力を挙げてまとめたテキスト”だそうです!

 ☆『アメリカの地下経済』
   (スディール・アラディ・ヴェンカテッシュ 著/日経BP社)
    シカゴの黒人貧民街での調査研究レポート。
    アメリカの闇の実態を赤裸々に描いたもの。

 ☆『日本人最初の先端技術者辰巳一造船大監』(小野雄司 著/研成社)
    日本海軍造船史に足跡を残す、金沢藩士辰巳一。
    彼は日本三景から名をとった通称「三景艦」と呼ばれる
    軍艦を設計したことで知られています。
    本書はその業績を記したもの。

 ☆『書棚と平台』(柴野京子 著/弘文堂)
    思わず目が留まってしまう、2つの単語が並んでいますね(笑)
    内容は出版流通について、です。

 ☆『専門知と政治』(久米郁男 編集/早稲田大学出版部)
    政策形成過程における、専門的知識の役割と意義。

 ☆『差異』(ミシェル・ヴィヴィオルカ 著/法政大学出版局)
    多文化社会における文化的差異。古くて新しい問題ですよね…

 ☆『ルポ資源大陸アフリカ』(白戸圭一 著/東洋経済新報社)
    貴重な資源が眠る大陸、アフリカ。
    なぜ、成長は暴力を伴うのでしょうか…

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 ★・・・気になる1冊・・・★

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 『黄砂』(岩坂泰信 ほか編/古今書院/7月発売)

    創業が1922年ですから、老舗の出版社ですよね。
    古今書院さんの得意分野は、やっぱり地理関係でしょう。
    HPにある地図や地理に関する各種学会・団体へのリンク集は
    とっても便利なものです。
    (こちら → http://www.kokon.co.jp/ の「関連リンク」)

    そんな古今書院さんから出たのが
    本書『黄砂』です。
    本体価格9,500円(!)と、ビックリする値段なのですが
    身近な現象である黄砂をこれだけの規模でまとめたものは
    今迄に無かったでしょう。
    高額なのも仕方が無いかも知れません。
    何しろ、先にも書いたように
    各国の黄砂研究者、総勢およそ80名がまとめたテキストです。
    これ以上のものも、今後なかなか出ることは無いでしょうね。
    内容も黄砂の発生から動き、予報、観測方法まで。
    勿論、黄砂によって運ばれるものについても触れています。

    すぐそばにある
    当たり前のように訪れる黄砂の季節。
    そのメカニズムや全体像を語るだけでも
    これだけの人と技術が必要なのです。

    …自然は本当に、人間には大きすぎますよね。

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 ★・・・今日のひとこと・・・★

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 『眠られぬ夜のために 第一部』(ヒルティ 著/岩波文庫)

    8月4日

    「私は一人でさらに歩みつづけたとき、身ぶるいを覚えた。
     そののち、まもなく病気になった。
     いや病気以上であった。
     つまり疲れきったのだ。…(略)…」(ニーチェ)

    ……………

    教養はあるがすべての信仰からとき放たれた階級の人間の姿が、
    われわれの目の前にまざまざと浮び出る。
    さて、われわれはこれらの指導者になお従って行くべきであろうか、
    おそらく彼らが生涯の終りに行きついたところ(つまり狂気)までも?

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    拙い文章ですが、最後まで読んでいただいて
    本当にありがとうございました。

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    それでは…

      これからも、皆さんがステキな本と出逢えますように…

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2009年8月 4日 (火)

CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~ No.29

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   ♪♪ CHOKO-CHOKO
           ~本の森からお手紙を~ ♪♪  No.29  2009.7.21

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      皆さんにとって、ステキな日々が続きますように…

    明日は、いよいよ皆既日食ですね♪

    大阪では、11:05に
    太陽の8割以上が月に隠されます。

    でも、天気予報は非常に怪しく…

    …折角の大イベントも、雲の向こう側かも知れません(泣)

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 ★・・・今日のお届けもの・・・★

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    今日お届けするのは、7月7日以後の新刊です。

 ☆『ALMA電波望遠鏡 カラー版』(石黒正人 著/筑摩書房)
    南米チリに設置された80台のパラボラ・アンテナ。
    それがALMAです。
    ALMA計画については、HPがあります。
    (こちら → http://www.nro.nao.ac.jp/alma/J/index.html

 ☆『図解屋内配線図の設計と製作』(佐藤一郎 著/日本理工出版会)
    初心者向けの屋内配線の本。
    製図道具から始まって、配線用の図記号の解説
    電力使用の申込まで記されています。

 ☆『修験道教団成立史』(関口真規子 著/勉誠出版)
    サブタイトルに“当山派を通して”とあるように
    本山派ではなく、醍醐寺三宝院を本山とした当山派について
    考察したものです。
    …ただし、当然(?)ながら高価です(本体9,500円!)

 ☆『最後のユニコーン 完全版』(ピーターS.ビーグル 著/学習研究社)
    後日譚『ふたつの心』(2006年にヒューゴー賞とネビュラ賞を受賞)
    を収録した完全版です☆

 ☆『太古の光景』(マーティンJ.S.ラドウィック 著/新評論)
    “「人間が存在しない時代の光景」はいかに描かれてきたか”
    とは、帯の言葉。
    19世紀に生まれたその「太古の光景」を
    人々はどのように表現してきたのでしょうか。

 ☆『下りの船』(佐藤哲也 著/早川書房)
    「想像力の文学」も、はや5冊目です。
    今回は、第5回日本ファンタジーノベル大賞を受賞した作家によるもの。

 ☆『ムンダネウム』(ル・コルビュジエ 著/筑摩書房)
    これは…日本語で出るとは思いませんでした(笑)
    ル・コルビュジエが設計した幻の都市
    「ムンダネウム」(世界文化センター)。
    知的・文化的なある種の理想郷を創ろうとしたプロジェクトです。
    札幌市立大学附属図書館のサイトに
    こんなコラムも見つけましたので、どうぞ。
    (こちら → http://www.lib.scu.ac.jp/column/index.html

 ☆『古代の船と航海 新装版』(ジャン・ルージェ 著/法政大学出版局)
    古代の諸民族国家による海運、海賊行為から、船の各部分の考察まで。
    1982年版の新装版です。

 ☆『闊歩するゲーテ』(柴田翔 著/筑摩書房)
    ゲーテについては、類書が幾つあっても論じきれない気がします。

 ☆『イブン・ジュバイルの旅行記』(イブン・ジュバイル 著/講談社)
    1992年に関西大学出版部から出た『旅行記』の改題、文庫化。
    12世紀のメッカ巡礼の旅☆

 ☆『ミンスキー博士の脳の探険』(MarvinMinsky 著/共立出版)
    著者はインテリジェント・ロボット研究の先駆者の一人。
    早稲田大学での講演会がニュースになっています。
    (こちら → http://robot.watch.impress.co.jp/docs/news/20090625_296271.html

 ☆『草双紙の世界』(木村八重子 著/ぺりかん社)
    草双紙は、漫画の源流でしょうか、絵本の源流でしょうか。
    220ページの中に、章立てが53もあるので…
    図版は小さいか、少ないかも知れません。

 ☆『食品偽装の歴史』(ビー・ウィルソン 著/白水社)
    “英国最高のフードライターによる警世の書”とは、帯の言葉。
    多くの図版で語られる、食品の暗黒史です。

 ☆『自然界の秘められたデザイン』(イアン・スチュアート 著/河出書房新社)
    雪の結晶から始まって
    シマウマの縞、波の形、貝殻の模様、宇宙の形まで。
    多数の図版を用いて、その数学的背景を解き明かしてくれます。
    著者は数学者。1995年には、英国王立協会から
    マイケル・ファラデー賞を贈られています。

 ☆『函館水上警察』(高城高 著/東京創元社)
    著者の生まれ故郷である函館を舞台とした、明治時代の警察物語。

 ☆『森琴石と歩く大阪』(熊田司 編集/東方出版)
    昨年の10月に民事再生手続を開始した東方出版さんの新刊です。
    明治15年の森琴石描く銅版画をもとに歩く大阪の今。
    森琴石については、こんなサイトがあります。
    (こちら → http://www.morikinseki.com/index.htm

 ☆『小林かいちの魅力』(永山多貴子 編集/清流出版)
    ここ2、3年、続けて小林かいちの本が出ていますね。
    いずれも、山田俊幸によるものですが…
    そろそろ、本を選んでいかなくてはならないでしょうか。

 ☆『Michael Jackson1958-2009』
   (1週間編集部 編集/講談社)
    追悼写真集です。約100点の写真を収録。

 ☆『輸送の経済理論』(セルヒオ・ハラ・ディアス 著/勁草書房)
    交通経済学を、より理論的に。

 ☆『死にゆく子どもを救え』(吉岡秀人 著/冨山房インターナショナル)
    乳幼児死亡率が高いミャンマーにおける
    15年間にわたる小児医療活動の記録。

 ☆『華族総覧』(千田稔 著/講談社)
    ありそうで、なさそうで…
    新書とは言え、680ページ(!)もあるので、期待は出来るのでは。

 ☆『新編音楽家の社会史』(西原稔 著/音楽之友社)
    19世紀ヨーロッパ社会における、音楽家たちの姿。
    1987年刊の改訂新版なのですが…
    この、オルフェ・ライブラリーって、どんなものでしょう?

 ☆『宗教と心理学の対話』(P.ティリッヒ 著/教文館)
    ドイツの神学者(哲学者と言ってもいいでしょう)
    パウル・ティリッヒが語る、癒しとは。

 ☆『プラスチック成形技術の要点』(高野菊雄 著/工業調査会)
    樹脂製品の様々な成形不良から見た、原因改善とその実例。

 ☆『気象と大気のレーダーリモートセンシング 改訂第2版』
   (深尾昌一郎 著/京都大学学術出版会)
    2006年度に大川出版賞を受賞したものの、改訂第2版です。
    大川出版賞とは“情報・通信分野に関する優れた図書”を表彰するもの。
    大気科学の必携書です。

 ☆『ペスト』(ダニエル・デフォー 著/中央公論新社)
    極限状況下のロンドンにいた人々の声を、デフォーが実際に集めたもの。
    完訳。

 ☆『〈プリミティヴィスム〉と〈プリミティヴィズム〉』
   (大久保恭子 著/三元社)
    非ヨーロッパの美術は、ヨーロッパでどのように受け入れられてきたのか。
    プリミティヴィズムが示すもの。

 ☆『グリーン・ニューディール』(ヴァン・ジョーンズ 著/東洋経済新報社)
    著者は、タイム誌の最も影響力ある100人の1人にも選ばれた
    環境活動家。

 ☆『旧制高等学校教育の成立』(筧田知義 著/ミネルヴァ書房)
    生徒生活から、その指導まで。
    旧制高等教育の成立、構造をまとめた労作の復刻版です。

 ☆『天体写真を撮るための冷却CCDカメラテクニック講座』
   (岡野邦彦 著/誠文堂新光社)
    冷却CCDカメラも、今では当たり前のように使われていますねぇ…

 ☆『藍から青へ』(石田紀佳 著/建築資料研究社)
    以前、雑誌『コンフォルト』に連載されていたものです。
    植物、動物、鉱物の素材が手工芸品へと変わる工程を
    ビジュアルで紹介したもの。

 ☆『一七世紀の光』(持田季未子 著/岩波書店)
    ピーテル・ヤンス・サーンレダムは、17世紀オランダの画家。
    その美しく繊細な教会画には、心奪われます。

 ☆『絵金』(パルコ)
    幕末、高知で活躍した絵師、絵金(えきん)。
    血みどろの芝居絵で知られます。
    監修をしている絵金蔵のサイトがあります。
    (こちら → http://ekingura.com/

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 ★・・・気になる1冊・・・★

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 『気象と大気のレーダーリモートセンシング 改訂第2版』
  (深尾昌一郎 著/京都大学学術出版会/7月発売)

    本の内容が気になるというよりも
    2006年度に初版が受賞した大川出版賞が気になりますね。

    大川出版賞は
    通称大川財団(財団法人大川情報通信基金)が行っている
    顕彰事業の1つです。
    概要はこちら → http://www.okawa-foundation.or.jp/okasyu/index.html

    この「大川」とは、大川功の名を冠したもの。
    彼は大阪出身で、現在のCSKホールディングスの創業者です。
    かつては、本社も大阪にありました。
    いわゆるシステムエンジニアリングの会社です。
    創業者である大川の経営思想は今も残り
    関西文化学術研究都市の中にある
    「大川センター」と名付けられた
    CSKホールディングスの社会貢献活動の一環
    CAMP(Children's Art Museum & Park)などもその反映です。
    (こちら → http://www.camp-k.com/otona/home/
    

    …と、まぁ、ユニークな背景を持った賞ではあるでしょう。
    でも、選ばれている図書は高度な内容のものです。

    本書もその1つ。

    内容的には、学生・学院生、専門家を対象にしたものでしょうか。
    それでも選んだのは、電波工学から大気科学にいたるまで
    このレベルで1冊にまとめられている本が殆ど無いということ。
    しかも、天気予報で非常に身近な
    気象レーダー等の背景・基礎にあたるものです。

    言葉で「気象レーダー」とよく耳にしても
    さて
    一体、どれだけの人が
    何故レーダーで雨雲が観測出来るのか、理解しているのでしょう。

    ブラックボックスのように見えてしまう科学技術にも
    当然ながら基礎理論があります。
    分からないまま利用する…では
    科学技術にも、社会生活にも発展はありません。

    図書館であれば、当然揃えるべき内容だと思うのです。

    何も高尚な専門書を揃える必要はありません。
    でも、ここまで身近な技術については
    最低でも基本書となるものは並べておくべきです。

    理解出来ないから購入しない、選ばない…は論外です。

    基礎的な技術や理論を、「専門」と冠して排除する行為は
    公的な情報収集・保存機関としては致命的でしょう。
    市立レベルの図書館でも、そうです。
    貸本屋などと揶揄されることを望まないのであれば
    本書のようなものにも目を向けていただければ…そう願います。

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 ★・・・今日のひとこと・・・★

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 『湯賓尹と明末の商業出版』(金文京 著/平凡社『中華文人の生活』収録)

    屋号は二酉堂
    万巻の書 売らんかな
    棟に充ち牛も汗かく文庫に
    書物の香 銅の臭みをこき混ぜて
    商売かたての儒者稼業 商人の秀才
    それにつけてもおそろしや
    秦の始皇帝の大捕り物  

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    拙い文章ですが、最後まで読んでいただいて
    本当にありがとうございました。

    少しでもいいメルマガにしていけたら…そう願っていますので
    何かありましたら、お気軽にご連絡ください♪

    それでは…

      これからも、皆さんがステキな本と出逢えますように…

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 『CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~』

    ○編集 ・ 発行  チョコちょこ

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2009年7月21日 (火)

CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~ No.28

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   ♪♪ CHOKO-CHOKO
           ~本の森からお手紙を~ ♪♪  No.28  2009.7.7

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      皆さんにとって、ステキな日々が続きますように…

    今日は七夕ですね☆

    残念ながら、星空は厚い雲の向こう側になりそうですが
    年に一度の逢瀬と共に
    多くの願いごとも届けられていることでしょう。

    同時に、今日は小暑でもあります。

    そろそろ、暑中見舞いも用意しなくては…

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 ★・・・今日のお届けもの・・・★

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    今日お届けするのは、6月23日以後の新刊です。

 ☆『工部省の研究』(柏原宏紀 著/慶応義塾大学出版会)
    経済史ではない「殖産興業」。
    ヨーロッパからのお雇い外国人や、技術官僚に目を向けた論考です。

 ☆『国民国家と市民』(立石博高 編集/山川出版社)
    「市民」から「国民」へ…興味ある題材ですが、さて。
    著者はスペイン史が専門でしたよねぇ…

 ☆『近代韓国のナショナリズム』(木村幹 著/ナカニシヤ出版)
    “韓国のナショナリズムはなぜあれほどまでに強烈なのか”
    …帯の言葉ですが
    本書はその「謎」を解き明かしてくれるのでしょうか。

 ☆『学校林の研究』(竹本太郎 著/農山漁村文化協会)
    「学校林」というものがあったこと、今もあること。
    それは貴重な記憶・記録ではないでしょうか。  

 ☆『鉋大全』(大工道具研究会 編集/誠文堂新光社)
    使いこなすことは難しく、でも本当になくてはならない道具ですよね。 

 ☆『彼女のいる背表紙』(堀江敏幸 著/マガジンハウス)
    雑誌『クロワッサン』に連載していたエッセイの書籍化。
    綺麗な表紙ですね! 
    書物の中で知り合った女性(作家)の印象を綴ったもの。
    7月11日には、青山ブックセンター六本木店で
    刊行記念のイベントもありますので、お近くの方はどうぞ。
    (詳細はこちら → http://www.aoyamabc.co.jp/10/10110/ ) 

 ☆『夢は書物にあり』(出久根達郎 著/平凡社)
    “読書の作法は、身銭を切って買うことから始まる。”とはHPの紹介文。
    「今日の平凡社」にも記事がありますね。
    (こちら → http://heibonshatoday.blogspot.com/2009/06/blog-post_492.html

 ☆『概説スペイン文学史』(佐竹謙一 著/研究社)
    “日本語で書き下ろされた唯一のスペイン文学通史。”
    と、書かれてしまうと、目を惹かれますね(笑)
    確かに、「日本人による通史」は無かったかも知れません。

 ☆『1968年に日本と世界で起こったこと』(毎日新聞社 編集/毎日新聞社)
    40年前の日本。そして世界は…

 ☆『アフリカのことば』(西江雅之 著/河出書房新社)
    50年にわたる、アフリカと言語の研究。その集大成☆

 ☆『唐代の人は漢詩をどう詠んだか』(大島正二 著/岩波書店)
    唐の時代の人々は、どのような発音で漢詩を詠んでいたのでしょう?
    気になりますね。

 ☆『モサド』(小谷賢 著/新潮社)
    イスラエルの対外情報機関、モサド。
    その素顔を、どんな形でも知りたい方は多いでしょうね。

 ☆『美と破局』(辺見庸 著/毎日新聞社)
    書下ろしを含む「辺見庸コレクション」の第3巻です。
    詳しい目次は、こちら → http://yo-hemmi.net/article/119641425.html

 ☆『プロをめざす人のための接着技術教本』
   (日本接着学会 編集/日刊工業新聞社)
    モノづくりの基本技術の一つ、「接着」。
    本書はその基本を体系的に解説しているもの。
    ちなみに、初心者向けにはかつて『初心者のための接着技術読本』が
    同じ日刊工業新聞社から出ています。

 ☆『災害都市、トゥルーズ』(宮崎揚弘 著/岩波書店)
    カピトゥールと呼ばれる市参事の指揮の下で
    次々と襲い掛かる災害に対応した南欧の都市トゥルーズ。
    17世紀の都市世界が甦ります。

 ☆『クリムト金色の交響曲』(宮下誠 著/小学館)
    クリムトの本は多いでしょうが…
    “金色の交響曲”に惹かれてしまいました(笑)

 ☆『ブルーノート読本』(小川隆夫 著/春日出版)
    丁度100年前の1909年に生まれた
    創立者アルフレッド・ライオンの言葉で辿るブルーノートの歴史。

 ☆『人形遣いの謎』(クリスティアン・ヴァルスツェック 著/未知谷)
    ナポレオン戦争後のヨーロッパを舞台に
    実在した人物を織り交ぜながら語られる、一人の少年の旅路。

 ☆『コーギコテージの四季』
   (ターシャ・テューダー 著/メディアファクトリー)
    1986年にアメリカで発売された、ポップアップブックです☆
    ターシャの家の四季の情景が6場面、立ち上がります♪

 ☆『紙とエンピツ』(太田大八 著/ビーエル出版)
    『PeeBoo』に連載していたものを軸とした、太田大八の自叙伝。

 ☆『図解最新太陽光発電のすべて』(工業調査会)
    まさしく旬の内容でしょう。
    最先端から次世代まで、太陽光発電の解説書。

 ☆『マイクロセンサ工学』(室英夫 編集/技術評論社)
    現場の即戦力シリーズ、第3弾。
    現場の技術者が求めるテーマに絞り
    その参考となるように構成された参考書。

 ☆『海辺で拾える貝ハンドブック』(池田等 著/文一総合出版)
    これからの夏休み、とっても役立ちそうな1冊です☆

 ☆『細字の技法 新装版』(新倉禾亭 著/日貿出版社)
    硬筆にとって代わられた毛筆細字。
    でも、実際には年賀状等でまだまだ使われていますよね。
    新装版です。

 ☆『静かなる改革者』(デブラE.メイヤーソン 著/ダイヤモンド社)
    “権力はなくとも改革はできる”とは
    ダイヤモンド社HPの紹介文にある言葉。
    魅力的ですね☆ 著者の紹介はこちら → http://book.diamond.co.jp/_itemcontents/0201_biz/00612-2.html

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 ★・・・気になる1冊・・・★

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 『アフリカのことば』(西江雅之 著/河出書房新社/6月発売)

    アフリカの言語学・文化人類学の分野で
    すぐに思い付く名前が本書の著者、西江雅之でしょう。
    
    本書は、その50年に渡る研究の集大成と言っても
    いいでしょうか。
    あちこちに収録されていた論文や記事が
    本書で一つにまとめられています。

    具体的な目次や、どの論文がまとめられているかは
    著者自身によるブログがありますので
    どうぞ“蝦蟇屋敷”を訪れて(笑)
    ご覧になってみてください。
    (こちら → http://nishie.jugem.jp/

    装画は、西江雅之の他の著作も手掛けたことのある藤原真希子。
    特徴のある油彩で、すぐにそれと分かります。
    でも、本書の内容と非常に合っている気がしますね。

    今回の本は、旅のエッセイとは異なりますので
    西江の他の著作に慣れ親しんだ方には難しいかも知れません。
    でも、同じ著者の手による文章なのですから
    一度、手にしてみられてはいかがでしょうか。

    新しい世界…「異郷」が広がるかも知れませんよ。

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 ★・・・今日のひとこと・・・★

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 『ボーヌで死ぬということ』(田辺保 著/みすず書房)

    もしだれかの死を目撃したら、
    自分もまた同じ道を行かねばならぬと思うがよい。

    朝のあいだは夕まで生きられないだろうと思い、
    夕が来たら翌朝のくることを保証するな。

            (『イミタチオ・クリスチ』からの引用)   

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    拙い文章ですが、最後まで読んでいただいて
    本当にありがとうございました。

    少しでもいいメルマガにしていけたら…そう願っていますので
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    それでは…

      これからも、皆さんがステキな本と出逢えますように…

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2009年7月 7日 (火)

CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~ No.27

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   ♪♪ CHOKO-CHOKO
           ~本の森からお手紙を~ ♪♪  No.27  2009.6.23

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      皆さんにとって、ステキな日々が続きますように…

    “本は読者がだれであるかも、
     人がそれを読むかどうかも気にしない。”

    アラン・ベネット『やんごとなき読者』(白水社)の中の一節です。

    「本は、ただ本である」ということ。

    読書とは、その一部分を
    そっと垣間見るだけのものであるということ。

    読書だけでは
    決して、その本の全てを窺い知ることは出来ないということ。

    本は、ただ本であるだけで
    読者を、創り手さえをも凌駕し、存在し続けている…

    …近頃、そんな風に思います。

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 ★・・・今日のお届けもの・・・★

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    今日お届けするのは、6月9日以後の新刊です。

 ☆『賤民の異神と芸能』(谷川健一 著/河出書房新社)
    海の民や山の民、放浪者がカミと出会い、芸能を生む…
    著者は詩人谷川雁の兄でもある、民俗学者です。文化功労者。

 ☆『日本の殺人』(河合幹雄 著/筑摩書房)
    著者は法社会学の専門家。
    犯行理由から刑罰、出所後の生活まで。
    殺人者の実像を追いかけたものです。

 ☆『キャラ化する/される子どもたち』(土井隆義 著/岩波書店)
    子ども達の拠り所、「キャラ」。
    この言葉をキーワードに現代を読み解くもの。
    …でも、実際には、これは子どもに限らないでしょうね。

 ☆『團菊以後』(伊原青々園 著/青蛙房)
    明治歌舞伎が終わった後、演劇界は新しい時代を模索し始める…
    同じ出版社から1973年に出ていたものの復刊です。

 ☆『脳と疲労』(大村裕 ほか著/共立出版)
    ブレインサイエンス・シリーズも、25巻になるんですね!
    国際疲労学会等を何度も主催している
    疲労研究の第一人者渡辺恭良との共著。

 ☆『鳥の骨探』(エヌ・ティー・エス)
    NTSさんは専門書が多い中で
    一般読者にも興味のある本を、時々出されていますね。
    全身骨格標本と、各骨を分解したカラー写真が一杯☆
    中身はぜひ、HP( → http://www.nts-book.co.jp/item/detail/summary/bio/20090601_70.html )で、どうぞ。

 ☆『市場のための紙上美術館』(陳岡めぐみ 著/三元社)
    “偽名・筆名を使い分け、複製エッチングを駆使”する画商による、
    蒐集・取引の内幕とは。

 ☆『聖遺物崇敬の心性史』(秋山聰 著/講談社)
    聖遺物をアピールする手段であった造形物が
    やがて聖性を帯び、芸術へと昇華していく…その過程を追ったもの。

 ☆『バチカンの素顔』(バート・マクダウェ 著/日経BP出版センター)
    出版は日経ナショナルジオグラフィック社ですから
    勿論、写真が一杯です☆

 ☆『マン・オン・ワイヤー』(フィリップ・プティ 著/白揚社)
    2008年度のアカデミー賞最優秀長編ドキュメンタリー賞
    受賞作の原作です。
    6月公開の映画のサイトはこちら( → http://www.espace-sarou.co.jp/manonwire/ )。
    1974年、ワールド・トレード・センターを綱渡りした男のお話☆

 ☆『キシレン』(中西準子 著/丸善)
    詳細リスク評価書シリーズも25巻目です。
    このシリーズは、HPに
    “化学物質のリスク評価結果をまとめたシリーズ。
     化学物質管理の方策を考える際に必要な
     科学的な基礎情報を豊富に呈示。”
    とあるように
    リスクの定量化と、その削減・管理を考える為の基礎資料です。

 ☆『パロール・ドネ』(クロード・レヴィ・ストロース 著/講談社)
    32年にわたる名講義を初邦訳。
    “レヴィ=ストロースの思想の全容がここに!”とは帯の言葉。

 ☆『魔法昔話の研究』(ウラジーミル・プロップ 著/講談社)
    同じ講談社さんから、こちらは先のレヴィ=ストロースへの反論です。
    かつて三弥井書店さんから『口承文芸と現実』と題されていたものの
    改題・文庫化。

 ☆『父の法廷』(アイザック・バシェヴィス・シンガー 著/未知谷)
    I.B.シンガーと言えば
    岩波少年文庫の『まぬけなワルシャワ旅行』や
    センダック描く『やぎと少年』でも知られるノーベル文学賞受賞者です。
    短篇集。

 ☆『写真花嫁・戦争花嫁のたどった道』(島田法子 編著/明石書店)
    「花嫁」として海を渡った、女性移民の歴史。

 ☆『海の向こうの被爆者たち』(平野伸人 編著/八月書館)
    在韓・在朝、在アメリカ、在ブラジルほかの被爆者年表を掲載。
    著者は元小学校教諭で、各種団体の代表を務める被爆2世。

 ☆『BとIとRとD』(酒井駒子 著/白泉社)
    『MOE』から生まれた、8つのショートストーリー☆
    こちら( → http://www.hakusensha.co.jp/moe/book/com/index_bird.html )で少しだけ、中を読むことが出来ます。

 ☆『タバコ狩り』(室井尚 著/平凡社)
    …まぁ、こんな立場の本も、図書館には必要なのでしょう(苦笑)
    喫煙者への迫害、タバコ絶滅への動きは本当に正しいのか?

 ☆『錦とボロの話 増補版』(龍村平蔵 著/学生社)
    正倉院や法隆寺の古代の錦。その一片から復原していく織物の美の世界。

 ☆『いわゆる嗜好品』(逸見謙三 著/筑波書房)
    お酒、タバコ、お茶、コーヒー…
    嗜好品の好ましい・好ましくない副作用について、比較検討したもの。

 ☆『アメリカ服飾社会史』(濱田雅子 著/東京堂出版)
    アメリカン・カジュアルの源は? その変遷は?

 ☆『ホルトの木の下で 新装版』(堀文子 著/幻戯書房)
    2007年に出版したものの新装版。可愛らしい装丁ですね。
    “全財産をなげうって救った古木の下で、いま思い起こす青春の自画像”
    とは、幻戯書房HPの言葉。

 ☆『馬車が買いたい! 新版』(鹿島茂 著/白水社)
    こちらは原稿を加えた新版。
    本書は、サントリー学芸賞受賞作ですが…「鹿島茂」の名前は
    今年だけでも(いえ、今年だけではないかも(笑))
    随分と目に留まりますね。
    『妖人白山伯』『モンマルトル風俗事典』『吉本隆明1968』
    『歴史の風書物の帆』等々…
    よくよく見直せば、やはりどれもが気になるものばかり!
    スゴイですねぇ~

 ☆『日本古代の文字と表記』(沖森卓也 著/吉川弘文館)
    高いんです(苦笑)税込みで10,500円。
    以下は、吉川弘文館のHPから。
    “日本古代において、本来中国語を書き表す文字が、
     どのように日本語を記述しえたのか。
     漢字の受容と伝来を、稲荷山鉄剣銘、木簡、新羅の金石文など
     東アジアの漢字文化の足跡から考察。
     さらに上代の文字法や、万葉仮名、人麻呂歌集、風土記等、
     様々な文字資料の表記を丹念にたどり、
     漢字用法の実態を明らかにし、古代日本語の姿を浮かび上がらせる。”
    …興味深い内容ですよね。図書館にはあって欲しいな☆

 ☆『風にのっていったダニーナ』
   (ジェイン・ヨーレン 著/冨山房インターナショナル)
    ジェイン・ヨーレンと言えば、『月夜のみみずく』。
    エド・ヤングと言えば、『ロンポポ』や『七ひきのねずみ』。
    そんな二人のコンビとなれば…きっとステキな絵本でしょう☆

 ☆『ぼくを創るすべての要素のほんの一部』
   (スティーヴ・トルツ 著/ランダムハウス講談社)
    ブッカー賞とガーディアン賞の最終候補作だそうです。
    “ナンセンスにして哲学的、悲惨にしてユーモラス、
     荒唐無稽にして綿密な世にも奇妙な父子の壮大なる物語”
    とはHPでの紹介文。

 ☆『本とわたしと筑摩書房』(柏原成光 著/パロル舎)
    筑摩書房の元社長、ちくま文庫創刊時の中心人物、よく知られた編集者…
    著者は、そんなキーワードがぽろぽろと零れてくる方です。

 ☆『ナノ・ハイプ狂騒 上』(デイヴィッドM.ベルーベ 著/みすず書房)
    アメリカのナノテク・ブームと、その「錬金術」の実態とは。

 ☆『尾崎翠』(河出書房新社)
    …彼女の作品は、まだまだ色褪せてはいないでしょう。

 ☆『新訳大転換』(カール・ポラニー 著/東洋経済新報社)
    25年ぶりの新訳。
    “リーマン・ショック以降急激に再注目される古典的名著”
    とは東洋経済新報社HPの言葉。

 ☆『経済文化の闘争』(ヴェルナー・アーベルスハウザー 著/東京大学出版会)
    アメリカだけが経済の中心ではありません。
    ライン資本主義(ドイツ型団体調整的市場経済)の特質を
    アメリカ型資本主義と比較しながら紹介。

 ☆『ブラック・スワン 上』
   (ナシーム・ニコラス・タレブ 著/ダイヤモンド社)
    HPによれば
    “今回の世界金融恐慌を原理的に予言した書として、
     全米でミリオンセラーを記録”
    したそうです。
    帯がまたいいですね。
    “「ありえない」なんてありえない”

 ☆『「政治思想」の現在』(原武史 編集/河出書房新社)
    明治学院大学国際学部付属研究所における
    2008年度の公開セミナーの書籍化です。
    当時のテーマ等はこちらのHPから。
    ( → http://www.meijigakuin.ac.jp/~iism/openseminar08.htm
    

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 ★・・・気になる1冊・・・★

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 『キシレン』(中西準子 著/丸善/6月発売)

    本書の責任表示は、正確には
    “新エネルギー・産業技術総合開発機構
     産総研 化学物質リスク管理研究センター[共編]
     プロジェクトリーダー 中西準子
     産総研 牧野良次”
    となっています。
    
    この詳細リスク評価書シリーズ。
    かつては(2008年3月末日までは)
    化学物質リスク管理研究センター(CRM)で公開されていました。
    現在は産業技術総合研究所(AIST)の
    安全科学研究部門(RISS)で策定されています。

    CRMの旧HP上で
    (こちら → http://unit.aist.go.jp/riss/crm/mainmenu/1.html
    本書のシリーズの詳細を今でも見ることが出来ます。
    (要約もPDFファイルでダウンロード出来ます)

    なお、RISSのHPは
    こちら( → http://www.aist-riss.jp/contents/index.html

    日本独自の詳細な化学物質のリスク評価。
    そのこと自体が、とても素晴らしいことなのですが…

    …残念ながら、あまり知られているとは言えないでしょうね。

    このシリーズは
    “まず、行政や事業者でリスク管理に携わる方に読んで頂きたい。”
    とCRMの「詳細リスク評価書シリーズ刊行に際して」にあるように
    実際のリスク管理の現場で直ぐにも役立つものです。

    RISSのHPでは
    「製品・サービス」メニューの「ソフトウェア」において
    様々な解析モデルや評価モデルも公開されています。
    中には「損失余命の尺度に基づくリスク計算機」なんてものも。

    …学生は勿論、化学物質(を含む物資)を取り扱う行政・事業者は
    このシリーズやHPをぜひ覗いてみてください。

    知らないことは、損失かも知れませんよ?

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 ★・・・今日のひとこと・・・★

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 『農場にくらして』(アリソン・アトリー 作/岩波少年文庫)

    人生というものは不安定で、不思議で、不確かなものでしたが、
    スーザンにはたくさんの秘密の友だちがいましたから、
    淋しいはずはありませんでした。
    家の中では、時計や戸棚が
    スーザンの喜びの多くを分かちあってくれました。
    部屋の隅の、高い背もたれの裏側に顔が彫ってある長椅子は、
    白と青の格子柄のクッションが置いてあって、
    スーザンがすわると喜びました。
    昔から何代も何代も、召使いの男の子たちがちょこんとすわり、
    たくさんのコールテンのズボンにこすられて、
    座面の木が擦り減った四本脚の腰掛け。
    大きなオークの食器戸棚。
    中国製の水差し、てっぺんにおばあさんがついているティーポット。
    それに、床の穴までがスーザンをおぼえていて、
    喜んではなしかけました。    

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    拙い文章ですが、最後まで読んでいただいて
    本当にありがとうございました。

    少しでもいいメルマガにしていけたら…そう願っていますので
    何かありましたら、お気軽にご連絡ください♪

    それでは…

      これからも、皆さんがステキな本と出逢えますように…

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 『CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~』

    ○編集 ・ 発行  チョコちょこ

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2009年6月23日 (火)

CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~ No.26

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   ♪♪ CHOKO-CHOKO
           ~本の森からお手紙を~ ♪♪  No.26  2009.6.9

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      皆さんにとって、ステキな日々が続きますように…

    新しい年度に入ってから

    …何となく

    「におい」がする本が減った気がします。

    個人的にも、忙しい時期は続いていたのですが

    どうやら、チョコちょこ一人の感覚ではないらしく…

    ……出版界そのものに、元気が無くなって来ているのでしょうか。

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 ★・・・今日のお届けもの・・・★

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    今日お届けするのは、5月25日以後の新刊です。

 ☆『中国文化大革命の大宣伝 上』(草森紳一 著/芸術新聞社)
    文化大革命を「宣伝」という視点から読み解くもの。
    雑誌『広告批評』で連載されたものの単行本化☆

 ☆『エドガー・アラン・ポーの世紀』(八木敏雄 編集/研究社)
    日本ポー学会が総力を結集した、生誕200周年記念出版☆

 ☆『ムナーリの機械』(ブルーノ・ムナーリ 著/河出書房新社)
    かつて筑摩書房さんから出ていた
    『ナンセンスの機械』の復刊になるのでしょうか。

 ☆『日記をつづるということ』(西川祐子 著/吉川弘文館)
    国民教育として奨励された日記。
    その日記が近代において
    どのような変化を遂げてきたのかを読み解くもの。

 ☆『二度死んだ母のこと。』(高橋一起 著/作品社)
    悠々自適の老後は、何の為の時間か。
    以下は、作品社HPから。
    “軽々しく「悠々自適」と言うなかれ。
     軽々しく「人生を愉しむ」と言うなかれ。
     老年期は死ぬまでの時間つぶしではない。”

 ☆『6わのからす』(レオ・レオーニ 著/あすなろ書房)
    佑学社から1989年に出ていたものの復刊です☆

 ☆『私とマリオ・ジャコメッリ』(辺見庸 著/日本放送出版協会)
    イタリアの写真家、巨匠マリオ・ジャコメッリの作品を通じて
    辺見庸が語る“〈生〉と〈死〉のあわい”。

 ☆『中世の都市』(高橋慎一朗 編集/東京大学出版会)
    帯には“日本とヨーロッパを横断する、都市の競演”とありますね。
    日本史・西洋史・建築史の研究者が
    個性豊かな史料を使って描く中世世界。

 ☆『制裁論』(佐伯仁志 著/有斐閣)
    制裁制度を多角的・総合的に検証し
    社会変化に適した制度のあり方を探るもの。

 ☆『シェイクスピア・シークレット 上』
   (ジェニファー・リー・キャレル 著/角川書店)
    歴史ミステリ…は、まぁ、このタイミングですから(笑)

 ☆『東アジアの歴史その構築』(ラインハルト・ツェルナー 著/明石書店)
    独特な時代区分と名称で、再構築されて浮かび上がる東アジアの歴史。

 ☆『アニマルスピリット』(ジョージA.アカロフ 著/東洋経済新報社)
    ノーベル経済学賞を受賞したジョージA.アカロフによる
    人の心理・行動と経済との関わり合い。

 ☆『時効廃止論』(毎日新聞社会部 著/毎日新聞社)
    『毎日新聞』連載の書籍化。
    未解決事件・時効成立事件の被害者家族の声から
    日本の時効制度を問い直すもの。

 ☆『心をつくる』(クリス・フリス 著/岩波書店)
    岩波書店HPの紹介文に、心惹かれますね☆
    “脳が知っていることを《私》はどこまで知っているのか。
     すべては脳を通してやってくる。
     心の世界と物理世界の区別は、脳が創り出す「錯覚」だ。
     脳は何を隠し、何を伝えているのか。”

 ☆『競争の倫理』(フランク・ナイト 著/ミネルヴァ書房)
    シカゴ学派を創設し、アメリカ経済学会の会長にもなった
    フランク・ナイトの論文選。

 ☆『日本のおもちゃ』(清水晴風 画/芸艸堂)
    人形玩具を画題とした木版摺の画集『うなゐの友』。
    その中から、郷土玩具210点余りの図版を収録したもの。

 ☆『霊獣』(安藤礼二 著/新潮社)
    副タイトルが“「死者の書」完結篇”とは…
    そう書かれるだけの内容を、期待してしまいますね。

 ☆『クラシック音楽作品名辞典 第3版』(井上和男 編集/三省堂書店)
    13年ぶりの改訂です。
    現代の作曲家も40名ほど追加されて、
    合計1,243名、約45,200曲を収録しています。

 ☆『化学分析・試験に役立つ標準物質活用ガイド』(久保田正明 編著/丸善)
    データの信頼性を確保する為には欠かせない、標準物質。
    その活用の為の実務的なガイドブックです。
    標準物質については、
    こちら( http://www.rminfo.nite.go.jp/ )をどうぞ。

 ☆『人は原子、世界は物理法則で動く』(マーク・ブキャナン 著/白揚社)
    “人間を原子と考えると世界はこんなにわかりやすい!”
    とは白揚社HPの言葉です。
    ユニークな視点ですね。

 ☆『アメリカン・テロル』(下河辺美知子 編著/彩流社)
   現代のアメリカ文化から読み解く
   「テロ」という現象に繋がる様々な恐怖。

 ☆『接続された歴史』(S.スブラフマニヤム 著/名古屋大学出版会)
   ムガールと西欧との、交渉の現場…その「接続」の有様を描いたもの。

 ☆『はなおとこ』(ヴィヴィアン・シュワルツ 著/偕成社)
   自分の場所を捜し求めて旅をする「鼻」のお話。
   それぞれの絵の中に「顔」が隠されています☆

 ☆『こどものあそび環境』(仙田満 著/鹿島出版会)
   1984年に筑摩書房から出ていたものの増補版です。
   子どもの遊び場と、その環境デザインについて書かれたもの。

 ☆『人狼伝説』(セイバイン・ベアリング・グールド 著/人文書院)
   人狼についてのヴィクトリア朝時代の研究書。
   世界中の様々な神話や伝説、民間信仰を集めています。

 ☆『HOME』(ヤン・アルテュス・ベルトラン 著/ピエ・ブックス)
   映画になっていますね☆ 
   公式サイトはこちら( http://home.asmik-ace.co.jp/ )。

 ☆『グリーンフィンガー〈約束の庭〉』(ポール・メイ 著/さえら書房)
   タイトルから、思わず岩波少年文庫の『みどりのゆび』を
   思い出してしまいましたが、まるで別の作品です(笑)
   表紙もキレイですね☆

 ☆『意識と存在の社会学』(吉野浩司 著/昭和堂)
    P.A.ソローキンの生涯と、その思想体系について語っているものです。
    ソローキンについての本は、少なかったと記憶しています。

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 ★・・・気になる1冊・・・★

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 『人狼伝説』(セイバイン・ベアリング・グールド 著/人文書院/6月発売)

    創業は大正11年(1922年)。
    京都は洛南の地、伏見で出版活動を続けておられるのが
    人文書院さんです。
    (HPはこちら → http://www.jimbunshoin.co.jp/
    
    今回、その人文書院さんからSabine Baring-Gouldの本が出ました。
    でも、このグールドの名前は…
    …カタカナでは、どう書いたらいいのでしょう(笑)

     ベヤリング・グウルド
     サビン・バリング=グールド
     セイバイン・ベアリング・グールド

    グールド本人は、かなりの冊数の本を著しているのですが
    日本語に訳されているのは、ごく僅か。
    それなのに、それぞれがまるで違う表記になっています(苦笑)

    グールドは1834年生まれ。
    ヴィクトリア朝における、イングランドの聖人研究家として
    紹介されています。

    2007年の9月に
    彼の著作『ヨーロッパをさすらう異形の物語 上・下』が
    柏書房さんから出版されました。
    こちらはさまよえるユダヤ人から月のなかの男まで
    幅広く中世ヨーロッパに流布していた伝説や神話を集めていましたが
    今回の『人狼伝説』(原書は1865年刊)は
    そんな伝説の中でも、特に、狼憑き・オオカミ男に限って纏められた
    彼の代表作の一つです。

    興味深いのは
    ド・レ元帥の裁判記録をもとに語られる3つの章でしょうか。
    彼については、様々な形で現代も語られ続けていますが
    ヴィクトリア朝時代に、どのように捉えられていたのかを
    読んでみたい気がします。

    フォークソングのコレクションや、賛美歌の翻訳でも知られるグールド。
    彼の著作が、もっともっと日本でも紹介されればいいですね☆

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 ★・・・今日のひとこと・・・★

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 『丸善と三越』(寺田寅彦 著/岩波文庫『寺田寅彦随筆集 1』収録)

    ドイツ書の棚の前で数分を費やした後にフランスの書物の所へ出た時は
    ちょうどベルリンから夜汽車でパリへ着いたというような心持ちがする。
    これはおそらくただ簡単に自分だけのある経験から生じる
    連想のためばかりではあるまい。
    ドイツ書の装幀なり印刷なりにはドイツ人のあらゆる歴史と
    切り離す事のできないものがあると同様に
    フランスの本にはどうしてもパリジアンとパリジェンヌのにおいが
    浮動している。
    たとえ一字も読めない人に見せても
    この著しい区別は感じられないではいられまい。
    自分はドイツで出版された仏文の本をもっている。
    かなりフランスくさくこしらえてあるが、
    しかしどう見てもそれはやはりドイツの本である。
    表紙に描かれた人物にもクラナッハやジュラーの影法師が見える。    

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    拙い文章ですが、最後まで読んでいただいて
    本当にありがとうございました。

    少しでもいいメルマガにしていけたら…そう願っていますので
    何かありましたら、お気軽にご連絡ください♪

    それでは…

      これからも、皆さんがステキな本と出逢えますように…

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 『CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~』

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2009年6月 9日 (火)

CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~ No.25

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   ♪♪ CHOKO-CHOKO
           ~本の森からお手紙を~ ♪♪  No.25  2009.5.26

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      皆さんにとって、ステキな日々が続きますように…

    雨が大地を湿らせたり

    見上げる陽光が眩しかったり

    朝夕は肌寒かったり

    汗ばむくらいの陽気だったり

    …本当に、忙しい季節です(笑)

    新型インフルエンザの話題ばかりですが
    普通の風邪であっても
    やっぱり気を付けなくてはいけませんよね。

    長雨の季節に向かっての
    季候の変わり目です。

    どうぞ、皆さん、お身体を大切に……

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 ★・・・今日のお届けもの・・・★

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    今日お届けするのは、5月11日以後の新刊です。

 ☆『香りの科学と美学』(藤森嶺 編著/東京農業大学出版会)
    豊かな香りの「美学」とは☆

 ☆『雨月物語の世界』(井上泰至 著/角川学芸出版)
    夏に向かって増えるのでしょうか(笑)
    怪異小説「雨月物語」各編を味わいながら、
    そこに映し出される上田秋成の実像に迫ります。

 ☆『西洋中世奇譚集成東方の驚異』(池上俊一 訳/講談社)
    プレスター・ジョンから、西方の皇帝に宛てた書簡ですか…
    面白そうな内容ですね!

 ☆『新物理の散歩道 第1集』(ロゲルギスト 著/筑摩書房)
    ロゲルギスト登場50年!
    …ちなみに、海外の人ではありませんし、
    一人の人間の名前でもありません(笑)

 ☆『任天堂“驚き”を生む方程式』(井上理 著/日本経済新聞出版社)
    …いいタイミングで出ましたよね(笑)
    任天堂について書かれた本は少なかったと思いますので、
    本書に興味惹かれる方は多いのでは。

 ☆『プルードン・セレクション』(プルードン 著/平凡社)
    『世界の思想家 13 プルードン』(1977年刊)の改題☆
    良いものが装いも新しく生まれ変わり、
    生き続けていくのは嬉しいものです。

 ☆『素白随筆遺珠・学芸文集』(岩本素白 著/平凡社)
    収録は、随筆34篇、論文7篇、講演1本…ですが、
    論文や講演はどうでしょう?
    エッセイとしては、同じ平凡社ライブラリーの『素白随筆集』の方が
    オススメでしょうか。

 ☆『京都百景』(井堂雅夫 著/京都新聞社)
    京版画(木版画)で描く、京都の四季。
    サブタイトルは“平成版浮世絵”…6色印刷です☆

 ☆『色彩の紋章』(シシル 著/悠書館)
    原書は、ヨーロッパ中世の色彩論について、
    基礎となる15世紀の史料です。

 ☆『ムガル皇帝歴代誌』(フランシス・ロビンソン 著/創元社)
    700年に及ぶ、ムガル帝国の101人の皇帝たちの生涯。

 ☆『ドイツの小さな手仕事』(山田庸子 著/ピエ・ブックス)
    鳩時計やイースターエッグなどの小さな手仕事☆
    “昔ながらのものがつくられている現場、のどかな風景、
    その土地の暮らしぶりが伝わる、
    あたたかな空気感をお楽しみください。”
    とはピエ・ブックスHPにある言葉。

 ☆『大正・昭和の乙女デザイン』(山田俊幸 編著/ピエ・ブックス)
    杉浦非水・小林かいち・竹久夢二といった
    知られた作家から、無名の作家まで。
    抒情的で美しい絵はがきを作家やそのモチーフごとに紹介しています♪

 ☆『売春とヴィクトリア朝社会』
   (ジュディス・R.ウォーコウィッツ 著
     /Sophia University Press上智大学出版)
    19世紀イギリス売春婦の実像を描いたものです。
    著者は歴史学者。
    SUPモダン・クラシックス叢書の第4弾ですが、
    本シリーズは欧米の優れた著作を日本で初めて紹介することを
    そのコンセプトにしています。

 ☆『ジョルジュ・ブラック』(ベルナール・ジュルシェ 著/未知谷)
    ジョルジュ・ブラックは、ピカソと共に、
    キュビスムを始めた画家の一人です。

 ☆『ガラスのなかの古代ローマ』(藤井慈子 著/春風社)
    金箔ガラスや、ランドマークを描く景観カット付球状瓶が語る、
    古代ローマ人の生活とは。

 ☆『ベトナム戦争』(吉沢南 著/吉川弘文館)
    1999年刊の本書が、
    歴史文化セレクション第3期の1冊として再刊されましたね。
    この歴史文化セレクションについては、HPにこう記されています。
    “いつでも購入できるのが望ましいことは他言を要しませんが、
    おびただしい書籍が濫溢する現在、
    その全てを在庫することは容易ではなく、
    まことに不本意な状況が続いておりました。
    このような現況を打破すべく、ここに小社は、
    書物は文化、良書を読者への信念のもとに、
    新たに『歴史文化セレクション』を発刊することにいたしました。
    このシリーズは主として戦後における小社の刊行書のなかから
    名著を精選のうえ、順次復刊いたします。”
    …ぜひぜひ、頑張って守って欲しい姿勢です。

 ☆『差別感情の哲学』(中島義道 著/講談社)
    講談社創業100周年記念出版の一つ。
    帯にはこうあります。
    “差別とは一体いかなる人間的事態なのか?
    ある人に対して
    (ゆえなく)不快を覚え
    (ゆえなく)嫌悪し軽蔑し
    (ゆえなく)恐怖を覚え
    自分を誇り、帰属集団を誇り優越感に浸る―”
    …本書にある通り、考え続け、語り続けなくてはならないものですよね。

 ☆『貿易の嫉妬』(イシュトファン・ホント 著/昭和堂)
    政治思想史の観点から抉り出す、
    経済と政治における国際間の「嫉妬」…
    2007年のアメリカ政治学会のグリーンストーン賞と、
    同じくアメリカの経済学史学会シュペングラー賞を
    受賞したそうです。スゴイですね!

 ☆『フランスにおける脱宗教性の歴史』(ジャン・ボベロ 著/白水社)
    「脱宗教性」のルビは、ライシテ(政教分離)。
    公共空間から始まった宗教の中立性を、
    フランス革命期から現代まで俯瞰する1冊。

 ☆『詩が生まれるとき』(新川和江 著/みすず書房)
    戦後日本を代表する女性詩人による、55編のエッセイ集☆

 ☆『ミラーニューロン』(ジャコモ・リゾラッティ 著/紀伊國屋書店)
    早川書房からも類書が出るのですが…
    ただ、監修者「茂木 健一郎」の名前は、
    読者には魅力的に映るのでしょうね。
    他者の行動を真似ることから
    “ミラーニューロン”と名付けられた神経細胞のこと。

 ☆『養液栽培の病害と対策』(草刈眞一 著/農山漁村文化協会)
    最新の防除機器についても解説された、養液栽培の実用書。

 ☆『音のない記憶』(黒岩比佐子 著/角川学芸出版)
    聴覚と言葉を失った写真家、井上孝治の生涯について。
    本書については、著者黒岩比佐子のブログ(こちら→ http://blog.livedoor.jp/hisako9618/archives/51636349.html
    に詳しくあります。

 ☆『合本日本伝統音楽の研究』(小泉文夫 著/音楽之友社)
    例え高額であっても、
    日本の伝統音楽を語る上で、これは欠かせない本でしょう。
    亡くなられたことが、本当に惜しまれる方です。

 ☆『ゲームと犯罪と子どもたち』
   (ローレンス・カトナー 著/インプレスジャパン)
    “米国政府から150万ドルの予算を受けて、
    ハーバード大学医学部の研究者たちが”調査した…ことよりも、
    インプレスジャパンの出版だということで、内容が分かりそうな本。
    ただ図書館では、どちらの視点も公平に受け入れる必要があるのは、
    言うまでもないことですよね。

 ☆『男はつらいよ推敲の謎』(杉下元明 著/新典社)
    映画「男はつらいよ」シリーズに関連する、
    決定稿以外の脚本を比較していくもの。

 ☆『天体観測の教科書 変光星観測編』
   (日本変光星研究会 編集/誠文堂新光社)
    天体観測の教科書シリーズは、
    「天文アマチュアのための」とあるように、
    専門的な知識を交えながら観測のノウハウを
    天文ファン向けに解説したもの。
    誠文堂新光社らしいシリーズですよね!

 ☆『フランス音楽史 新装』(ノルベール・デュフルク 著/白水社)
    30年以上前のものが、「書物復権」で新装版に☆
    フランス音楽の全貌を紹介する大著であり、
    高額ではあっても基本的な資料です。

 ☆『作家は何を嗅いできたか』(三橋修 著/現代書館)
    江戸時代から平成まで。
    「におい」にまつわる記述を、文学作品からアニメにまで辿る
    “におい、あるいは感性の歴史”(サブタイトル)。

 ☆『FBIの歴史』(ロードリ・ジェフリーズ・ジョーンズ 著/東洋書林)
    南北戦争から現代に至るまでのFBI通史。
    著者はアメリカ史の教授。

 ☆『メタン発酵』(野池達也 編著/技報堂出版)
    循環型社会の形成と、地球温暖化防止の役割と。
    今後、普及するかどうかはともかく、
    最近の動向は本書のような良書で抑えておかなくてはならないでしょうね。

 ☆『航空図のはなし 改訂版』(太田弘 編著/交通研究協会)
    鉄道ばかりが目立つ昨今ですが、
    興味を持っている潜在的な読者はおられるのでは。

 ☆『神と人のはざまに生きる』(アンヌ・ブッシイ 著/東京大学出版会)
    20世紀の大阪は天王寺。
    そこで神と人との仲立ちとなった、巫者中井シゲノを取り上げ、
    近代日本の民間信仰について考察していきます。

 ☆『非実体主義殺人事件』(ジュリアン・シモンズ 著/論創社)
    コナン・ドイル研究家としても知られるジュリアン・シモンズ。
    ロンドン生まれのミステリの巨匠です☆

 ☆『ブルターニュ死の伝承』(アナトール・ル・ブラース 著/藤原書店)
    帯には“生者よ、驕るなかれ。死を思え。”とありますね。
    かつて、国書刊行会から『ブルターニュ幻想民話集』と題され
    抄訳が出ていましたが、この時は97話だったのに対し、
    本書は123話、全訳です☆

 ☆『世界の文字の図典 普及版』(世界の文字研究会 編集/吉川弘文館)
    1200点の図版で読む、世界の文字。
    1993年刊の普及版です。

 ☆『暴力と証し』(ヘント・デ・ヴリース 著/月曜社)
    暴力論叢書の第4弾。本邦初訳。
    来日情報もありましたが、一部は中止になりましたね。
    その情報も含め、よろしければ
    こちら(→ http://urag.exblog.jp/8254395/ )をどうぞ。

 ☆『日本・ポーランド関係史』(エヴァ・パワシュ・ルトコフスカ 著/彩流社)
    日・ポ国交樹立90周年記念出版☆
    中欧における、知られざる日本外交を描き出したもの。

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 ★・・・気になる1冊・・・★

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 『色彩の紋章』(シシル 著/悠書館/5月発売)

    原書のタイトルは
    Le blason des couleurs en armes, livrées et devises
    ですね。
    著者はSicille、またはSicileと表記される
    アラゴン王アルフォンソ5世の紋章官。
    中世ヨーロッパを代表する、色彩論の1つです。
    取り上げているのは7つの色。
    金、銀、朱、青、黒、緑、赤紫。
    それらの色と紋章についての
    使い方の歴史的経緯や、象徴的な意味合いを論じています。
    大切なのは、これが15世紀に書かれたものであって
    その言葉がそのまま現代のそれとは同じではないということ。
    それでも、当時の色彩論を読めることは嬉しいですよね!

    悠書館さん(HP → http://www.yushokan.co.jp/index.html )の
    詳細についてはよく分かりませんが
    なかなか興味深いタイトルが並んでいますね。
    もっとも、折角の良書も
    この程度の内容紹介では勿体無い気がします。
    訳者の一人、徳井淑子は
    講談社選書メチエで『色で読む中世ヨーロッパ』を出していますが
    この本は本書『色彩の紋章』を踏まえて書かれていたはず。
    その意味では、訳者としては適任でしょうし
    内容的にも恐らくは問題ないと思うのですが…

    実は、シシルの『色彩の紋章』はネット上で見ることが出来ます。
    例えば、オックスフォード大学の蔵書になっている
    1860年発行のものが、googleのブック検索で。
    それがこちら → http://books.google.co.jp/books?id=z0QCAAAAQAAJ&printsec=titlepage&as_brr=3
    他にも、何冊かが公開されているようです。 

    …問題が山積みなことも、よく分かってはいるのですが
    この検索があまりに便利なこともまた、事実ですよねぇ…

    興味のある方は、訳書を手にする前に
    一度、ご覧になられては如何でしょうか☆

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 ★・・・今日のひとこと・・・★

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 『辺境のダイナミズム』(小澤 実 ほか著/岩波書店)

    サガをただ中世文学と見るのは間違いである。
    サガには、いずれも過去の記憶というもう一つの共通項がある。

    ……………

    この場合、書かれている内容が歴史的事実であるかどうかを
    問うことは意味がない。
    中世のアイスランド人が何を「事実」として共有していたのかが、
    ここでは重要である。

    ……………

    中世のアイスランドは、太古、遠過去、近過去といった
    距離感の異なる記憶が折り重なる世界であった。
    われわれには想像しにくいが、カメンスキイの指摘を踏まえれば、
    中世アイスランド人の思考世界は
    このような「非合理的な」歴史感覚で満ち満ちていた。
    サガにはつねにアイスランド人の歴史意識がつきまとい、
    ときとして王権の正統性や諸家門の土地に対する権利といった
    リアル・ポリティクスの世界で機能する記憶装置となった。
    歴史家であるならば、
    サガは文学でありアイスランド人の想像力の結露であるという
    ブラックボックスにすべてを投げ込むべきではない。    

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    拙い文章ですが、最後まで読んでいただいて
    本当にありがとうございました。

    少しでもいいメルマガにしていけたら…そう願っていますので
    何かありましたら、お気軽にご連絡ください♪

    それでは…

      これからも、皆さんがステキな本と出逢えますように…

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 『CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~』

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2009年5月26日 (火)

CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~ No.24

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   ♪♪ CHOKO-CHOKO
           ~本の森からお手紙を~ ♪♪  No.24  2009.5.12

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      皆さんにとって、ステキな日々が続きますように…

    “ものをこわがらな過ぎたり
     こわがり過ぎたりするのはやさしいが、
     正当にこわがることはなかなかむつかしい。”

    よく引かれる寺田寅彦の警句ですが
    新型インフルエンザについて
    毎日のようにメディアで報じられている今
    やはり、この言葉ほど重みのあるものはありませんね…
    

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 ★・・・今日のお届けもの・・・★

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    今日お届けするのは、4月28日以後の新刊です。

 ☆『ミヒャエル・ゾーヴァの仕事』(ミヒャエル・ゾーヴァ 著/講談社)
    日本の読者のためにミヒャエル・ゾーヴァ自身が語る、その仕事の全て。

 ☆『ワーグナー王朝』(ハンス・ヨアヒム・バウアー 著/音楽之友社)
    ワーグナーとその一族の物語です。

 ☆『プリニウス博物誌 植物篇 新装版』(プリニウス 著/八坂書房)
    1994年刊の新装版です。
    植物学に関する部分だけであることと、
    日本翻訳文化賞を受賞した
    雄山閣の『プリニウスの博物誌』があることを考えると…
    少し、高額すぎる嫌いはありますね。

 ☆『日米企業の業績比較』(武内成 著/税務経理協会)
    有名な雑誌フォーチュンの企業ランキングと、
    これもよく知られているマージェント社の情報から見た、
    日米企業の比較です。

 ☆『家族の心はいま』(柏木惠子 ほか著/東京大学出版会)
    家族間に生じた危機を「変化」と捉え、
    研究者と臨床家の対話からその実情を読み解こうとした意欲作。

 ☆『板門店』(李浩哲 著/作品社)
    現代韓国文学の代表作6編を収録したもの。

 ☆『寺社と芸能の中世』(安田次郎 著/山川出版社)
    中世の寺社と芸能の関係は、非常に密接なものがありましたよね。

 ☆『肖像画の不思議麗子と麗子像』(岸田夏子 編著/求龍堂)
    岸田劉生の孫にあたり、麗子を母とする著者が
    カラー図版50点余りを用いて麗子像に迫ります。
    美術書の求龍堂さんならではの貴重な1冊☆

 ☆『出版状況クロニクル』(小田光雄 著/論創社)
    HP上で公開していたものを、まとめたもの。
    興味深い視点から、今の出版状況を横断的に分析しています。

 ☆『生産技術と知能化』(山本秀彦 著/共立出版)
    新しいシリーズ、「知能機械工学」の第1巻ですね。
    生産技術の実践やその知能化について、
    学生にも分かりやすく記述した教科書。

 ☆『女の平和』(アリストパーネス 著/論創社)
    紀元前411年に上演された喜劇の脚本。
    岩波文庫にもありましたね。
    ビアズリーの挿絵には興味があります。

 ☆『全世界のデボラ』(平山瑞穂 著/早川書房)
    「想像力の文学」シリーズ第2弾の1冊。
    第16回日本ファンタジーノベル大賞大賞受賞作
    『ラス・マンチャス通信』の著者による
    7篇の作品集です。

 ☆『ペニーフット・ホテル受難の日』
   (ケイト・キングズバリー 著/東京創元社)
    創元推理文庫から
    新しいコージー・ミステリーのシリーズが出ましたね。
    優雅なホテルが舞台の、紳士淑女のミステリー☆

 ☆『偽金鑑識官』(ガリレオ 著/中央公論新社)
    科学の絶対性を論じる、ガリレオの著作。

 ☆『なぎの葉考,少女』(野口冨士男 著/講談社)
    『なぎの葉考』は第7回川端康成文学賞受賞作でしたね。
    野口冨士男の短篇集。

 ☆『トーヴェ・ヤンソンとガルムの世界』(冨原眞弓 著/青土社)
    風刺画家としてのトーベ・ヤンソンを、
    彼女が挿絵を描いていた風刺雑誌『ガルム』から捉えようとしたもの。
    珍しい視点ですよね☆

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 ★・・・気になる1冊・・・★

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 『肖像画の不思議麗子と麗子像』(岸田夏子 編著/求龍堂/5月発売)

    先日、テレビ東京の「美の巨人たち」で
    岸田劉生が取り上げられたようですね。
    ( → http://www.tv-tokyo.co.jp/kyojin/ )
    
    東京の損保ジャパン東郷青児美術館では
    没後80年の特別展が
    7月5日まで開催されています。
        ( → http://www.sompo-japan.co.jp/museum/exevit/index.html )

    本書の編著者、岸田夏子は岸田劉生の孫にあたります。
    それは同時に、彼の愛娘、麗子の娘であるということ。

    数々の麗子像、50点余りを含み
    更には麗子の写真や劉生の日記・手記を併載している本書は
    編著者しか知り得ないものも交えて
    魅力的かつ貴重な1冊になっていることでしょう。

    岸田夏子自身も、桜を描く画家として知られていますよね。

    求龍堂さんは、美術書を中心とした出版社です。
    もっとも、ここ数年は
    アレックス・シアラーの
    『チョコレート・アンダーグラウンド』や『青空のむこう』
    オグ・マンディーノの『十二番目の天使』等で
    聞き覚えのある方もおられるでしょうか。

    ただ、やっぱり、求龍堂さんは石原龍一が創立した出版社です。

    本書のように、美術書中心の出版社だからこそ出来るものを
    本当に素晴らしい、優れた美術書の紹介を
    これからもずっと忘れないでいて欲しい…

    …そんなことを、身勝手にも願っています。

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 ★・・・今日のひとこと・・・★

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 『丸山薫詩集』(彌生書房)

      樹と少女

    夜ふけ 稀れに眠れないことがある
    そんな時 戸外の星闇を脱けて
    樹の一本が寝所に忍びこんでくる
    ひっそりと私により添い
    柔らかな息づかいと寝衣で私をつつんで
    安眠の中に連れていってくれるのだ

    ……………

    少女を充し
    孤独の中で内部から必死に支えていたもの
    それは思考でも悩みでもなく 夢だったのだろう
    私は 夜ふけに覗いた樹の中を想い起した
    以来 彼女の姿は
    庭の樹木のいずれかに重なってしまった

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    拙い文章ですが、最後まで読んでいただいて
    本当にありがとうございました。

    少しでもいいメルマガにしていけたら…そう願っていますので
    何かありましたら、お気軽にご連絡ください♪

    それでは…

      これからも、皆さんがステキな本と出逢えますように…

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2009年5月12日 (火)

CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~ No.23

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   ♪♪ CHOKO-CHOKO
           ~本の森からお手紙を~ ♪♪  No.23  2009.4.28

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      皆さんにとって、ステキな日々が続きますように…

    ケヤキの若葉が目に眩しい季節です。

    ハナミズキが並ぶ道。

    ライラックが顔を輝かせ
    華やかな草花が、早朝の陽射しに映える頃…

    少しだけ
    ほんの少しだけ

    静かなひと時を
    味わってみませんか。

    それが
    きっと

    大切なことだと思うのです……
    

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 ★・・・今日のお届けもの・・・★

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    今日お届けするのは、4月14日以後の新刊です。

 ☆『真の国際化とは』
   (ライシャワー,エドウィン・O. 著/チャールズイータトル出版)
    ライシャワーが語る日本の国際化。1988年の再刊ですね。

 ☆『1万字×小説』(小峰慎也 編著/明治書院)
    この「掘りだしものカタログ」シリーズは…
    少し、消化不良だったでしょうか。
    特定のテーマに沿って、カタログ形式で小説をガイドする本シリーズも、
    6巻で完結になりました。
    本書はその第5巻。1万字以下の短篇小説ばかりを選んだもの☆

 ☆『生物の驚異的な形』(エルンスト・ヘッケル 著/河出書房新社)
    ヘッケルと言えば、生物の美しい挿絵で有名ですよね。
    芸術家や建築家にも影響を与えた素晴らしい画集です☆

 ☆『郷土愛の夢』(ユストゥス・メーザー 著/京都大学学術出版会)
    近代社会思想コレクションの2巻目になります。
    本書はゲーテの、生涯の愛読書とも言われているもの。
    メーザーは政治家、歴史家、経済学者、文人…と多くの肩書きを持つ、
    18世紀ドイツの思想家です。

 ☆『光るクラゲがノーベル賞をとった理由』
   (生化学若い研究者の会 編著/日本評論社)
    「生化学若い研究者の会」という名で
    大学院生が執筆…というのは気になりますが、
    ノーベル化学賞のことが簡単に書いてありそうなので。

 ☆『ハーブ学名語源事典』(大槻真一郎 著/東京堂出版)
    学術的にと言うよりも、
    一般的なアロマオイルやハーブティーに使われているハーブについての
    雑学的な用途に使われるでしょうか。

 ☆『メルロ=ポンティ』(加賀野井秀一 著/白水社)
    「哲学の現代を読む」シリーズの第8巻。
    このシリーズのコンセプトは、HPによれば…
    “ダイレクトにテクストを引用し、読解し、解説する。
    この3段階のプロセスで、思想の妙味へ耽溺しよう。
    これは「概説書」ではない。
    思想とは、「知識」ではなく「堪能すること」なのだ!”
    …では。
    296ページの思想の世界で、
    どのようにM=ポンティを堪能させてくれるのでしょうか☆

 ☆『時間を超えて』(マルク・レヴィ 著/PHP研究所)
    フランスの人気作家マルク・レヴィの新しい邦訳ですね☆

 ☆『図説纏足の歴史』(高洪興 著/原書房)
    纏足の通史は非常に珍しいですね。
    中国を語る或いは読むうえで、忘れることの出来ない習俗の一つです。

 ☆『羽化堂から』(前登志夫 著/日本放送出版協会)
    『NHK歌壇』と『NHK短歌』に掲載していたものを
    再構成した、随筆集。
    著者は奈良県の歌人です。

 ☆『「幽霊屋敷」の文化史』(加藤耕一 著/講談社)
    帯の言葉“恐怖が娯楽に変わるとき”が内容をよく表わしていますね。

 ☆『Light&Shadow 新装版』(森山大道 著/講談社)
    1982年に冬樹社から出ていた写真集の、新装復刊です☆

 ☆『抗体科学入門 改訂版』(岡村和夫 著/工学社)
    抗体、即ち「免疫」とは? 
    今日の状況に合わせて、大きく加筆・修正した改訂版。

 ☆『進化論の射程』(エリオット・ソーバー 著/春秋社)
    進化論によって生まれてきた、生物学における哲学的問題。

 ☆『カフカースのとりこ』(トルストイ 著/群像社)
    群像社さんと言えば、ロシア文学ですよね。
    手にしやすい、ロシア名作ライブラリーの8になります。

 ☆『書痴半代記』(岩佐東一郎 著/ウェッジ)
    古本屋に入り浸る詩人の自伝、エッセイ♪

 ☆『シモーヌ・ヴェーユ最後の日々 新装版』
   (ジャック・カボー 著/みすず書房)
    31年前に出たものの新装版です。
    シモーヌ・ヴェーユが、ロンドンで悲劇の死を遂げるまでの15ヶ月間。

 ☆『能の集積回路』(堀上謙 著/伝芸企画)
    堀上謙と言えば、能の本ですよね。
    ちなみに、出版している伝芸企画さんの社長でもあります。

 ☆『万葉集宮廷歌人全注釈』(濱口博章 著/新典社)
    万葉集の中から、宮廷歌人である虫麻呂・赤人・金村・千年の
    4人の作品に焦点をあてたもの。

 ☆『ガードナー傑作選集』(Martin Gardner 著/森北出版)
    …そもそも、数学者の「傑作選集」が出ること自体、
    スゴイことですよね!

 ☆『フランスの現象学』
   (ベルンハルト・ヴァルデンフェルス 著/法政大学出版局)
    フランスを席巻した現象学の通史☆

 ☆『〈いのち〉をめぐる近代史』(岩田重則 著/吉川弘文館)
    副題は「堕胎から人工妊娠中絶へ」。
    生まれなかった命への視線の変化を描いたもの。

 ☆『風水と家相の歴史』(宮内貴久 著/吉川弘文館)
    日本で独自の変化を遂げ、家相判断として取り上げられる風水。
    その受容の歴史。

 ☆『理性への希望』(ヴェルナー・シュナイダース 著/法政大学出版局)
    哲学書の寓意扉絵等、図像を用いて描き出す啓蒙主義。

 ☆『アウシュヴィッツの音楽隊 新版』(シモン・ラックス 著/音楽之友社)
    『アウシュヴィッツの奇蹟』の新版です。ノンフィクション。

 ☆『大使館国際関係史』(木下郁夫 著/社会評論社)
    在外公館の分布で国際関係を読み解くなんて、面白い視点ですよね!

 ☆『青い目の人形』(原田一美 著/未知谷)
    類書は多いでしょうが、何度取り上げてもいい題材かも知れませんね。
    友好親善の人形が、「敵国」の人形になったとき…

 ☆『ノルマン騎士の地中海興亡史』(山辺規子 著/白水社)
    Uブックスになりましたね! シチリア王国の建国記です。

 ☆『わたしのしゅうぜん横町』(西川紀子 著/ゴブリン書房)
    かつて、あかね書房さんから出ていたものの復刊です☆

 ☆『英語文化史を知るための15章』(武内信一 著/研究社)
    『ベオウルフ』からOEDまで。
    「読んで楽しい入門書」だそうです。

 ☆『太平洋戦争連合軍の化学戦実験』(ブリジット・グッドウィン 著/原書房)
    副題は「オーストラリアにおける毒ガス人体実験」です。
    …歴史が「分かる」時なんて来るのでしょうか。
    まだまだ、知らないことばかりです。

 ☆『フランス歌曲の珠玉』(フランソワ・ル・ルー 著/春秋社)
    フランス歌曲の代表的な楽曲52曲を厳選し、論じたもの。
    bk1によれば芸術アカデミーの
    「ルネ・デュメスニル賞」(2004年)を受賞したそうですが…
    不勉強でよく分かりません。

 ☆『10万年の世界経済史 上』(グレゴリー・クラーク 著/日経BP社)
    人類の「ビッグ・ヒストリー」に、計量経済学の側面から迫るもの。

 ☆『現場で役立つ金属分析の基礎』(日本分析化学会 編/オーム社)
    金属と非金属の材料に共通する、
    化学分析のための前処理法や分析方法を解説した実用書。

 ☆『ヒートアイランド対策』(空気調和・衛生工学会 編/オーム社)
    空気調和・衛生工学会( http://www.shasej.org/ )が編集した、
    ヒートアイランド対策のための計画、技術、システムからデザインまで。

 ☆『テロとユートピア』(長山靖生 著/新潮社)
    帯には“楽園への理想は、なぜ「一人一殺」に暗転したのか?”
    とありますね…
    5・15事件のこと。

 ☆『秋田蘭画の近代』(今橋理子 著/東京大学出版会)
    秋田蘭画の本は珍しいですよね。
    その代表的な画家、小田野直武の傑作を読み解いていきます。

 ☆『恋愛について』(ジャン・リュック・ナンシー 著/新評論)
    新シリーズですね、「小さな講演会」の第1巻です☆
    10歳からの子どもたちを対象としている、実際の講演会を邦訳したもの。

 ☆『基礎火災現象原論』(JamesG.Quintiere 著/共立出版)
    米国では火災調査員の教育プログラムで使われているもの。
    火災の概念から、その構成要素までを解説しています。

 ☆『「地下鉄サリン事件」戦記』(福山隆 著/光人社)
    当時、出動を命ぜられた陸自連隊長の一日を綴ったもの。
    光人社さんならでは、の内容になっているのでしょうね。

 ☆『字が話す目が聞く 新版』(上村博一 著/新樹社)
    点字や録音図書についてだけでなく、
    要約筆記の本は出版数も少ないので大事に集めてもらえれば…
    そう思います。

 ☆『フラー制限戦争指導論』(J.F.C.フラー 著/原書房)
    原書房さんのHPの紹介には
    “無制限戦争を回避するため、如何なる戦争指導をするべきか”
    と書かれています。
    制限戦争のための指導とは。

 ☆『茶の医薬史』(岩間眞知子 著/思文閣出版)
    中国と日本の、歴代医学書の中で
    お茶がどのように薬として扱われてきたかを明らかにしたもの。

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 ★・・・気になる1冊・・・★

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 『恋愛について』(ジャン・リュック・ナンシー 著/新評論/4月23日発売)

    新評論さんから、新しいシリーズが生まれましたね☆
    シリーズのタイトルは「小さな講演会」。
    6年間、フランスで行われている実際の講演会から生まれた
    出版物です。
    以下、HPからの引用です。

    “フランスのパリ近郊にある劇場では、
    10歳からの子どもたちを対象とする「小さな講演会」が
    定期的に開かれている。
    そこでは毎回、作家や学者、ジャーナリストや職人など
    その道のプロフェッショナルが登壇し、
    彼らの知識や情熱や問題意識が子どもたちに伝えられる。
    世代の異なる者同士が出会い真剣に言葉を交わし合う
    この啓蒙の試みは反響を呼び、講演はシリーズで出版され、
    現役の子どもだけでなく、かつて子どもだった大人の読者にも
    好評を博している。”

    10歳から読める哲学書!

    …なのに、内容紹介の文章は
    とても小学生には理解できないものに思えますね(笑)
    装丁も、写真で見る限り、とても子どもには……

    折角の面白そうな企画なのですから
    せめて、その読者の対象に小学生が含まれていることを念頭に置いて
    本を作ってもらいたかったなぁ…と思います。

    最近、よく思います。

    本は読む「だけ」のものではありません。
    相手が子どもなら「読んでもらうだけ」のものではないのです。

    子ども自身が手に取りたい
    触りたい
    大切にしたい
    そう思える本作りが大切なのではないでしょうか。

    「もの」としての本。

    特に児童書の世界では
    そんな思いを何処かへ置き忘れてしまっているように感じられます。

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 ★・・・今日のひとこと・・・★

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 『あの時分』(国木田独歩)

    さう言ひますと、
    彼の時分は私も朝早くから起きて寝るまで学校の課業の外に、
    矢鱈無精に読書したものです。
    欧州の政治史も読めば、
    スペンサーも読む、
    哲学書も読む、
    伝記も読む、
    一時間三十頁の割合で、
    日に十時間、
    三百頁読んで未だ読書の速力が遅いと思ったことすらありました。
    そして唯だ色々な事を止め度もなく考へて思に耽けったものです。

    そうすると私も唯だ乱読したという丈けで、
    樋口や木村と同じやうに夢の世界の人であったかも知れません。
    さうです、
    私ばかりではありません。
    彼の時分は誰れも皆なやたらに乱読したものです。

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    拙い文章ですが、最後まで読んでいただいて
    本当にありがとうございました。

    少しでもいいメルマガにしていけたら…そう願っていますので
    何かありましたら、お気軽にご連絡ください♪

    それでは…

      これからも、皆さんがステキな本と出逢えますように…

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 『CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~』

    ○編集 ・ 発行  チョコちょこ

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2009年4月28日 (火)

CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~ No.22

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   ♪♪ CHOKO-CHOKO
           ~本の森からお手紙を~ ♪♪  No.22  2009.4.14

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      皆さんにとって、ステキな日々が続きますように…

    暖かな日が続きますね!

    新しい年度も2週間が過ぎて
    迎えられた側も
    迎えた側も
    そろそろ疲れと慣れが出てくる頃です。

    この辺りで一度リフレッシュして…

    改めて
    新鮮な気持ちで
    穏やかな日々を迎えましょうか☆
    

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 ★・・・今日のお届けもの・・・★

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    今日お届けするのは、3月31日以後の新刊です。

 ☆『研究する水族館』(猿渡敏郎 編著/東海大学出版会)
    動物園や水族館の目的が展示だけではないことを知っていながら
    でも、なかなか研究分野の内実までは分からないですよね。
    もっと、類書を増やしてPRしてもいいのでは…そう思います。

 ☆『日本の言語景観』(庄司博史 編著/三元社)
    看板や案内板など、公共空間における言語景観について
    そこに表わされた多言語、国際化について考察している本です。

 ☆『世界史のなかの帝国と官僚』(平田雅博 編著/山川出版社)
    官僚制は、とても古くからありますよね。
    歴史の舞台に現われた様々な帝国の中から
    具体的にそんな官僚制の実態を取り上げて、考察していきます。

 ☆『市民結社と民主主義』
   (シュテファン・ルートヴィヒ・ホフマン/岩波書店)
    ヨーロッパ各地に結成された市民結社。
    その活動から近代ヨーロッパの社会と歴史、民主主義を問い直す
    ユニークな近代社会史。

 ☆『植物生体電位とコミュニケーション』(大薮多可志 編著/海文堂出版)
    植物の、生体電位を介して情報を伝達する能力について解説したもの。

 ☆『古事記成立考 新版』(大和岩雄/大和書房)
    増補改訂版もありましたが、更に内容が増えたようですね。
    ページ数も金額も殆ど倍になっています(笑)

 ☆『この一身は努めたり』(小高賢/トランスビュー)
    平成元年の1月8日(「平成」最初の日)になくなられた歌人
    上田三四二の生涯を描いています。

 ☆『翻弄者』(藤原章生/集英社)
    第3回開高健ノンフィクション賞も受賞している著者は
    現役の新聞記者ですよね。

 ☆『がんこなハマーシュタイン』
   (ハンス・マグヌス・エンツェンスベルガー/晶文社)
    『数の悪魔』の著者による、3年に及ぶ綿密な取材と調査。
    そこから浮かび上がってきた、独裁政権を拒否した陸軍最高司令官の物語。

 ☆『線形という構造へ』(志賀浩二/紀伊國屋書店)
    シリーズ「大人のための数学」は、これで完結です。
    有限から無限へと繋がる、数学の「自由」。

 ☆『快楽の館』(アラン・ロブ・グリエ/河出書房新社)
    ほぼ1年前、2008年の2月に亡くなられましたね。
    ヌーボー・ロマンは…図書館ではなかなか見かけませんねぇ。

 ☆『多読術』(松岡正剛/筑摩書房)
    「多読」について語る時、この著者以上の適任者はいないでしょうね。

 ☆『石油資源の行方』(JOGMEC調査部 編集/コロナ社)
    類書はあるかも知れませんが
    常にアンテナを張っておくべき題材ではないでしょうか。
    編集は日本エネルギー学会( → http://www.jie.or.jp/ )と
    JOGMEC(石油天然ガス・金属鉱物資源機構)調査部
    ( → http://www.jogmec.go.jp/ )です。

 ☆『しでむし』(舘野鴻/偕成社)
    「埋葬虫」とも書く、死体に集まり食す甲虫
    シデムシの生態を美しく繊細な絵で描いた本。

 ☆『死線を越えて 復刻版』(賀川豊彦/PHP研究所)
    労働運動、社会運動で知られる賀川豊彦の自伝的小説の復刻版。
    …何度目の復刻、再版になるのでしょうね。

 ☆『現代農業簿記会計』(古塚秀夫/農林統計出版)
    簿記会計は事務員だけのもの? …ではありませんよね。

 ☆『参禅入門 新版』(大森曹玄/春秋社)
    改めて「禅ライブラリー」に入りましたね。
    便利で実用的な禅の入門書☆

 ☆『山本邦山~人と竹』(山本邦山/出版芸術社)
    滋賀県出身の尺八奏者、人間国宝にも認定された山本邦山の全て。

 ☆『薔薇空間』(ランダムハウス講談社)
    ルドゥーテの薔薇図譜169作品を網羅しながら
    この値段はスゴイですね!

 ☆『めぐり逢った作家たち』(伊吹和子/平凡社)
    京都出身の著者は
    中央公論社さんの編集者としても知られていましたよね。
    谷崎潤一郎の晩年を描いた『われよりほかに』では
    日本エッセイスト・クラブ賞を受賞しています。

 ☆『技術屋の心眼』(E.S.ファーガソン/平凡社)
    平凡社ライブラリーになりました☆
    こんな時代だからこそ、現場を、経験を重視する本書は
    大切ではないでしょうか。

 ☆『ムージル伝記 1』(カール・コリーノ/法政大学出版局)
    お気に入りの出版社、松籟社さんから著作集が出ているムージル。
    その伝記なのですが…随分な値段になっています。
    (しかも、1巻目…(苦笑))

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 ★・・・気になる1冊・・・★

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 『線形という構造へ』(志賀浩二/紀伊國屋書店/4月6日発売)

    紀伊國屋書店さんの出版部が
    この「大人のための数学」シリーズを始めたのは
    2007年の11月からでした。

    それから、ほぼ1年半の歳月が流れ…

    本書をもって、無事に
    全7巻の刊行が終わりました。

    “数学の翼で、時を超え、無限の空へー”

    第1巻の帯の言葉が、とても魅力的だったことを思い出します。

    紀伊国屋書店さんのHPには
    シリーズ刊行に際しての言葉が掲載されています。
    少し長いですが、下に引用してみます。

    “紙と鉛筆さえあれば、数学はいつでもどこでも始められる。
     試験や成績とは関係のない、数学本来の世界を学びたい。
     数学が「わかった!」という喜びは、ほかの何物にも代えがたい、
     人生の歓喜に通ずる。その喜びをもう一度、味わいたい。
     数学は6000年に及ぶ人類の叡智の産物……数学という翼で、
     時を超越して先達者と同じ喜びを共有できる。
     数学はひとりで思索を深めるのに、最高の友。
     名曲を聴くかのように、想像力は身近な世界から
     宇宙へと飛び立っていく。
     森の小道を辿るうちに、美しい花を愛でる、小鳥のさえずり
     に耳を傾ける、山の頂上から景色を眺望する、
     そんな大人のための数学の啓蒙書があっていい!!”

    「数学」という単語だけでは到底想像も出来ないほど
    素晴らしいイメージを呼び起こしてくれる言葉です。

    “毎日、会社で忙しくはたらいている人が、ある日仕事のなかで、
     学校で習った数式に出会って数学の授業のことをふと懐かしく
     思い出されるようなことがあるかもしれない。”

    第1巻の中の言葉ですが、
    もしも、そのような経験を持たれたことがあるのなら…

    …本書はきっと
    ステキなパートナーになってくれるはずです☆

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 ★・・・今日のひとこと・・・★

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 『ヨーロッパ中世象徴史』(ミシェル・パストゥロー 著/白水社)

    (中世を中世たらしめるあらゆるテーマは)
    読者のひとりひとりの思い描く中世のイメージに正確に呼応する。
    読者がかつて、見ると同時に、学び、変形し、夢見たイメージである。

    ……………

    この原型的中世が時として歴史的事実
    (あるいはそのように想定されているもの)と、
    大きく乖離することに眉をひそめるべきだろうか。
    決してそんなことはない。
    一方では、想像界はつねに現実界の一部をなし、
    そしてこの中世に関して私たちが抱く想像の世界は、
    まったく情緒的かつ夢幻的でありながらも、
    ひとつの現実であるからだ。
    その世界は存在し、
    私たちはそれを感じ、
    それを生きるのである。

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    拙い文章ですが、最後まで読んでいただいて
    本当にありがとうございました。

    少しでもいいメルマガにしていけたら…そう願っていますので
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    それでは…

      これからも、皆さんがステキな本と出逢えますように…

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2009年4月14日 (火)

CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~ No.21

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   ♪♪ CHOKO-CHOKO
           ~本の森からお手紙を~ ♪♪  No.21  2009.3.31

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      皆さんにとって、ステキな日々が続きますように…

    今年度も
    とうとう、今日で終わりです。

    皆さんのところでは
    新しい年度を迎える準備は整ったでしょうか。

    春のお花があちこちで咲き始めていますが
    生活も社会も
    やはり4月の扉こそが春の扉です。

    穏やかな新年度を
    どうぞ、ゆったりとした気持ちで迎えられますように…

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 ★・・・今日のお届けもの・・・★

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    今日お届けするのは、3月17日以後の新刊です。

 ☆『アイヒマン調書』(ヨッヘン・フォン・ラング 編/岩波書店)
    アイヒマン調書の録音記録を編集したもの。
    …ホロコーストを語るにあたって、必須の史料になるでしょう。

 ☆『工事写真』(ものつくりの原点を考える会 編/井上書院)
    図書館には、あるようで、ないようで…そんな本です。
    この携帯ブックは意外と便利ですよね。

 ☆『装幀思案』(菊地信義/角川学芸出版)
    非常に多くの装幀を手掛けた著者が
    書店で心引かれた装幀を選び、言葉を添えたもの。

 ☆『比較文学入門』(イヴ・シュヴレル/白水社)
    比較文学って、何? そんな疑問から入れる入門書です☆

 ☆『ホワイトダークネス 上』(ジェラルディン・マコックラン/あかね書房)
    あかね書房さんの新シリーズ。
    闇と不思議とサスペンスの「YA Dark」第4弾☆
    2008年のマイケル・L・プリンツ賞
    (米国図書館協会主催による、優れたYA作品に贈られる賞)ほか
    幾つかの賞を受賞しているようですね。

 ☆『ワルキューレ』(スティ・ダレヤー/原書房)
    ドイツ人による、ヒトラー暗殺計画。
    史実に基づくフィクションです。

 ☆『子どもと大人のための童話集 1』
   (コンスタンチン・ドミトリエヴィチ・ウシンスキー/新読書社)
    新読書社さんと言えば、ロシアですね。
    本書は、教育学者ウシンスキーが作った教科書から作品を選んだもの。

 ☆『アンデスの少女ミア』(マイケル・フォアマン/ビーエル出版)
    ケイト・グリーナウェイ賞を二度受賞した
    マイケル・フォアマンの絵本☆

 ☆『場所はいつも旅先だった』(松浦弥太郎/ブルース・インターアクションズ)
    著者は『暮しの手帖』の現役編集長です。自伝的エッセイ。

 ☆『絵本の国のぬいぐるみ』(原優子/白泉社)
    『MOE』に連載していた、絵本の主人公のぬいぐるみの作り方☆

 ☆『ベルおばさんが消えた朝』(ルース・ホワイト/徳間書店)
    1997年のニューベリー賞オナーブック。
    ボストングローブ・ホーンブック賞のオナーブックでもありますね。

 ☆『世界大不況からの脱出』(ポール・クルーグマン/早川書房)
    クルーグマンは2008年のノーベル経済学賞受賞者。
    1999年刊『世界大不況への警告』に大幅加筆した改題改訂増補版。

 ☆『猿駅,初恋』(田中哲弥/早川書房)
    新シリーズですね。(奇数月に発刊)
    「想像力の文学」と題されて2冊出たうちの1冊です。
    全10編の幻想短篇集。

 ☆『ミュージアムの思想 新装版』(松宮秀治/白水社)
    芸術崇拝の神殿、ミュージアムという思想の成り立ちは?

 ☆『太平洋戦争 喪われた日本船舶の記録』(宮本三夫/成山堂書店)
    太平洋戦争中の、日本の船舶・船団に生じた被害。
    その記録を集め、多角的に分析したものです。

 ☆『農家の技術早わかり事典』(農文協 編/農山漁村文化協会)
    2005年刊の再刊です。実践的な農業のガイドブック☆

 ☆『グリーン革命 上』(トーマス・フリードマン/日本経済新聞出版社)
    フリードマンが語る、産業革命を超えるグリーン革命とは。

 ☆『ジュール・ヴェルヌの世紀』(新島進 訳/東洋書林)
    “300余点の図版”がとっても気になる1冊です☆

 ☆『昆虫の集まる花ハンドブック』(田中肇/文一総合出版)
    昆虫によって花粉が運ばれる「虫媒花」を中心にした写真図鑑。

 ☆『アメリカ黒人解放史』(猿谷要/二玄社)
    サイマル出版会から出ていたものの改訂増補版です。
    著者はアメリカ史の専門家。

 ☆『アートなガラスの材料学』(加藤紘一/里文出版)
    ガラスという素材はとても不思議なものですよね。
    芸術の分野で素材として使うための、ガラスの解説書。

 ☆『エドワード・ホッパーアメリカの肖像』(光山清子 訳/岩波書店)
    20世紀アメリカの画家、ホッパーの画集は珍しいですね!
    仄かに立ち昇る愁いと、孤独の気配を感じます。

 ☆『おじいちゃん。おばあちゃん。』(木寺紀雄/ピエ・ブックス)
    3冊がまとめて出ました。
    ピエ・ブックスの新シリーズ「フォトプリュス」の1冊です。
    高橋ヨーコ・木寺紀雄・田辺わかなの3人が
    旅先で出会った一瞬を切り取った写真集…とのことですが
    この後も続くシリーズなのでしょうか?

 ☆『諸子百家』(湯浅邦弘/中央公論新社)
    新書レベルの簡単に書かれたものは、意外と無かったかも知れません。
    きっと、諸子百家のいい入門書になってくれるでしょう。

 ☆『「戦争体験」の戦後史』(福間良明/中央公論新社)
    戦後、「戦争体験」がどのように語られてきたのか…
    悲劇? 反戦? 平和? 本当に、それだけでしょうか?

 ☆『栄光への大飛行』(アリス・プロヴェンセン/ビーエル出版)
    『かえでがおか農場のいちねん』のプロベンセンの絵本ですね。
    1984年のコルデコット賞受賞作品。
    かつて『パパの大飛行』のタイトルで邦訳も出ていましたが
    絶版になっています。

 ☆『「平成成人」』
   (日本経済新聞社産業地域研究所/日本経済新聞社産業地域研究所)
    1989年生まれの男女に行った、アンケート調査の分析結果。
    その価値観と消費行動。

 ☆『語りの魔術師たち』(佐藤勉/彩流社)
    英文学作品の語りの分析。語りから見た物語の構造とは。

 ☆『オペラ学の地平』(丸本隆 編/彩流社)
    “多角的な視点で捉えるオペラの本質”と、帯にはありますね。
    “新たなる《オペラ学》の胎動!”なかなかの名文句です☆

 ☆『能苑逍遙 上 世阿弥を歩く』(天野文雄/大阪大学出版会)
    中巻の「能という演劇を歩く」、下巻の「能の歴史を歩く」と
    3部作になっています。

 ☆『日台関係史』(川島真/東京大学出版会)
    東アジアの理解に必要な、戦後日本と台湾の関係史。

 ☆『谷川雁』(河出書房新社)
    ……矢川澄子さんを思い出してしまいますね。

 ☆『唯の生』(立岩真也/筑摩書房)
    2008年に出版された『良い死』の続篇です。

 ☆『スキルサイエンス入門』(古川康一 編/オーム社)
    タイトルではよく分からないかも知れませんが
    体を動かすスポーツ等の技の巧拙について
    その計測から始める科学的アプローチについての本です。
    「知の科学シリーズ」の1冊ですが
    これは人工知能に関わりの深い技術、学術の知識をまとめたシリーズです。

 ☆『戦争の家 上巻』(ジェームズ・キャロル/緑風出版)
    2007年のガルブレイス賞を受賞した本のようですね。
    この賞は優れたノンフィクションに与えられるもの。
    戦争の家、ペンタゴンから見たアメリカの今。

 ☆『ペルシア』(野町和嘉/平凡社)
    野町和嘉さんの写真集は、やはり気になります。

 ☆『思考する言語 上』(スティーブン・ピンカー/日本放送出版協会)
    副題が『「ことばの意味」から人間性に迫る』です。
    NHKブックスで3巻になる大著。
    …1冊にまとめてもらえた方がお買い得な気もするのですが…(笑)

 ☆『壊れた偶像』(ジョン・ブラックバーン/論創社)
    論創社さんの海外ミステリも83になるんですね。
    このまま、特徴的なミステリを出し続けてほしいものです。

 ☆『狼の民俗学』(菱川晶子/東京大学出版会)
    ニホンオオカミと人間との関係は? 説話、信仰。その交渉の歴史。

 ☆『ヌンヌ』(オイリ・タンニネン/あすなろ書房)
    本書は、フィンランドで40年以上読みつがれている
    ロングセラー絵本です。

 ☆『演劇学の教科書』(クリスティアン・ビエ/国書刊行会)
    2006年殿フランス最高演劇書賞受賞作だそうです。
    演劇とは何か、その基本をまとめたもの。

 ☆『瀬戸照の静物』(瀬戸照/フレーベル館)
    絵本でも知られる瀬戸照さんの細密画を集めた作品集です。

 ☆『よくわかるシール技術の基礎』(渡辺康博/技術評論社)
    シール技術の全体を学ぶのに適した基本書。

 ☆『西洋音楽の歴史 第1巻』
   (マリオ・カッロッツォ/シーライトパブリッシング)
    原書は、イタリアの音楽院の定番テキスト。
    表紙や紙面も、殆ど原書に忠実なものです。

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 ★・・・気になる1冊・・・★

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 『西洋音楽の歴史 第1巻』
  (マリオ・カッロッツォ/シーライトパブリッシング/3月発売)

    この出版社が気になり始めたのは
    『過去の力』(サンドロ・ヴェロネージ)からでしょうか。
    本書を含め、まだ7冊しか出ていません。

    今は、イタリアの出版物の翻訳が主ですね。

    ただ、会社概要を読む限り
    出版・翻訳・映像等の複合的なメディアの
    企画・制作を行う方向のようです。

    実際、You Tubeで自社出版(『過去の力』『君はだぁれ?』)の
    CMを公開されています。

    また、HPでは音楽ブログの掲載も行っていますね。

    …ということで、本書のような
    イタリアと音楽を繋ぐものの翻訳は
    この出版社の根幹のようなものとなるのでしょうか。

    具体的な例や図版で、分かりやすく語られているシリーズの第1弾。
    全部で3巻のシリーズですが…
    …年1回の刊行予定とは、気の長い話ですね(笑)

    来年の今頃には
    もう第1巻の存在も忘れられているかも知れません。

    そんな現代の急速な出版サイクルがいいとは言いませんが
    よほど待たれている、人気シリーズでもない限り
    現実はそんなものでしょう。

    ぜひ、もう少し早いサイクルでの続刊を希望しています。

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 ★・・・今日のひとこと・・・★

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 『33個めの石』(森岡正博 著/春秋社)

    ニーチェは『曙光』の中で、カモメの話を語っている。
    ひとりで海を飛び続けたカモメは、ある岩に降り立ってそこで力尽きる。
    そして、後に続くカモメたちに、
    自分を超えてさらに遠くまで飛んでくれと願うのだ、と。
    私はこれを読んだときに、
    ニーチェから直接勇気を届けられたように思った。

    ……………

    哲学とは孤独な営みであるが、
    それは、時と場所を異にしたもうひとつ別の孤独へと、
    直接的につながっていけるような孤独である。
    ここにこそ、哲学の真の希望が集約されているのではないだろうか。

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    拙い文章ですが、最後まで読んでいただいて
    本当にありがとうございました。

    少しでもいいメルマガにしていけたら…そう願っていますので
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    それでは…

      これからも、皆さんがステキな本と出逢えますように…

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2009年3月30日 (月)

CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~ No.20

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   ♪♪ CHOKO-CHOKO
           ~本の森からお手紙を~ ♪♪  No.20  2009.3.17

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    皆さんにとって、ステキな日々が続きますように…

    飛び立つ小鳥のデザインがお気に入りの
    レースのカフェカーテンを飾りました。

    機会があれば…と願いながら
    漸くのデビューです♪

    光が当たると
    模様が浮き上がってとってもキレイ☆

    
    お部屋も
    お庭も
    少しずつ…
  
    春に向かって模様替えです!

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 ★・・・今日のお届けもの・・・★

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    今日お届けするのは、3月3日以後の新刊です。

 ☆『MARK ROTHKO』(淡交社)
    ロスコについては、先日、みすず書房から
    『ロスコ芸術家のリアリティ』が出たばかりですね。
    こちらはロスコの本格的作品集になります。

 ☆『高架下建築』(大山顕/洋泉社)
    大山 顕さん、工場にジャンクション、団地ときて
    今度は高架下ですか!
    …でもやっぱり、見てみたいですねぇ☆

 ☆『記憶表現論』(笠原一人 編集/昭和堂)
    「過去」「思い出」…記憶を伝えるには、どうしたらいいのでしょう?
    様々な表現分野から迫ります。

 ☆『源氏物語二つのゆかり』(熊谷義隆/新典社)
    よく知られる「紫のゆかり」と、もう1つ…
    桐壺更衣から明石君へと流れる
    血縁がなすものを「復権のゆかり」として、
    その2つのゆかりから源氏物語を読み解くもの。

 ☆『城の中のイギリス人 新装版』
   (アンドレ・ピエール・ド・マンディアルグ/白水社)
    かつてUブックスになっていましたが、今は絶版。待望の新装版です。
    エロスと幻想に満ちた奇書。

 ☆『ラダックの風息』(山本高樹/ブルース・インターアクションズ)
    ブログ“Days in Ladakh”の著者による、
    インドの山岳地帯、ラダック地方での日々。
    (ブログはこちら → http://ymtk.jp/ladakh/

 ☆『東西豪農の明治維新』(渡辺尚志/塙書房)
    明治維新の後、政府と民衆を結びつけた2人の豪農…
    「その時」の地域の指導者たちの姿。

 ☆『中世主義を超えて』(松田隆美/慶応義塾大学出版会)
    現代のファンタジーやアニメといった
    サブカルチャーにも息衝く「中世」の概念。
    そんな中世とは何かを、改めて問い直すもの。

 ☆『フローラのにわ』(クリスティーナ・ディーグマン/福音館書店)
    エルサ・ベスコフ賞受賞画家、ディーグマンによる絵本。
    リンドグレーンの『ペーテルとペトラ』の絵本も邦訳が出ていましたね。

 ☆『イギリス・モダニズム小説』(平出昌嗣/彩流社)
    19世紀末から20世紀初めにかけて活躍した、イギリスの作家たち。
    その中のからハーディら、6人を選んで語るモダニズム論。

 ☆『ハートビート』(シャロン・クリーチ/偕成社)
    YA向けを得意とする作家シャロン・クリーチが描く、
    12歳の少女の日々。

 ☆『Globes』(高井ジロル/ダイヤモンド社)
    ユニークな50種類の地球儀を紹介しているもの。
    …タイトルと表紙だけでは、中身が分かりにくい本です。

 ☆『二壜の調味料』(ロード・ダンセイニ/早川書房)
    ダンセイニによる、26篇もの短篇ミステリを集めたもの☆

 ☆『ジーザス・サン』(デニス・ジョンソン/白水社)
    いよいよ、本書から新シリーズ、エクス・リブリスが始まります!
    まずは、現代アメリカ作家から。
    このシリーズのサイトがありますね☆
    (こちらです → http://www.hakusuisha.co.jp/exlibris/

 ☆『ポンペイ』(アレックス・バタワース/中央公論新社)
    ローマ帝国史と重ねながら描く、滅亡前の25年。
    最新の研究成果によるポンペイの歴史。

 ☆『産業医のための精神科医との連携ハンドブック 改訂新版』
   (産業医科大学精神医学教室 編集/昭和堂)
    様々な対応・対策が求められる産業医。
    本書はその中でもメンタルヘルスの対策について、
    具体例を基にしたマニュアルです。

 ☆『もしかしたら、遺伝子のせい!?』(リサ・シークリスト・チウ/白揚社)
    魚臭くする遺伝子? 
    遺伝子や遺伝病にまつわる不思議な話を集めたもの☆

 ☆『世界同時不況』(岩田規久男/筑摩書房)
    何冊あっても、なお集めなくてはならない「今」を映す情報でしょう。

 ☆『森林医学 2』(大井玄 編集/朝倉書店)
    第1巻は3年前ですね。
    森林のセラピー効果について科学的に論じているもの。

 ☆『日本の気候景観 増補版』(青山高義 編集/古今書院)
    風が生み出した、風のために生み出された景観…
    写真や図を使って典型的な事例を紹介しています。

 ☆『妖人白山伯』(鹿島茂/講談社)
    異色の長編歴史小説の文庫化。
    幕末から明治にかけて、日本とフランスで暗躍した
    実在の大山師モンブラン(白山)伯のその姿。

 ☆『汚穢と禁忌』(メアリ・ダグラス/筑摩書房)
    初版は思潮社から1972年に出ています。
    何度か再版され、今度はちくま学芸文庫になりましたね。
    未開人が穢れや不浄を通じて持つ概念を解明し、
    現代へと再構築する古典的名著☆

 ☆『現代イタリアの思想をよむ』(上村忠男/平凡社)
    1989年に出た平凡社選書、『クリオの手鏡』の改題増補新版です。
    著者の上村忠男さんは、
    最近ではギンズブルグの『糸と痕跡』の訳をされましたね。
    これからはイタリアの思想や哲学が重要になってくるのでしょう。

 ☆『やんごとなき読者』(アラン・ベネット/ミネルヴァ書房)
    読書に目覚めたエリザベス二世のお話☆ 
    英国人気作家のベストセラー小説。小説は本邦初訳。

 ☆『世界商品と子供の奴隷』(下山晃/白水社)
    身近な大企業の商品の裏側に見えてくる、子ども達の過酷な労働。

 ☆『エクストリーム・ウェア』(佐藤聡/技術評論社)
    最新のテクノロジー満載のスゴイ服ばかりです☆

 ☆『小倉百人一首の歌絵』(飯田始晃/芸艸堂)
    著者は友禅の図案家です。
    芸艸堂さんはいいものばかり出してくれますね♪

 ☆『異形のロマネスク』(ユルギス・バルトルシャイティス/講談社)
    奇妙なロマネスク彫刻に見る、基本的なモチーフとは?
    バルトルシャイティスは、平凡社ライブラリーにもなった
    『幻想の中世』の著者です。
    国書刊行会からは著作集も出ていましたね☆

 ☆『視覚心理入門』(映像情報メディア学会 編集/オーム社)
    映像情報メディア学会が編集をしているように、
    映像を扱うエンジニアのための視覚心理入門書です。
    (学会のサイトはこちら → http://www.ite.or.jp/

 ☆『戦争報道メディアの大罪』(ピーター・ブロック/ダイヤモンド社)
    アメリカの記者に限らないでしょうが…
    戦地での偏向取材による、一方的な報道の罪過。
    ユーゴの内戦で「セルビア=悪」とした報道の姿勢を問い掛けています。

 ☆『発芽生物学』(種生物学会 編集/文一総合出版)
    発芽の仕組みについてきちんと書かれたものは、
    実は意外と少ないかも知れません。
    それにしても…種生物学会は、文一総合出版さんばかりですね。
    (学会のサイトはこちら → http://sssb.ac.affrc.go.jp/

 ☆『博物館これから』(佐々木正峰/雄山閣)
    国立科学博物館発行のメールマガジンを単行本化したもの。

 ☆『ジェノグラム(家系図)の臨床』
   (M.マクゴールドリック/ミネルヴァ書房)
    家系図を基にしたアセスメント…
    どの程度のものが臨床に使われているのでしょうか。興味はありますね。

 ☆『手の美術史』(森村泰昌/二玄社)
    古今の名画に描かれた様々な「手」。
    森村泰昌さんが選んだ「手」のクローズアップを集めたもの。

 ☆『大衆の反逆』(ホセ・オルテガ・イ・ガセット/白水社)
    オルテガの名著が、今度は白水Uブックスになって戻ってきました☆

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 ★・・・気になる1冊・・・★

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 『小倉百人一首の歌絵』(飯田始晃/芸艸堂/3月発売)

    出版社のHP( http://www.unsodo.net/index.php )には
    まだ情報がありませんね。

    芸艸堂さんは「うんそうどう」と読みます。
    明治24年創業の、京都は寺町通にある出版社。
    (東京店もありますね)

    今もなお、手摺木版画・木版本を製作している所です。

    和装本や木版画は…やはり、高価ですね(笑)
    でも、それらを安価にして出版しているシリーズもあります。
    「近代図案コレクション」のシリーズなどは
    芸艸堂さんが明治期より刊行してきた多色木版摺の図案集を
    作者別に再編集して復刊したもの。
    第1巻に挙げられている神坂雪佳などは
    もっともっと知られてもいいデザイナーではないでしょうか。

    本書の飯田始晃も、大阪生まれの友禅作家です。
    今では古書で取り扱われている『小倉のにしき』(全5冊)で
    名前をご存知の方もおられるでしょうか。
    (5冊を纏め直した上下本もありましたね)
    こちらも同じ芸艸堂さんから出されたものです。
    『小倉のにしき』は全100葉ですが
    本書は何故か97ページ。
    恐らくは、復刻したものだと思うのですが…
    今はまだはっきりとは分かりませんね。

    いずれにしても、優美な世界を楽しませてくれる
    美しい本に仕上がっていることでしょう。

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 ★・・・今日のひとこと・・・★

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 『青い糸』(安房直子 作/『安房直子コレクション 6』(偕成社)ほか)

    こうして、月の光の中に長いあいだうずくまって眠りつづけ、
    月がしずむころに、
    千代の姿は、その願いどおり、
    小さな一羽の鳥になっていたのです。
    
    くちばしの青い、
    すきとおるように白い鳥でした。 

    鳥は、窓わくに止まって、羽をふるわせながら、
    ひとしきりうたっていましたが、
    やがて、どこかへとんでゆきました。   

    ……………

      ねえねえ あたしはあの人の
      すてきな声が聞きたいの
      山や林のまだむこう
      風のうしろでさけんでる
      声をさがして走るのよ

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 ◆あとがき

  
    ピンク色のユキヤナギが
    たった1つ、ポツン…と花を開きました。

    でも、あと2週間もすれば、4月です。
    きっと、続々と仲間が増えていくことでしょう。

    移り行く季節は
    美しい繰り返しの絵巻物のようで
    心を魅了して放しません。

    皆さんに、ステキな春が訪れますように☆

    拙い文章ですが、最後まで読んでいただいて
    本当にありがとうございました。

    少しでもいいメルマガにしていけたら…そう願っていますので
    何かありましたら、お気軽にご連絡ください♪

    それでは…

    これからも、皆さんがステキな本と出逢えますように…

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 『CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~』

    ○編集 ・ 発行  チョコちょこ

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CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~ No.19

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   ♪♪ CHOKO-CHOKO
           ~本の森からお手紙を~ ♪♪  No.19  2009.3.3

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    皆さんにとって、ステキな日々が続きますように…

    クロッカスが
    地面から顔を出して喜んでいます♪
    あちらこちらで、新芽がぴょこぴょこと…
    自然の息吹きが感じられる季節になりました☆

    3月の風は
    仄かに春の香りがして…

    何だか、新しいことにも
    チャレンジしたくなってきます!

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 ★・・・今日のお届けもの・・・★

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    今日お届けするのは、2月17日以後の新刊です。

 ☆『動的平衡』(福岡伸一/木楽舎)
    サントリー学芸賞を受賞した『生物と無生物のあいだ』の著者による
    「生命」についてのエッセイ。

 ☆『ガラスの文明史』(黒川高明/春風社)
    多くの写真・図版と共に
    古代から現代までの様々なガラスについて触れたもの。
    目次が「○○ガラス」等になっているので
    調べものには便利かも知れません。

 ☆『大洪水』(J.M.G.ル・クレジオ/河出書房新社)
    ル・クレジオの長編第1作目です。
    待望の文庫化☆

 ☆『土に書いた言葉 吉野せいアンソロジー』(吉野せい/未知谷)
    “彼女の書きたい気持ちを見抜いたのは草野心平である。
     書けよ、と半ば命令されて書いたものに、
     串田孫一が発表の場を与え、世に送り出した。”
    HPにもこう記されているように
    彼女は草野心平によって齢70にして
    文学の世界へと押し出されたのです。
    彼女の「生」に初めて触れるには
    本書のような形が相応しいのかも知れません。

 ☆『瓦礫の果てに紅い花』(長谷川智恵子/WAVE出版)
    広島銀行の頭取であり
    70歳で「ひろしま美術館」
    (サイトはこちら → http://www.hiroshima-museum.jp/index
    を創った井藤勲雄についての評伝です。

 ☆『書物の不在 第2版』(モーリス・ブランショ/月曜社)
    初版本は限定800部でした。
    そして、この第2版は限定1,000部…
    って、どうして限定本にするのでしょう?
    『アミナダブ』のブランショの評論。
    中身は鉄色に銀文字だそうです。

 ☆『トニ・モリスン「パラダイス」を読む』(森あおい/彩流社)
    1993年、米国黒人初のノーベル文学賞を受賞した
    トニ・モリスンの作品『パラダイス』に描かれる「黒人の歴史」。
    この『パラダイス』、早川書房から出ています。

 ☆『33個めの石』(森岡正博/春秋社)
    24のテーマで語られる、哲学エッセイ。
    33個目の石…それは、2007年に
    米国・バージニア工科大学で起きた銃乱射事件に関わる出来事…

 ☆『せかいをみにいったアヒル』(マーガレット・ワイズ・ブラウン/徳間書店)
    お気に入りのマーガレット・ワイズ・ブラウンによる写真絵本。
    写真はイーラ、『二ひきのこぐま』の方ですね☆

 ☆『ワーク・ライフ・バランスの経営学』(渡辺峻/中央経済社)
    …この現在の状況に、ワーク・ライフ・バランスを語るのは
    理想的すぎる気もしますが。
    だからと言って、考えることをやめてもいけない分野ですよね。

 ☆『足もとの自然から始めよう』(デイヴィド・ソベル/日経BP社)
    4歳~7歳。8歳~11歳。12歳~15歳。
    それぞれの子どもたちが自然と親しくなるためには
    どのような教育が必要なのでしょう?

 ☆『ロールシャッハ・テスト形態水準表』(高橋雅春/金剛出版)
    専門書ですが、でも一般の方も興味があるでしょうね。
    日本人向け、ロールシャッハ・テストの形態水準。

 ☆『ロスコ芸術家のリアリティ』(マーク・ロスコ/みすず書房)
    抽象画を描くアメリカの画家、ロスコ。
    彼自身が綴ったテキストを編集したものが本書です。
    ロスコの作品と言えば
    川村記念美術館が所蔵するもの
    (サイトはこちら → http://kawamura-museum.dic.co.jp/collection/mark_rothko.html
    がよく知られていますよね!

 ☆『ハイファに戻って,太陽の男たち 新装版』
     (ガッサーン・カナファーニー/河出書房新社)
    かつて『現代アラブ小説全集 7』として
    同社から出ていた作品の待望の復刊☆
    作者のガッサーン・カナファーニーは36歳で暗殺されています。

 ☆『エル・スール』(アデライダ・ガルシア・モラレス/インスクリプト)
    ビクトル・エリセ監督による同名映画の原作ですが
    映画は原作の前半部分だけだそうです。

 ☆『ローザ・ルクセンブルク思想案内』(伊藤成彦/社会評論社)
    マルクス主義の革命家だった、ローザ・ルクセンブルク。
    彼女の思想の入門書になるでしょうか。

 ☆『三大編纂物 群書類従・古事類苑・国書総目録の出版文化史』
     (熊田淳美/勉誠出版)
    …今、この時代においても
    この三大出版物は日本の文化の根底にあるものですよね。
    何故、これらの出版が民間資本によって完成されたのか…
    その歴史的背景を探る1冊です。

 ☆『編集者の学校 新版』(元木昌彦/講談社)
    「新版」とタイトルにつけての文庫化☆ 
    ページ数だけ見ていると
    かつてほどのボリュームは無さそうですが…

 ☆『「三つの帝国」の時代』(パラグ・カンナ/講談社)
    サブタイトルは「アメリカ・EU・中国のどこが世界を制覇するか」。
    この3者の行方については
    どんな本を集めても集めすぎることはないでしょうね。

 ☆『マラーノの武勲』(マルコス・アギニス/作品社)
    作品社のHPを見ると…スゴイ経歴の著者ですね。
    “南米の作家として初のスペイン・プラネッタ賞を獲得。
     著作は世界各国に翻訳されている。
     アルゼンチン作家協会名誉賞、ブエノスアイレス賞、
     ラ・プラタ大学改革賞、フランス文化芸術功労勲章、
     シュヴァリエ賞などを受賞”
    …まるで知らない賞もありますが(笑)
    ここまで書かれると読んでみたくなりますね。

 ☆『少女少年のポリティクス』(飯田祐子/青弓社)
    「子ども」はいつから
    「少年」と「少女」に分けられるようになったのでしょう。
    メディアから読み解く、「少年」と「少女」の生成。

 ☆『南部アフリカ社会の百年』(小倉充夫/東京大学出版会)
    ザンビア東部州における社会の変化ですが
    その殆どは南部アフリカに共通の問題でしょう。
    植民地化からの100年。貴重な証言ではないでしょうか。

 ☆『ボディショッピング』(ドナ・ディケンソン/河出書房新社)
    人の臓器や細胞等の「商品化」。
    その実態からは目を逸らすべきではないでしょうね。

 ☆『敵国人抑留』(小宮まゆみ/吉川弘文館)
    歴史文化ライブラリーです。
    第二次世界大戦下、日本国内各地の抑留所に収容された
    外国人の実態を描き出したもの。

 ☆『不完全な現実』(藤幡正樹/エヌティティ出版)
    デジタル・メディアを駆使するアーティストとして
    そこから見えてきたものを綴ったエッセイ。

 ☆『ブラック・ノイズ』(トリーシャ・ローズ/みすず書房)
    ラップ・ミュージックが生まれた背景を理論化したもの。
    1995年のアメリカ図書賞(The American Book Awards:ABA賞)
    を受賞、『ヴィレッジ・ヴォイス』紙の年間最優秀図書25冊にも
    選ばれたそうです。

 ☆『長期入院児の心理と教育的援助』(谷口明子/東京大学出版会)
    長期入院している子ども達に対する教育とは…院内学級についての本。

 ☆『表象の多面体』(多木浩二/青土社)
    青土社のHPにはこう書かれています。
    “錯綜する現代が多面体なのか。
     虚無の未来を感知する特異の想像力が多面的なのか―”
    20世紀の芸術論。

 ☆『望郷』(竹西寛子/青土社)
    「生きていると、こういう日にも逢う」…帯の言葉。
    『ユリイカ』に連載されたエッセイの単行本化。

 ☆『近世噺本の研究』(鈴木久美/笠間書院)
    噺本…江戸時代の短い笑い話。
    とても資料価値の高い本だとは分かるのですが…やはり高価ですねぇ。

 ☆『宇宙を織りなすもの 上』(ブライアン・グリーン/草思社)
    世界的なベストセラー『エレガントな宇宙』の
    ブライアン・グリーンによる新しい本。
    物理学で読み解く、この世界の真の姿とは。

 ☆『モーフィー時計の午前零時』(ジーン・ウルフ/国書刊行会)
    海外チェス小説の傑作を集めたもの☆ 
    …でも、何故チェスなのでしょう?(笑)

 ☆『六本指のゴルトベルク』(青柳いづみこ/岩波書店)
    小説の中の音楽をモチーフに広がる、読書の世界☆

 ☆『自己デザインする生命』(J.スコット・ターナー/青土社)
    アリ塚や、血管、脳にいたるまで
    何故このデザインなのでしょう?
    新しい視点からの進化論で説明を試みます。

 ☆『墜ちてゆく男』(ドン・デリーロ/新潮社)
    現代アメリカを代表する作家の一人、ドン・デリーロ。
    彼が描く、2001年9月11日の「あの日」。

 ☆『出てゆく』(タハール・ベン・ジェルーン/早川書房)
    ゴングール賞を受賞した『聖なる夜』の作家が描く、魂の彷徨。

 ☆『ロレンツォ・デ・メディチ暗殺』(マルチェロ・シモネッタ/早川書房)
    2004年に、500年以上の歳月を経て明らかにされた
    メディチ家を巡る陰謀。ノンフィクションです。

 ☆『西洋中世ハーブ事典』(マーガレットB.フリーマン/八坂書房)
    15世紀の木版画や美しいボタニカル・アートの
    カラー図版がいっぱい♪
    中世ヨーロッパでの日常的なハーブの使われ方を記したもの。

 ☆『モンマルトル風俗事典』(鹿島茂/白水社)
    19世紀のモンマルトル
    当時の歓楽街に渦巻く様々な人々の思惑を再現して記した本書。
    多くの文学作品の背景がより身近に感じられるのでしょうか。

 ☆『天井に星の輝く』(ヨハンナ・ティデル/白水社)
    スウェーデンで最も権威ある文学賞の1つ
    アウグスト賞を2003年に受賞していますね。
    今年の1月には映画化もされ、公開されたようです。
    23歳の女性が描く、13歳の少女の心の動き…

 ☆『最後の証人 上』(金聖鐘/論創社)
    50万部突破のベストセラー、韓国ミステリーの傑作です。

 ☆『ひまわり』(ジーモン・ヴィーゼンタール/原書房)
    ノンフィクション小説『ひまわり』と
    その短篇をもとに、人間の赦しについて識者53名が論じている本書。
    原書房のHPから。
    “ユダヤ人収容所の囚人が、瀕死のナチス親衛隊員から死に際に、
     虐殺に対する赦しを請われる。”
    …その時、人はどのように応え、どのように振舞うのでしょう?

 ☆『鳥のいない空』(ステラ・ミュラー・マデイ/幻戯書房)
    こちらは「子供の目」が見たホロコースト。
    bk1の内容を引用しましょうか。
    “私たちに向けられた、
     この凄まじい憎悪というものを私は理解できない。
     私たちには武器はないのに。すがるものもないのに…。”

 ☆『歌舞伎ゆめがたり』(水原紫苑/講談社)
    夢現…歌舞伎の演目の中の主人公たちとの
    不思議な出会いを描いています。

 ☆『英文学の地下水脈』(小森健太朗/東京創元社)
    英米文学史の中の、認知度の低い作家のものも含めて
    幅広い作品に焦点を当てた評論集。

 ☆『ホテル・ルワンダの男』(ポール・ルセサバギナ/ヴィレッジブックス)
    ルワンダの大量虐殺の折、人々をかくまったホテル支配人の物語。

 ☆『僕とカミンスキー』(ダニエル・ケールマン/三修社)
    ガウスとフンボルトを主人公にした
    『世界の測量』の著者による作品。
    映画化も予定されていますね!

 ☆『読んで愉しむ能の世界』(馬場あき子/淡交社)
    分かりやすいエッセイで
    能をごく身近に感じられる好著『花と余情』の改題増補改訂版です☆

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 ★・・・気になる1冊・・・★

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 『三大編纂物 群書類従・古事類苑・国書総目録の出版文化史』
  (熊田淳美/勉誠出版/2月発売)

    塙保己一の『群書類従』。
    1,200を越える古文献を集め、収録したものです。
    彼の遺志は次々と引き継がれ、同名を冠するものに
    『続 群書類従』『続々 群書類従』『新 群書類従』
    がありますよね。
    この『群書類従』の版木は、昭和32年
    国の重要文化財に指定されました。
    (こんなサイトがあります → http://www.onkogakkai.com/index.htm

    『古事類苑』は明治期の大百科事典。
    見出しは40,000項目(!)を越えます。
    何よりスゴイのは
    この『古事類苑』のデータベース化が始まっていることですよね。
    そのサイトがこちら → http://ys.nichibun.ac.jp/kojiruien/

    『国書総目録』は幕末までの文献、50万部(!)についての
    所蔵先や翻刻書名等を記した総合目録です。
    特に、古文献が活字として読めるのかどうかを調べる際に
    いつもとても重宝しています。

    どのシリーズも、本当に素晴らしい…
    …思うだけで畏怖さえ覚える、未曾有の大事業の成果物です。

    本書では、これら日本文化の研究になくてはならない大事業の
    その歴史的・文化史的・政治的・経済的な背景を
    読み解いていきます。

    これだけの内容なのに、3,360円だなんて…
    なんて良心的なのでしょう(笑)

    もっとも、江戸、明治、昭和で大正が抜け落ちていますよね。
    『広文庫』(『群書索引』も?)を加えてもよかったのでは?
    分野毎の『古事類苑』よりも、実は探しやすい百科事典です。
    

    いずれにしても…
    想像するだけで気が遠くなるようなプロジェクトばかり。
    日本にだって、スゴイ人たちがいたんですよね……

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 ★・・・今日のひとこと・・・★

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 『詩のすきなコウモリの話』
  (ランダル・ジャレル 作/長田 弘 訳/岩波書店)

   シマリスの日

    ……………

    小道をくだって、駆けもどる、
    こころやすらぐ、じぶんの穴へ。
    おいしい食べ物を、いっぱいためこんだ穴へ。
    沈んでゆく太陽が、赤い西の空に、

    最後の光りの矢をはなっているのを、
    シマリスはながめる、しなやかに光る前足を
    きちんと、胸のまえにそろえて。
    それから、シマリスは、寝床に跳びこむのだ。

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++

 ◆あとがき

  
    桃の節句、ひなまつりですね!

    おひなさまを見ていると
    梨木香歩さんの『りかさん』を思い出して…
    胸がザワザワとしてきます。

    あと一月もすれば
    桜が咲き始めることでしょう。

    咲くのも
    散るのも
    儚い花々…

    そんなお花を見守りながら
    日々を丁寧に暮らしていきたいものですね…

    拙い文章ですが、最後まで読んでいただいて
    本当にありがとうございました。

    少しでもいいメルマガにしていけたら…そう願っていますので
    何かありましたら、お気軽にご連絡ください♪

    それでは…

    これからも、皆さんがステキな本と出逢えますように…

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CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~ No.18

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   ♪♪ CHOKO-CHOKO
           ~本の森からお手紙を~ ♪♪  No.18  2009.2.17

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    皆さんにとって、ステキな日々が続きますように…

    道ばたに楚々と咲く
    水仙のお花を見つけると
    春が近付いてきていることを感じられます…

    白くて小さな水仙は
    そっとはにかむ乙女のようで
    とても愛らしいものですね。

    突然ですが
    今号から内容をリニューアルしてみました!

    「今日のお届けもの」を
    前回のメルマガ以後に出版された
    新刊の案内に変えてみたのです☆

    選んでいるものの基準は
    「図書館に、あったらいいな☆」と思っているもので
    同名のチョコちょこのブログを元にしたものです。
    ( こちら → http://chokochoko-5.hontsuna.net/ )
    書誌は「ほんつな」から。
    並んでいる順番は、古い日付からになっています。
    ジャンルは問いません。

    お気に召していただけると嬉しいのですが…

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 ★・・・今日のお届けもの・・・★

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    今日お届けするのは、2月4日以後の新刊です。

 ☆『よぞらをみあげて』(ジョナサン・ビーン/ほるぷ出版)
    アメリカのボストングローブ・ホーンブック賞の絵本部門を受賞。
    また、シャーロット・ゾロトウ賞のオナー賞も受賞している絵本です。

 ☆『「ユリシーズ」註解』(北村富治/洋泉社)
    …迷った本です。丸谷訳や柳瀬訳は誤りだらけだ、とする著者。
    ただ、ジョイスの作品は多様な解釈を認めるものだとも思いますので、
    挙げておきます。
    (多様な解釈を認めるからこそ
     「誤訳」という言葉は安易に使って欲しくないのですが)

 ☆『虎と月』(柳広司/理論社)
    中島敦「山月記」に想を得たミステリーです☆
    …bk1は柳広司さんのことを
    「言葉の魔術師」と呼んでいますねぇ(苦笑)
    このフレーズ、安売りしすぎではないでしょうか。

 ☆『梅のルーツ』(梅田操/誠文堂新光社)
    中国各地の自生する梅と栽培梅を追いかけた本です。
    貴重な写真☆

 ☆『対訳日本昔噺集 第1巻』(宮尾與男/彩流社)
    120年以上前に摺り上がった彩色本の、紙を縮めた縮緬絵本。
    21冊を3巻に。

 ☆『DES・DDSの実務 改訂版』(藤原総一郎/金融財政事情研究会)
    企業・事業の再生手法DESとDDSの解説書です。

 ☆『川は静かに流れ』(ジョン・ハート/早川書房)
    2008年度のアメリカ探偵作家クラブ賞
    最優秀長篇賞を受賞した作品☆

 ☆『「ことば」という幻影』(イヨンスク/明石書店)
    1997年度のサントリー学芸賞を受賞した
    『「国語」という思想』の続編的な内容のもの。

 ☆『シェヘラザードの憂愁』(ナギーブ・マフフーズ/河出書房新社)
    1988年、エジプト人では初めてのノーベル文学賞を受賞した
    マフフーズの手による
    『アラビアン・ナイト』の「翌朝」からのお話☆

 ☆『ひとりぼっちのアーニャ』(アーニャ・ピーターズ/バジリコ)
    こちらのブログを書籍化したもの。
     → http://wanderingscribe.blogspot.com/
    一人の少女の痛ましい成長の記録…ノンフィクションです。

 ☆『エル・ブリの一日』(フェラン・アドリア/ファイドン)
    スペインのレストラン、エル・ブリの
    歴史や料理哲学、レシピを記したもの☆

 ☆『乳房はだれのものか』(木村朗子/新曜社)
    中世の物語から読み解いていく
    女として、母としての様々な問題。

 ☆『コミュニケーション能力』(サンドラ・サヴィニョン/法政大学出版局)
    CLTに基づく、外国語教育の方法を解説したもの。
    CLT=コミュニカティブ・ランゲージ・ティーチング。
    英語教育を前に、必要としている先生方も多いのでは。

 ☆『哲学教師ジャンケレヴィッチ』(ジャン・ジャック・リュブリナ/青弓社)
    フランスの哲学者、ジャンケレヴィッチの思想の
    エッセンスをまとめた入門書。

 ☆『演劇の一場面』(小島信夫/水声社)
    『ユリイカ』連載をまとめて、単行本化したもの☆

 ☆『比較法』(滝沢正/三省堂)
    法律書です。あまり一般的ではないかも知れませんが
    日本法が各国の法律とどのような関係にあるのか
    何を引き継いできているのか
    といったことを総合的に考察するものです。

 ☆『白魔』(マッケン/光文社)
    イギリスの怪奇小説家
    アーサー・マッケンの『白魔』の邦訳です。
    余談ですが、この原書のタイトルは
    バーネットの『白い人たち』と同じでしたよね。

 ☆『日本大使公邸襲撃事件』(ルイス・ジャンピエトリ/イースト・プレス)
    1996年のペルー日本大使公邸襲撃事件。
    当時の人質であり、中から特殊部隊を手引きした著者による告白。

 ☆『独学という道もある』(柳川範之/筑摩書房)
    “さいしょの新書”と題されるプリマーに相応しい内容ですね☆ 
    高校へ行かなくても、学者になれる…この著者のように。

 ☆『中世・ルネサンスの音楽』(皆川達夫/講談社)
    学術文庫になりましたね。
    キリスト教会にとっても大切な芸術であった音楽。
    その音楽から読み解くヨーロッパの中世、ルネサンスの時代。

 ☆『ニーダム・コレクション』(ジョゼフ・ニーダム/筑摩書房)
    著者は、中国科学史の大家。
    思索社から出ている『中国の科学と文明』で知られている方です。
    そんなニーダムの思想を凝縮した1冊☆

 ☆『世界秩序の崩壊』(ジョージ・ソロス/ランダムハウス講談社)
    副題が「「自分さえよければ社会」への警鐘」。
    『ソロスは警告する』で一気に読者の裾野を広げた著者による本の
    文庫化です。

 ☆『日本の15大財閥』(菊地浩之/平凡社)
    日本の主要財閥についての本は幾つもありますが
    逆にここまでコンパクトにまとめているものの方が
    価値があるかも知れません。

 ☆『新編第三の眼』(港千尋/せりか書房)
    写真家である著者が語る、デジタル・イメージの世界。
    そのデッサンや写真との違いは?

 ☆『形の生命』(アンリ・フォシヨン/平凡社)
    アンリ・フォションの名著の
    40年ぶり! の改訳です☆(旧版:岩波書店)

 ☆『クリーンルームのおはなし』(環境科学フォーラム/日本規格協会)
    こちらは8年ぶりの加筆・修正です。
    多くの産業で欠かせないクリーンルームについての入門書。

 ☆『私と他者と語りの世界』(浜田寿美男/ミネルヴァ書房)
    「主観」とは「精神の生態学」である…
    そう記述できたのかどうかは気になりますね。

 ☆『美の系譜』(デヴィッド・ギャリフ/ゆまに書房)
    西洋美術の世界において
    画家たちは互いにどのような影響を及ぼしあったのか。
    その系譜を描き出したもの。

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 ★・・・気になる1冊・・・★

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 『シェヘラザードの憂愁 アラビアン・ナイト後日譚』
  (ナギーブ・マフフーズ 著/塙 治夫 訳/河出書房新社/2月発売)

    アラブ世界で初めて、ノーベル文学賞を受賞したのが
    著者マフフーズ(Naguib Mahfouz)です。
    2006年に、亡くなられましたね。

    邦訳はまだ殆ど無く
    代表作のカイロ三部作すら一部しか読めません。
    作品数は多いのですが…

    …「日本人には知られていない」著名作家の一人です。

    本書はそんなマフフーズ晩年の著。

    千と一夜、語り続けられた『アラビアン・ナイト』の
    その翌日。
    そこから、この物語は始まります。

    “シンドバードやアラディンなども登場する
     奇想天外でファンタジックな物語”

    河出書房新社では、そんな風に紹介されていますね。

    マフフーズの作品は、十数ヶ国語に訳されています。
    今後も、次々と邦訳が出て欲しい作家の一人ですね☆

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 ★・・・今日のひとこと・・・★

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 『アリア人の孤独』(松永延造/『百年小説』(ポプラ社)他に収録)

    その手は非常に古風な手下げランプをしっかりと握って、
    虚空へ垂れ下げているのであった。
    豆ランプの細い灯芯には人の眼を竪にしたような形の
    愛らしい焔がともっていて、
    その薄い光りが窓の前に伸びた無花果と糸杉の葉を
    柔らかく照らし出して居た。

    ……………

    五分、十分、二十分さえが過ぎて行った。
    然も、腕は依然として不動であり、
    灯の焔は人の眼を竪にしたような形で澄み返っていた。

    ……………

    「私は恥かしい。唯だ、向うの方を見ていたのです。」
    「単に、闇をですか?」と、私は眼を見はって反問した。
    「そうです……」
    彼は無器用に答え、少しの間、沈思してから、又、呟いたー
    「闇は非常に広いものであるが、然しそれを見ようとすると、
     ほんの少ししか眼に写らない……。」

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 ◆あとがき

  
    咲きほころぶ梅を見ていると
    ウグイスの練習している歌声が聞えてきそうです♪

    春の始めの
    たどたどしい歌声は
    もう、それだけで可愛らしくて…

    にっこりと和んでしまいます☆

    拙い文章ですが、最後まで読んでいただいて
    本当にありがとうございました。

    少しでもいいメルマガにしていけたら…そう願っていますので
    何かありましたら、お気軽にご連絡ください♪

    それでは…

    これからも、皆さんがステキな本と出逢えますように…

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 『CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~』

    ○編集 ・ 発行  チョコちょこ

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2009年2月17日 (火)

CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~ No.17

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   ♪♪ CHOKO-CHOKO
           ~本の森からお手紙を~ ♪♪  No.17  2009.2.3

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    皆さんにとって、ステキな日々が続きますように…

 
    “福は内、鬼は外♪”
    
    元気な声が聞こえる豆まきの季節ですね!
    
    皆さんのところでは
    恵方を向いて
    巻き寿司を丸かじりされたりするのでしょうか?

    梅の蕾を食卓に活けて…

    …さぁ、2月の始まりです☆

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 ★・・・今日のお届けもの・・・★

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    今日お届けするのは、北欧の王たちの事績です。

 『ヘイムスクリングラ -北欧王朝史- (1)』
  (スノッリ・ストゥルルソン/谷口幸男 訳/
                プレスポート・北欧文化通信社)

    『散文エッダ』の詩人、スノッリによる
    古代から中世にかけての
    ノルウェーを中心とした北欧の王朝史
    それが『ヘイムスクリングラ』です。

    タイトルの意味は、古ノルド語で「世界の輪」。
    それは人類が住むところ、全域を指します。

    『ヘイムスクリングラ』は
    全部で16のサガで構成されているのですが
    第1巻の本書は、その内の5つまでが収められています。

    …と書いていくと、何だか難しい
    歴史書のように思われるのかも知れませんね(笑)

    でも、そこは素晴らしい詩人によるサガです。
    一つ一つの王にまつわるエピソードや
    場面の展開、進行、個々人の心の動き
    それらが本当に見事に謳い上げられています。
    章立てが短いので、興味深い内容が次々と続き
    読み始めるとなかなか止めることが出来ません。

    さすが、サガの中の最高傑作の一つです。

    今迄、「サガ」と呼ばれる作品に触れたことのない方には
    本書については『日本書紀』や『古事記』といったもののイメージを
        思い浮かべていただくとしっくりくるのかも知れません。
    
    何よりも、まずは物語として読んでみてください。

    本書では、神々ですら歴史上の人物とされています。
    伝説化された事績をなるべく追わず
    当時としては可能な限り「歴史」に近付けようと試みた
    歴代の国王の物語。
    それをスノッリは芸術作品にまで高めています。
    そう…これは、もう、芸術なのです。

    ケニングと呼ばれる表現を多用した
    スカルド詩も素晴らしい!

    優れたスカルド詩人の古詩をも
    スノッリは資料として利用しているので
    随所に引用が見られます。
    特に〈剽窃詩人エイヴィンド〉の作品は好きですね。
    エイヴィンドは10世紀の実在した詩人。
    あだ名の剽窃は、彼が以前の詩人の作を模倣し、
    それを改作したことから付いたそうです。
    (本書を遡ること32(!)年前の
     『エッダとサガ』(新潮選書)では
     谷口幸男さんは〈亜流詩人〉と訳されています)

    そんなエイヴィンドが仕えた、ハーコン善王。
    その死について歌った「ハーコンの歌」を
    スノッリは本書に収めています。

    それは、死の訪れと
    王がヴァルハラへと迎えられる場面を歌ったもの。

    〈剽窃詩人エイヴィンド〉は、こう締めくくっています。

    “かかるよき心栄えを
     持ちたる王が
     よき日に誕生したる
     彼の時代は
     とはによき
     思ひ出として残らん

     ハーコンに
     劣らぬ優れし王が
     荒れ果てし地にきたる前に
     解き放たれしフェンリル狼が
     人々の住居を襲はん

     家畜は死に
     身内も死に絶え
     国も人も滅ぶ
     ハーコンが異教の神々のもとに
     行きてより、あまたの者
     隷従に甘んじたり”

    この部分の原文がこちらで見ることが出来ます。
     → http://www.heimskringla.no/original/skaldekvad/hakonarmal.php

    ハーコン善王に続く〈灰色マントのハラルド王〉のサガでは
    この〈剽窃詩人エイヴィンド〉自身に関するエピソードが
    幾つか鏤められています。
    ハラルド王は、ハーコン王に続いて
    エイヴィンドが自分のスカルド詩人になるよう調整させます。
    さもなければ、エイヴィンドは死罪だと。
    でもやはり、エイヴィンドはハーコン王に忠誠を尽くすのです。
    ハラルド王の意に反した詩を作った時
    王は彼を自分の敵と呼び、非難しました。
    その時、エイヴィンドは歌うのです。

    “高貴なる王よ
     われは君より前に
     ひとりの主君を有せり
     王よ、寄る年波にはかてず、われ
     第三の主君を戴くことなからん
     われ誠実なる君に忠誠を尽せど
     二つの盾を同時に扱いしことなし
     王よ、君が部下に加わらん
     老齢はわれにのしかかれども”

    この歌、和解の歌でありながら
    それだけではない心が見え隠れしています。
    彼は、二人の主君に同時に仕えることは無い、と歌うのですが
    彼の心が忠誠を誓っているのは
    当然、前国王のハーコンなのです。
    ハラルド王にも、それは分かっていました。
    だからこそ、王は彼の見事な黄金の腕輪を代償として望み
    それは渡されたのです。
    その後、二人が会うことがあったかどうかについて
    スノッリは“何も伝えられていない”と書いています。

    この後も、〈剽窃詩人エイヴィンド〉のエピソードは続きます。

    そして、物語は『ヘイムスクリングラ』の中心となる
    オーラヴ聖王のサガへと向かって進んでいくのですが…

    残念ながら、それは第2巻以降になります。

    恐らく翻訳作業は終わり
    原稿も版元にあるはずでしょうから…

    …ぜひぜひ、出版を完了してもらいたいと
    強く願います。

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 ★・・・気になる新刊・・・★

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 『BREAD パンを愛する人の製パン技術理論と本格レシピ』
  (ジェフリー・ハメルマン 著/金子千保 訳/旭屋出版/1月発売)

    400ページほどもある、本格的なパン作りの本です。

    旭屋出版さんは、お料理に関する専門書を多く出しているところ☆

    著者のJeffrey Hamelmanはアメリカでもトップクラスのパン職人で
    各地に出向いてパン作りの講師もしています。
    彼は3年に1度(かつては2年に1度)フランスで開催される
    パンのワールドカップ「クープ・デュ・モンド」の
    1996年大会でアメリカチームのキャプテンにもなりました。
    (総合順位は、残念ながら5位でした。
     ちなみに、日本チームはこの時、第4位。
     「クープ・デュ・モンド」については
     こちらのサイトをどうぞ → http://www.b-apple.co.jp/cdm/
    他にも立派な来歴があるのですが、長くなるので
    詳細はセブンアンドワイのページで見てください(笑)
     → http://www.7andy.jp/books/detail/-/accd/32193758

    翻訳をしている金子千保さんは、盛岡出身の画家で
    現在はアメリカに在住、様々な活動をしておられます。
    表紙のイラストや挿絵も彼女が描いたもの。

    このハメルマンと千保さんは、英文を読む限り
    ご夫婦のようですね。

    そんな2人が作った詳細なパンのレシピ☆
    中身の一部は、Amazonで原書のものを見ることが出来ます。
    興味を持たれた方は、ぜひ覗いてみてくださいね。

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 ★・・・今日のひとこと・・・★

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 『スナーク狩り』(ルイス・キャロル 著/高橋康也 訳/新書館)

    ジャバーウォックの歌

      ……………

     「わが子よ、ジャバーウォックに油断するなかれ!
       食らいつくその顎、かきむしるその爪!
      ジャブジャブ鳥にも心許すな、
       おどろしきバンダースナッチにはゆめ近寄るべからず!」

      けしにぐの剣、手に取りて、
       かれ、ひとごろしき敵をば求め歩くこと久しかりしがー
      タムタムの樹のかたえにて一息つき、
       しばし立ちつくして思いに沈みぬ。

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 ◆あとがき

    もうすぐ、ヴァレンタイン・デー☆
    チョコ好きには、まさに夢の日ですね!

    仄かな甘い香りに包まれて…

    手作りする人
    選ぶ人

    渡す人も
    渡される人も
    どちらもわくわく、ドキドキしながらの
    一大イベントです♪

    ささやかであっても、少しでも多くの方に幸せが訪れますように☆

    
    拙い文章ですが、最後まで読んでいただいて
    本当にありがとうございました。

    少しでもいいメルマガにしていけたら…そう願っていますので
    何かありましたら、お気軽にご連絡ください♪

    それでは…

    これからも、皆さんがステキな本と出逢えますように…

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    ○編集 ・ 発行  チョコちょこ

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メルマガをリニューアル☆

…と言うよりも、HTML版を3月17日号で休止することになりました。
理由は、写真をアップロードしていたeoWiSHが、この3月でそのサービスを終了することになったからです。
仕事が多忙になってきたこともあり、他に写真を移すこともすぐには出来ないでしょうから、合わせてHTML版のメルマガも休刊することにしました。
このブログにアップしているバックナンバーも、写真の表示が出来なくなるかと思います。
読んでくださっていた方々には申し訳ありませんが、ご了承ください。

また、テキスト版の方も内容をリニューアルしました。
今迄のものはこのブログと内容が重なるものも多かったのですが、思い切って最近の新刊をリストアップしたものに変えてみました。
内容は別ブログ「図書館に、あったらいいな☆」を基にしたものです。
先日も書きましたが、ボッサブックスの扱いをどうするか迷っているのですが、新刊情報は本棚形式には不向きな気がしてきています。
では、ブログ形式以外に別の形で引き継げたら…そう考えた先がメルマガでした。
ただ、これも暫くは様子見です。
毎週、毎日のように送信出来れば一番いいのでしょうが、それは恐らく現状では無理でしょう。
隔週刊で、役に立つのかどうかは、読者の方々の反応次第です。
少しでも、お役に立てれば嬉しいのですが…

これからも、試行錯誤するかも知れませんが、どうぞ気長にお付き合いくださいね☆

2009年2月 3日 (火)

CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~ No.16

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   ♪♪ CHOKO-CHOKO
           ~本の森からお手紙を~ ♪♪  No.16  2009.1.20

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    皆さんにとって、ステキな日々が続きますように…

 
    今日は大寒ですね!
    一年でも、最も寒い季節…

    暖冬とは言いながら
    平野部でも雪や霙が降り
    冷え込みの厳しい日が続いています。

    皆さんもどうか
    ぬくぬくと
    暖かくして
    懐かしい冬の思い出などに浸りながら…
    風邪をひかずに、この季節を乗り越えましょうね!

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 ★・・・今日のお届けもの・・・★

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    今日お届けするのは、スコットランドからの歌です。

 『ロバート・バーンズ詩集』(ロバート・バーンズ研究会 編訳/国文社)

    今から遡ること、250年(!)
    スコットランドで最も愛されている国民的詩人
    ロバート・バーンズがこの世に生を享けました。

    本書は、そんなバーンズの詩の8割近くを収めたものです。

    この1月25日は、彼の誕生日。

    そしてこの日
    世界各地では詩人の誕生を記念するバーンズ・ナイトが催され
    スコットランドの郷土料理ハギスをメインとした
    バーンズ・サパーを楽しみながら
    バグパイプを奏し
    詩を歌い
    夜更けまで踊るのです。

    ハギスは仔羊などの内臓を胃袋や腸に詰めて煮込んだもの。
    バーンズの好物とされていて
    サパーではバグパイプの鳴物入りで出されます。
    そして、この時、忘れてはならないのが
    スコッチ・ウィスキー。
    1月7日のニュースによれば
    Edrington Groupからは記念ボトルが限定250本で発売されたそうです。
    (記事はこちら → http://www.edringtongroup.com/media/news/pressRelease.asp?id=EDR-72009-30-14004

    当然ながら、バーンズはこのハギスのために詩も書いています。
    それが“Address to a Haggis”(ハギスに捧げる歌)。
    ただ、この詩、本書では
    “To a Haggis”(ハギスのために)とされていますね。
    一般的に、バーンズ・サパーで歌われるのは
    先のタイトルのものとされていますが
    若しかすると、詩のタイトルとしては
    後者の方が正しいのかも知れません。

    “正直なおまえの笑顔に幸いあれ!
     腸詰一族の偉大な王よ、”

    そんな言葉で始まる詩。

    “ハギスで育った田舎者を見ろ。”

    彼は陽気に歌い上げます。

    “歩むたんびに大地は震え、こだまする。
     その大きな握りこぶしに剣を持たせてみろ。
          ぐるぐる振ってひゅーひゅー風を起こし、
     敵の脚も腕も頭もスパリスパリと切りまくる、
          まるでアザミの穂先を切るように。”

    だから、スコットランド兵は強いのです!

    “ああ、天使様。あなたは人類を庇護したまい、
     献立表を見せてくださる。
     古き良きスコットランドには水っぽい食べ物など用はない、
          器の中でじゃぼじゃぼ音のするような。
     しかし、天使様、あなたが感謝の祈りをお望みなら、
          スコットランドに、与えたまえ、ハギスを!”

    そして、もう1つ。
    バーンズで忘れてはならないのが
    “Auld Lang Syne”(遥かな遠い昔)。
    日本では『蛍の光』として知られる歌です。
    (詞の内容は随分と異なりますが、その辺りは今は省きます)
    バーンズ・ナイトで
    この世界的にも有名な歌が、省かれることは無いでしょう!

    
    …バーンズは37歳の若さで亡くなっていますが
    没後200年を経てもなお、彼の人気は衰えていません。

    バーンズ自身の言葉の通りです。
    (次の訳文は『英語歳時記/冬』(研究社出版)から)

 
    “くよくよすることはない。
     自分の生きている現在よりも
     幾百年後にいっそう尊敬されるであろうから”

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 ★・・・気になる新刊・・・★

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 『茶道具を語る』(戸田博・生形貴重 著/河原書店/12月発売)

    大阪は心斎橋。
    新しく生まれ変わったそごうが、この地に戻ってきて
    もうすぐ4年になろうとしています。
    その中の11階に、「T's gallery」という所があります。
    (詳細はこちら → http://www.ts-gallery.jp/
    このギャラリーをスタートさせたのが
    本書の対談者の一人、戸田博さんです。

    河原書店さんは『茶道雑誌』を始め
    茶道の本を中心に出している京都の出版社。
    そのトップページ(http://www.kawarashoten.jp/index.php)では
    表千家のHPを本にした、新刊の紹介などが見られます。

    もう一人の対談者、生形貴重さんのことも含めて
    HPから紹介文をそのまま引用させていただきましょうか。

    “松平不昧公のお出入りで、
     いまも屈指の茶道具商「谷松屋戸田商店」十二代目の戸田博氏と、
     大阪を代表する茶家「生形朝宗庵」に生まれ、
     茶の湯と中世文学の研究者である生形貴重氏。
     大阪船場に生まれ育った幼なじみ二人が語り合う、
     伝世の美、数寄の心。”

    本書の目次も含めて見ることが出来るページは
    こちら → http://www.kawarashoten.jp/book/detail.php?bid=55

    戸田商店は、江戸時代から続く老舗です。
    茶道は難しい…そんなことは言わずに
    関西で活躍されている方々の手で
    本という形になったものに
    地元関西の皆さんが、少しでも興味を持っていただけたら…

    …近頃、よくそんなことを思います。

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 ★・・・今日のひとこと・・・★

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 『妖精のくる午後』(コーザ・ベレリ 文/こみねゆら 訳・絵/偕成社)

       私は人形だった
       いったいだれが 私を愛した?
       いったいだれが 私をおきざりにした?

       いったい だれが?

      だけど紅茶はそそがれて
      彼女の優しい言葉は 漂いとまった
      きっと 彼女はそれを
      とりもどしにくるわ

      風の休む林を
      ときの色を
      青い絹のつぶやきを 彼女は語った

      ……………

      彼女はいそいで私に近づき、私は
      黒いまつげにふちどられた彼女の目をみた
      ゆりの優しい香りが
      まるで傷あとのように私の上にふりつもった
       ああ、なんて寒かったのでしょう!
      私の手をとり 彼女は言った
      そして、楽しい遊びのこと
      青い絹のつぶやきを、語った

      だけど私は どう言おう?
      私はただの ろうの人形だったの
      しわくちゃの服の下にのこされた優しい言葉を
      彼女はみつめ・・・・
      そして そこにのこしていった

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 ◆あとがき

    この冬も
    クリスマス・ローズは咲いてくれるのでしょうか。

    冬枯れのお庭の中で
    静かに俯き咲く姿は
    まるで貴婦人のようです!

    胸中を明るく照らしてくれる…
    優しく清らかな、クリスマス・ローズの白い光。

    お花が咲く日を心待ちに…
    ワクワクしながらお庭の片隅を覗いています。

    
    拙い文章ですが、最後まで読んでいただいて
    本当にありがとうございました。

    少しでもいいメルマガにしていけたら…そう願っていますので
    何かありましたら、お気軽にご連絡ください♪

    それでは…

    これからも、皆さんがステキな本と出逢えますように…

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 『CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~』

    ○編集 ・ 発行  チョコちょこ

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2009年1月20日 (火)

CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~ No.15

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   ♪♪ CHOKO-CHOKO
           ~本の森からお手紙を~ ♪♪  No.15  2009.1.6

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    皆さんにとって、ステキな日々が続きますように…

 
    2009年のスタートですね☆
    初日の出は見られましたか?
    
    あちこちの玄関先に
    葉ボタンや
    金銀、赤白、華やかなしめ飾りを見つけると
    まだまだお正月気分で
    いっぱいになります♪

    今年も
    皆さんにとって
    ステキな年になりますように!   

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 ★・・・今日のお届けもの・・・★

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    今日お届けするのは、グラスミアからのお手紙です。

 『ワーズワスと妹ドロシー』(山田 豊 著/音羽書房鶴見書店)

    ウィリアム・ワーズワスとその妹ドロシーの関係は
    彼の詩作の過程からも
    或いはただの興味本位からも
    多くの目に晒され
    様々な憶測がなされてきました。

    この2人が
    通常の兄妹愛を越えた
    深い愛情で結ばれていたことは事実でしょう。
    ただ、それがどのようなものであったのかは
    読み手の側の意識や感情を映さず
    客観的に語れる人は少ないでしょうね。
    

    本書はドロシーの日記や手紙を中心に
    ワーズワスの生涯を追い
    コールリッジとの友情を交えながら
    “兄妹の”人生を描き出している好著です。

    この兄と妹の関係を語る時
    妹については、日記や手紙を
    兄については、やはり詩を
    それぞれ通じて
    その、心の襞に触れていくことになります。

    ドロシーの日記や親友への手紙を読んでいると
    綴られている情熱的で、時に荒々しいほどの感情が
    まるで、兄ウィリアムが見る
    「自然」そのものの振る舞いであるかのように
    思えてきます。

    彼女にとって、恐らく愛情はただ一つのものであり
    「家族」「兄弟」「恋人」等といった括り方は
    意味が無かったのでしょう。

    …いえ、意味はあったのでしょうが
    どの意味をも、兼ねていたのでしょうね。

    だからこそ、コールリッジに対する愛情もあれば
    一方で、ウィリアムの結婚式の朝には激しい感情に襲われ
    ベッドに倒れ込んでしまうような愛情もあったのです。

    このような愛情表現は
    ドロシーにとって何ら矛盾するものではありませんでした。

    彼女は
    「愛情」そのものに枯渇した幼少時代を過ごしたからこそ
    また“完璧な電位差計”(コールリッジの言葉)のような
    感受性を持っていたからこそ
    「愛情」そのものに対する反応や表現を
    素朴でありながらも、過剰なものとしていたのでしょう。

    
    一方のウィリアムはどうだったのでしょう?
 
    彼にとってのドロシーは
    ダンテのベアトリーチェのように
    存在そのものが究極まで純化されたものだったのでしょうか。
    …違うでしょうね。

    では、ノヴァーリスにとってのゾフィーのように
    彼自身の《全て》がそこから始まるような瞬間を
    与えてくれたものだったのでしょうか。
    …これもまた、違うでしょう。

    では、ペトラルカにとってのラウラのように
    その愛を捧げる対象としてのみ
    純化されたものだったのでしょうか…

    ……この関係が若しかすると、最も近いのかも知れませんね。

    ただ、彼の妹に対する「感覚」を知るには
    詩の形をとっているからこそ
    もっともっと深く作品に沈み込まなくてはなりません。
    もっともっと
    何度も何度も
    彼が綴る妹への呼びかけに
    耳を澄まさなくてはなりません……

    これ以上は、やはり今は書けませんね。
    ブログでも、同じ言葉で終えましたが
    メルマガでも、彼の言葉で締め括りましょう。

    “語りえぬことについては、沈黙しなくてはならない。”
                      (ウィトゲンシュタイン)

    …少なくとも、今は、まだ。

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 ★・・・気になる新刊・・・★

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 『西洋製本図鑑』(ジュゼップ・カンブラス 著/市川恵里 訳/
          雄松堂出版/12月発売)

    話題になった、いせ ひでこ さんの絵本に
    『ルリユールおじさん』(理論社)がありましたね☆

    少女が大切にしていた本を直してくれる
    本のお医者さん、ルリユールのお話です。

    とってもステキな、お気に入りの1冊♪

    そのルリユールの歴史や技法を
    全ページ(!)フルカラー写真で詳細に図解
    紹介してくれるのが本書です。

    なんて贅沢な本でしょう!

    …ただ、残念なことに
    HPによれば
    この本は一部書店を除いて
    店頭には並ばないそうです……

    ……もう少し、商売をしてもいいのではないでしょうか
    雄松堂出版さん!
    他にも、いっぱい素晴らしい本を出しておられるのですから…

    本書の紹介ページはこちらです。
     → http://www.yushodo.co.jp/press/reliure/index.html

    ちなみに、雄松堂さんの広報誌『ネットピヌス』の73号に
    本書を訳された市川恵里さんのエッセイが掲載予定です。
    そのページがこちら
     → http://www.yushodo.co.jp/pinus/73/index.html

    どちらも合わせて、ぜひぜひ、覗いてみてくださいね☆

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 ★・・・今日のひとこと・・・★

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 『赤い手袋の奇跡 サラの歌』
  (カレン・キングズベリー 著/小沢瑞穂 訳/集英社)

      わたしを見つけて、わたしを知って、サラの歌の言葉を
      あなたの心に刻み込ませて。
      
      信じる心を取り戻すのに、遅すぎることはない。
      正しい道にたどり着くのに、遅すぎることはない。
      愛を取り戻すのに、遅すぎることはない。
      もう一度やり直すのに、遅すぎることはない。
      

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 ◆あとがき

    明日、1月7日は
    七草がゆですね。

    青い野菜を食べながら…

    焦らず
    ゆっくりと

    でも力強く

    牛のように進まなくては(笑)

    
    寒い日が続きますが
    どうか皆さんもお正月の疲れが出ませんように…

    
    拙い文章ですが、最後まで読んでいただいて
    本当にありがとうございました。

    少しでもいいメルマガにしていけたら…そう願っていますので
    何かありましたら、お気軽にご連絡ください♪

    それでは…

    これからも、皆さんがステキな本と出逢えますように…

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 『CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~』

    ○編集 ・ 発行  チョコちょこ

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2009年1月 6日 (火)

CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~ No.14

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   ♪♪ CHOKO-CHOKO
           ~本の森からお手紙を~ ♪♪  No.14  2008.12.23

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    皆さんにとって、ステキな日々が続きますように…

 
    冬のお空は
    なぜか
    ロシアンブルーの猫ちゃんを思い出させてくれます…

    いよいよ
    クリスマスが
    鈴の音を響かせながらやってきましたね♪

    小さなツリーや
    ヒイラギをお部屋に飾り

    時には歌まで口ずさみながら…

    わくわく
    ワクワク

    心が弾みます☆

    皆さんも
    風邪などには気を付けて…

    どうぞ、ステキなクリスマスを楽しんでください。

    「メリー、クリスマス!」    

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 ★・・・今日のお届けもの・・・★

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    今日お届けするのは、小さな雑誌から生まれたお話です。

 『みじかい3つのクリスマス物語』
  (L・M・オルコット 著/清水 奈緒子 訳/小さな出版社)

    オルコットの『若草物語』に登場する
    マーチ家の家族新聞を見習って
    マサチューセッツ州に住む5人姉妹が
    『小さきもの』というタイトルの雑誌を始めました。

    本書は、そんな雑誌『小さきもの』のために
    オルコットが特別に書き下ろした3つのお話を集めたものです。

    “愛のためにーお金のためではなく”

    書かれた、3篇のステキなクリスマスのお話。

    『もの静かな小さな娘』
    『ティリーのクリスマス』
    『ローザの物語』

    どれも短いお話ですが
    静かな温もりに満ちたものばかりです…
   
    オルコットの人物描写は
    本当に素晴らしいですね。
    その筆力は本書のような短篇でも
    遺憾なく発揮されています。

    その中でも最もオルコットらしいものが
    1話目の『もの静かな小さな娘』でしょうか。

    孤児院で暮らすパティは
    誰かが自分を迎えに来て
    そして、ここから連れ出してくれることを
    毎日、夢見ています。

    「わが家」を
    自分の居場所を
    見つけるために…
    彼女は孤児院の中でひたすら待ち続け
    ひたすら働き続けました。

    そんなある日
    彼女の話を聞いてくれるお友達が現れたのです。
    その人はジェインおばさんといいました……

    amazon.co.jpでは、本書についてこんな紹介文が載っていますね。

    “The message of hope and love makes
     this book an ideal Christmas gift,
     sure to become a family tradition and treasured keepsake.”

    きっと
    心温まるステキなプレゼントになるでしょうに…

    残念ながら、新刊ではもう手に入りません(泣)

    素晴らしい本が、どんどんと消えていってしまう…
    …それが、今の日本の現状ですよね。

    本書に載っている3作品は
    70年以上もの間
    誰にも気付かれず、忘れられていたものです。

    それを見つけたのが
    スティーブン・W・ハイネス(Stephen W. Hines)。

    “有名な作家が書いた、
     価値のあるものなのに見すごされてきた労作を発掘しようと、
     熱心にとりくんでいる”

    そんな方だそうです。

    ハイネスのことは、あまりよく知られていませんが
    アメリカの書評サイトBookPageにおいて
    1999年の8月
    ベストセラーとなった原書についての
    インタビューが掲載されていました。
    それが、こちら
     → http://www.bookpage.com/9908bp/stephen_hines.html

    また、訳された清水奈緒子さんは
    児童文学者、清水達也さんの娘さんですね。
    清水達也さんは1994年
    静岡に私設図書館「遊本館」を設立した方です。
    遊本館は、大人の為の、子どもの本の資料館。
    有料の図書館ですし、館外への貸出も行っていませんが
    確か2~3万冊の蔵書があったと記憶しています。

    本当に優れた作品を
    子ども達を含めた、多くの方々に知ってもらおうと…

    控え目だけれども
    でも、とてもとても大切な……

    …そんな活動をしている方々が
    道を重ね、繋がっていく…

    そのことに、とても勇気づけられる1冊でもあります。

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 ★・・・気になる新刊・・・★

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 『百年小説』(ポプラ社/12月12日発売)

    『諸国物語』に感動した者としては
    本書を取り上げないわけにはいかないでしょう(笑)

    明治に生まれた文豪ばかり
    51人もの作家の短篇が並んでいます。

    これだけのメンバーになると
    リストを見ているだけでも壮観ですね!

    『夢十夜』
    『武蔵野』
    『押絵と旅する男』…

    知っている作品もあれば
    まだ未読のものまで…
    これ1冊で暫くの間は楽しめそうです。

    全部で1,333ページ。
    『諸国物語』が21篇の1,152ページでしたから
    更に内容は充実したものになっていますね。

    本書の特集ページは
    こちら → http://www.poplarbeech.com/sp_pickup/hyakunen/

    ちなみに『諸国物語』の方は
    こちらです → http://www.poplar.co.jp/shokoku/

    年末年始、忙しい日々が続きますが
    せめて短篇でも
    素晴らしいものを味わう余裕が欲しいですね☆

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 ★・・・今日のひとこと・・・★

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 『マザー・グースをたずねて』(鷲津名都江/筑摩書房)

    クリスマスの十二日
    
      クリスマスの一日目に
      恋人から届いたプレゼントは
      なしの木にいる一羽のヤマウズラ

      ……………

      クリスマスの十二日目に
      恋人から届いたプレゼントは
      飛び跳ねている十二人の領主と
      踊っている十一人の貴婦人と
      笛を吹く十人の笛吹きと
      太鼓を叩く九人のドラマーと
      乳しぼりをする八人の娘と
      泳いでいる七羽の白鳥と
      卵を抱いている六羽のガチョウと
      五個の金の指輪と
      四羽の呼び子鳥と
      三羽のフランスのメンドリと
      二羽のキジバトと
      なしの木にいる一羽のヤマウズラ
      

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 ◆あとがき

    21日、冬至と言えば
    柚子風呂ですよね。

    ぬくぬく
    ポカポカ

    身も心も、ほんわかと温まりながら…

    今年も、あと残り僅かになりました。

    クリスマスを過ぎれば
    もう迎春の準備です。

    無事に終えることが出来ますように…

    そしてまた、2009年もどうぞよろしくお願いします☆

    
    拙い文章ですが、最後まで読んでいただいて
    本当にありがとうございました。

    少しでもいいメルマガにしていけたら…そう願っていますので
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    それでは…

    これからも、皆さんがステキな本と出逢えますように…

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2008年12月25日 (木)

CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~ No.13

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   ♪♪ CHOKO-CHOKO
           ~本の森からお手紙を~ ♪♪  No.13  2008.12.9

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    皆さんにとって、ステキな日々が続きますように…

 
    冬の澄んだ空気が

    まだまだ小さい、ビオラやパンジーを

    少しずつ、少しずつ…

    色鮮やかに、染めていくようです。

    
    その傍らには

    野の花のように
    楚々と、優しく咲いてくれている
    ウィンタークローバー☆

    寒空にも負けない
    元気な小花が
    大のお気に入りです♪

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 ★・・・今日のお届けもの・・・★

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    今日お届けするのは、問い掛けから生まれたお話です。

 『テーブルはテーブル』(ペーター・ビクセル 著/山下 剛 訳/未知谷)

    本書の著者は、こう述べているそうです。

    “《もし何々なら、どうなる》というのが、
     複数の物語を引き起こす問いなのです”

    そして、本書に収められているのは
    そんな問い掛けから生まれた小篇ばかり。

    表題にもなっている『テーブルはテーブル』での問い掛けは
    こうです。

    「何故、テーブルをテーブルと言うのか」

    本書は児童書に分類されることもありますが
    その内容は、とても児童書の枠に納まるものではありません。

    表紙には、とても美しいエッチング。
    戸村茂樹さんの『窓を通して Ⅰ』。

    そして裏には、こんな紹介文が綴られています。

    “ドイツ児童文学賞受賞作

     名付けることによって
     物や事から言葉が離れ
     独り歩きを始める-
     道に迷った言葉たち
     内容を欠いた言葉の虚構
     言葉は変容し、増殖し
     すり替えられる
     それは物語の主題でもある
     児童文学という既成ジャンルに
     仕掛けられた道化の鏡
     子供は勿論、広く大人にも
     読み継がれている珠玉の七篇”

    …とても児童書の紹介文とは思えませんね(笑)
    でも、本書はこの文章そのものなのです。

    いつもと同じ、繰り返されるだけの日常。
    それが変わったと思った、特別な朝。

    …なのに、ちっとも変わっていないことを知った時
    主人公の老人は怒りを覚えます。
    そして叫ぶのです。

    “変わらねばならん、変わらねばならんのじゃ”

    それでも、やっぱり、椅子もベッドもいつもと同じ。
    テーブルだって、同じテーブルなのです。

    “なぜベッドのことを絵と言わないのじゃ”

    そう考えた瞬間、老人は笑い出していました。
    えぇ、そうすれば変わるのです。
    今度こそ、間違いなく、変わるのです。

    その時から、ベッドは「絵」と呼ばれることになりました。
    そして、他のものも…
    つまり、

    “朝に老人は長いこと絵に横になっていました。
     九時にアルバムが鳴りました。
     老人は起き、それから足がこごえないように、
     たんすの上に立ち、
     そして新聞から服を出すと、それを着て、
     壁にかかっている椅子をのぞき込み、
     それからじゅうたんに向かい目覚ましに腰を下ろすと、
     鏡をめくり、そして母親のテーブルを見つけるのでした。”

    となったのです。

    「解説」によれば
    著者は“現実から切り離された言語”を望んではいないと
    そう、言っているようですが…
    この『テーブルはテーブル』について言うのであれば
    とてもそうは思えませんね。
    間違いなく、著者は(老人は)コトバとモノを切り離しています。

    コトバとモノの断絶、切断、乖離を“ノンセンス”だと書いたのは
    高橋康也さんですが(『ノンセンス大全』(晶文社))
    それをノンセンスと呼ぶか、狂気と呼ぶかは
    “メビウスの帯の表裏”(『ノンセンス大全』)のようなものです。

    本書の老人は、『ノンセンス大全』で引かれている
    他の様々な作品の中の、登場人物の一人と変わりがありません。

     夏目漱石の『門』
     ホフマンスタールの『チャンドス卿の手紙』
     サルトルの『嘔吐』
     ベケットの『ワット』…

    本書の老人にとって、コトバとモノの乖離は
    当初は愉快なものであったものの
    やがて疲れと無気力、悲しみをもたらすものとなりました。

    コトバの意味の認識は、それ自体が社会的行為です。
    それがモノと切り離され、独自の意味を付与された時…
    その先には社会からの孤立以外、残っているはずがありません。

    表紙に描かれているエッチング。
    窓を通して見えるのは「木」です。

    “紙の上へちゃんと書いて見て、
     じっと眺めていると、
     何だか違ったような気がする。”(『門』)

    “紙に書かれた《木》という言葉は、
     現実の木とはどの点においても似ていない”(本書「解説」)

    絵もきっと同じでしょう。

    この表紙に描かれた《木》という絵もまた
    現実を再現してはいません。

    “それはせいぜい現実を描写することができるだけ”(本書「解説」)

    なのです。

    …では。

    そこに見えているのは「何」なのでしょう…?

    
    そして、絵もまた、モノとの乖離を始めるのです……

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 ★・・・気になる新刊・・・★

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 『図書館・アーカイブズとは何か』(粕谷一希 ほか著/藤原書店/11月発売)

    コンピュータ用語として広まってから
    今ではあちこちで
    「アーカイブ」という単語を耳にするようになりましたね。
    でも、もともとは
    公文書や古文書(及びその保管場所)のことを表す言葉です。

    そんな「アーカイブ」がタイトルに入った本書は
    藤原書店の顔でもある、学芸総合誌『環』の別冊になります。

    HPで見ると、帯にはこう書かれていますね。

 
    “人類の知の記録という財産を
     いかに継承するか”

    現場の声を集め、そこから課題と展望を探る1冊だそうです。

    そもそも、記録とは何なのでしょう。
    誰の為のものなのでしょう。

    公の文書館とは
    財政状況の悪化で一喜一憂しなくてはならないような
    そんな財産を保管しているのでしょうか。
    それとも
    図書館・文書館はその程度の価値しかないものだと
    そう思われるようなものばかりを「保管」してはいないでしょうか。

    失われてしまっては困るものだからこそ
    公の立場で保管しているはずです。

    指定管理者制度や業務委託、派遣等々…
    図書館を巡る状況には厳しいものがあります。
    ただ、自館は公共性の高い「図書館」だと、そう言い切れる館が
    果たしてどの程度あるのでしょうか。

    選書レベルの低下や貸本屋のようなサービスは
    利用者を増やしたかも知れません。
    ですが、同時に
    「公」としての価値を下げてもいるのではないでしょうか。

    今の図書館は
    あまりにも「保管庫」としての役割を忘れているように思います。

   
    紹介文にもある

    “人類の知を担ってきた”

    との言葉。
    そう自負する図書館があるのであれば
    とても頼もしいことです。

    同時に、財政悪化が目立つ地方行政で
    そこまでの役割を担えないのであれば…

    それを救うのは国家の責務でもあるでしょうね。

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 ★・・・今日のひとこと・・・★

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++

    
 『ゆきのひのたんじょうび』(岩崎ちひろ 絵と文/至光社)

      おほしさま おほしさま
    
      あしたの おたんじょうびには
      なんにも いらないって おかあさんに いったけど
      ほんとは ひとつだけ ほしいものが あるの

      あした
      まっしろな ゆきを ふらせてね
      わたしの うまれたひみたいに
      

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++

 ◆あとがき

    手袋やマフラーが
    欠かせない季節になりましたね!

    ふわふわしたミトンを
    小さな手にはめている女の子を見かけましたが…
    そんな様子がとっても可愛く思える季節です☆
    
    皆さんも
    あったかアイテムで
    心までポカポカにしてから
    お出かけしてくださいね♪

    
    拙い文章ですが、最後まで読んでいただいて
    本当にありがとうございました。

    少しでもいいメルマガにしていけたら…そう願っていますので
    何かありましたら、お気軽にご連絡ください♪

    それでは…

    これからも、皆さんがステキな本と出逢えますように…

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 『CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~』

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2008年12月 9日 (火)

CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~ No.12

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   ♪♪ CHOKO-CHOKO
           ~本の森からお手紙を~ ♪♪  No.12  2008.11.25

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    皆さんにとって、ステキな日々が続きますように…

 
    来週は、もう12月。
    2008年、最後の月ですね…

    玄関に飾るリースも
    そろそろクリスマスに衣替え☆

    
    先日
    お花屋さんで
    ポインセチアを見かけました。
    とっても可愛いピンク色!

    ぜひ、我が家に連れて帰ろうかと
    ワクワク
    次のお休みの日を
    心待ちにしています♪

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++

 ★・・・今日のお届けもの・・・★

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    今日お届けするのは、霧が見せてくれたお話です。

 『白い人たち』(F・H・バーネット 作/砂川 宏一 訳/文芸社)

    まるで知らない翻訳者であっても
    “匂い”に従って手に取れば
    こんなにもステキな本に出逢うことが出来る…

    それを証明してくれたのが、本書でした。

    …この本については、こうも言えるかも知れません。

    若しかすると
    素晴らしい本というものは
    作者や訳者、出版社といったものなどを抜きにして
    “ただそれだけ”の存在で
    人の心を捉えてしまうのかも知れない…
    それは
    紙という、物質的な「体」をひとたび持つと
    自らの声で、自らの想いを語り続ける
    一個の「生命体」として生き続けるものなのだ、と……

    原書との出会いについて語る訳者、砂川宏一さんにも
    勿論、作者のバーネットにも申し訳ないのですが
    この『白い人たち』に関して言えば
    “本そのもの”の印象しかありません。
    ですから、他のバーネットの作品との比較など
    まるで思いもよらないのです。

    本書は、本書。
    ただそれだけ。

    そう言い切れるだけの「何か」が
    本書には満ち溢れています。

    舞台はスコットランドの美しい荒野。
    白い霧が流れ、その奥に秘密を隠す地、ミュールキャリー。

    本書は、その荒野と霧と
    霧の中に隠されているものをその目に映す
    少女、イゾベルの物語です。

    彼女には
    彼女にだけは
    「白い人たち」が見えていました…

    それは救いの物語。
    祈りの
    願いの物語。

    …流れる「夢」はただ一つ。

    “死というものが人々を、
     まるでそれが世界中をうめつくしてしまったような
     気持ちにさせることがなければ、
     どんなにいいでしょう。
     死が起こったときに、
     まるでもう、
     生命はどこにも残っていないかのように
     人々が感じたりしなければ、
     本当にどんなにいいでしょう。”

    少女は死など信じていません。

    生前に感じていた、無意味な恐怖からの解放。
    少女はそれを「自由」だと告げるのです。
    「白い人たち」は、それを見出したのだと…

    上手には伝えられない。
    とても奇妙に聞こえるだろう。

    何度も何度も、少女はそう言って断ります。

    …いいえ!

    伝えたいことは、とてもよく分かるのです。

    イザベル、あなたが語ってくれて本当によかった…

    あなたは、私が「ただの私」であることを教えてくれました。
    今も、「その瞬間」の後も
    ずっと…ずっと、そうであり続けることを。

    あなたが言うとおりです。

    “この話のなかに深い意味を見出す人たちにとって、
     これは光のなかへと通じる大きな窓を
     開け放ってくれるものとなるでしょうし、
     重たい荷物を持ちあげてくれるものとなるでしょう。
     そうなってくれれば、
     もうそれだけでじゅうぶんですー”

    あなたの言葉によって
    恐ろしい重荷から解き放たれる人は
    これからも増えていくことでしょう。

    …そうなのです。
    イザベル、それを望む人は、本当にこの世界に多いのです。   

    そんな人にとって必要なのは
    バーネットの言葉なのではなく…

    …イザベル。

    あなた自身。
    あなた自身なのです。

    誰が書いたもの。
    誰が訳したもの。
    誰が出版したもの。

    そんなものは、求める人にとって、ただの「事項」です。

    あなた。

    イザベル、あなただけ。

    ただ「あなただけ」が望まれているのです。

    だからきっと
    あなたはこれからも
    あなた自身のままで
    死など信じることなく
    生き続けていくことでしょう……

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++

 ★・・・気になる新刊・・・★

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 『ジョナサン・ストレンジとミスター・ノレル 1~3』
  (スザンナ・クラーク 著/中村 浩美 訳/
                  ヴィレッジブックス/11月発売)

    今年度に入ってから
    ヴィレッジブックス発行の既刊本は
    なかなか手に入りにくい状況が続いていたのですが…
    少しずつ、解消されているようですね。

    原因は、ヴィレッジブックス発行書籍の発売元が
    ソニー・マガジンズからヴィレッジブックスに
    4月1日付けで変更されたことによります。
    (ソニー・マガジンズ側のお知らせはこちら
      → http://www.sonymagazines.jp/info/detail.php?id=20080317_01
     ヴィレッジブックス側のお知らせはこちら
      → http://www.villagebooks.co.jp/news/2008/other/20080401_16.html

    かつての既刊本の一部は
    カバーにシールを貼ることで対応していますね。

    さて本書ですが
    オリジナルは2004年に出版され
    ハードカバーで800ページにもなる
    スザンナ・クラーク45歳での処女作です。

    邦訳では、3部に分けられていますね。
    原書のカバーは白と黒の2バージョンがあったようですが
    ペーパーバックの赤と合わせて
    この3色を邦訳では使用しています。
    
    それにしても、これだけ賞が並ぶとスゴイですね!

    ヒューゴー賞に世界幻想文学大賞、ローカス賞を受賞。
    (読者やファンによる評価の方が高いのでしょうか)
    ヴィレッジブックスの書籍情報にはありませんが
    ミソピーイク賞も受賞していますね。
    ガーディアン賞(Guardian First Book Award)や
    ブッカー賞にもノミネートしています。

    ニューラインシネマは原書が出版された2004年の内に
    もう映画化権を獲得しました。

    …こうなると、期待しない方が無理でしょう(笑)

    英語ですが、サイトもあります。
    アドレスはこちら → http://www.jonathanstrange.com/

    興味のある方は、見てみてください。
    ショートストーリーもありますよ☆

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++

 ★・・・今日のひとこと・・・★

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 『図書館ねこ デューイ』
  (ヴィッキー・マイロン 著/羽田詩津子 訳/早川書房)

      それが人生だ。
      わたしたちは誰もがときどきトラクターの刃を通過している。
      誰もがあざをこしらえ、
      切り傷もできる。
      ときには刃が深く食いこむこともある。
      幸運な人は、
      かすり傷とわずかな出血で終わるだろう。
      だが、
      それですら重要なことではない。
      いちばん大切なのは、
      あなたを抱きあげ、
      きつく抱きしめ、
      大丈夫だといってくれる人がいることなのだ。

      ずっと、
      わたしはそれをデューイのためにしてきたと思っていた。
      それが語るべき話だと思っていた。
      だから、語ってきた。
      デューイが傷つき、
      寒さに震え、
      鳴いていたとき、
      わたしはそこにいた。
      わたしはデューイを抱きしめた。
      万事大丈夫なように、
      気をくばった。

      しかし、
      それは真実の一部でしかない。
      本当の真実は、
      あの長い歳月、
      つらい日も、
      楽しい日も、
      人生という本物の本のページを埋める記憶にすら残らない日も、
      デューイはわたしを抱きしめていてくれたのだ。
      

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++

 ◆あとがき

    ローソクの灯りで
    冬の夜長を
    ゆるゆると…
    そんな楽しみ方も
    ステキなものです。
    
    炎の精は
    小さく
    仄かに
    舞い踊り…
 
    …心の縺れがほどけていきます。

    
    拙い文章ですが、最後まで読んでいただいて
    本当にありがとうございました。

    少しでもいいメルマガにしていけたら…そう願っていますので
    何かありましたら、お気軽にご連絡ください♪

    それでは…

    これからも、皆さんがステキな本と出逢えますように…

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2008年11月25日 (火)

CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~ No.11

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   ♪♪ CHOKO-CHOKO
           ~本の森からお手紙を~ ♪♪  No.11  2008.11.11

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    皆さんにとって、ステキな日々が続きますように…

 
    ヤマホロシの色が銅葉に変わり

    ケヤキの並木は柔らかく紅葉し…

    
    …そちこちで
    陰が深まってきています。

    それでも

    早朝の小鳥の囀りは微笑ましく

    啄むコガネモチの実は見事に赤く…
  

    …あちこちで
    陽気なさざめきも聞えてきます。

    二つの季節を繋ぐもの…

    …それが秋、ですね☆

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++

 ★・・・今日のお届けもの・・・★

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    今日お届けするのは、本当に美しい北風のお話です。

 『北風のうしろの国』
  (ジョージ・マクドナルド 著/中村 妙子 訳/早川書房)

    長い間手に入らなかった
    中村妙子さん翻訳のハヤカワ文庫版でしたが
    2005年に漸く復刊されました!
    幸い、現在もまだ手に入れることが出来ます。
    ずっとずっと
    このまま多くの方に読んでいただける状況が続くことを願います…

    この素晴らしい物語のことを
    あまりにも美しい北風のことを
    どのようにして書けばいいのでしょう。

    本当に心揺すぶられる作品について著すのに
    どんな言葉が存在しているのでしょうか…    

    主人公である
    ダイアモンド少年の言葉は
    この作品に魅了された全ての人の言葉です。

    “ぼく、ただ、あなたのために夢であってほしくないんだよ、北風。
     何もかも夢だなんてたまらないよ。
     なぜって、もしも夢だったら、
     あなたにもう会えないってことだもの。
     あなたが誰でもなくなってしまうなんて、とても我慢できないよ。”

    でも、本当は北風が“誰”なのか、読み手は分かっていません。

    違うのです。
    “誰でもなくなる”ことなど、本当は関係が無いのです。

    “ぼくが見たいのは夢よりもっと、
     すばらしいものじゃないんだもの―
     あなたなんだもの、北風”

    そう、“北風”そのものであることが大切なのです。
    だって…

    “だって本当のあなたが美しいってことが
     よく分かっているんだもの。”

    北風は夜になると
    ダイアモンドを連れ出します。

    夢に
    現に。

    貧しいロンドンへ
    美しい星の世界へ。

    時に夢と現は混じり合い
    互いの隙間を埋めてしまいます。
    でも、マクドナルドの筆は
    そこに違和感を覚えることを許しません。
    彼の世界において
    夢と現の間の境界はないのです。
    これは他の作品でもそうです。
    だからこそ、彼が描く女性は
    その身に薄く、不可視のベールを纏うのです。

    美しい北風は天使ではありません。
    死神でもありません。
    北風は北風なのです。
    その“うしろの国”へと人を誘う
    その準備をする
    あまりにも美しすぎる存在…

    読み手はマクドナルドが端々に綴る言葉を捉え
    その意味を飲み干し
    北風やダイアモンド
    マクドナルド自身を通じて
    それら全てを含む『何か』を垣間見た気になります。
    でも
    それらはすぐに立ち消え
    “うしろの国”へと帰ってしまうのです。
    何度読んでも
    何度この指先に触れても
    それらは遠ざかっていってしまいます。

    …恐らくは
    生きている限りは、ずっと。

    形がありながら掴めない…

    …いいえ。
    ダイアモンドには掴めました。

    そして、読者もまた…

    憧れることは出来るのです。
    愛することは出来るのです。
    

    ……そして、何度も繰り返し読むのです。

    聞こえてくる歌に、耳を澄ませるのです…

    “何も心配することはない”

    揺り籠の中にいるかのように安らいながら…

    何度も何度も
    そう告げる言葉を聞くのです……

    ……取りとめのない言葉ばかりが続いている気がします。

    やはり、イーゴフの言葉に倣いましょうか。
    彼女はその著書『物語る力』(偕成社)で
    本書についてこう書いています。

    “読者はその中に飛び込むべきであって、
     言い表せないことを言い表そうとしないことだ。”

    …その彼女は
    本書ハヤカワ文庫版が日本で復刊された2005年に
    亡くなられました。
    (彼女の名を冠した児童文学賞もあります)

    イーゴフは
    今頃本当の“北風のうしろの国”を見ていることでしょうね……

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 ★・・・気になる新刊・・・★

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 『ギスリのサガ』(渡辺 洋美 訳/北欧文化通信社)

    この本については
    分からないことばかりです。
    その意味で気になっています(笑)

    『ギスリのサガ』はかつて三省堂から出ていた
    『スールの子ギースリの物語』(大塚光子 訳)と同じ内容でしょう。

    出版社の北欧文化通信社は
    かつて1972年から1978年まで『北欧』という雑誌を出していましたが
    その後休刊になっています。
    代表者はHP( → http://www.pressport-nordicpress.com/ )
    を見る限り、以前と変わっておらず
    床枝高造さんの名前になっています。
    
    また本書は「1000点世界文学大系」の企画の一角でしょうが
    その企画編集をしているプレスポートの代表者は
    かつて東海大学文学部の教授でもあった横山民司さんです。
    HPには「70冬の誕生記念日に創設」と書かれていますから
    昨年の冬に生まれたばかりの会社ですね。

    9月には、この北欧文化通信社から
    谷口幸男さんによる『ヘイムスクリングラ』の邦訳が
    刊行開始となっていましたが(全4巻予定)
    地方・小出版流通センターのブログ版書誌案内
    「あなたはこの本を知っていますか!」
     → http://chihosho.seesaa.net/article/108636282.html
    の10月26日の記事に触れられているだけで
    詳細は不明です。    

    …といった感じでしょうか(笑)

    翻訳者の名前も含めて、挙げられている方々は分かりますが
    あまりにも情報量が少ないですね。
    購入に踏み切るには勇気が要ります。
    「1000点世界文学大系」の内の1冊は国立国会図書館にもありますが
    殆どの図書館には所蔵が無いようですし…

    もう少し情報が出てくるのを待ちましょうか。

    『ギスリのサガ』も『ヘイムスクリングラ』も
    読んでみたいのは山々ですが
    どの程度まで訳されているのか分からないのでは
    あと一歩が踏み出せません。
    たとえ、大好きな谷口幸男さんの名前があっても、です。

    気になりつつも…

    …本書を忘れないようにしなくてはいけませんね(笑)

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++

 ★・・・今日のひとこと・・・★

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++

    
 『パリのおばあさんの物語』
  (スージー・モルゲンステルヌ 著/セルジュ・ブロック 絵/
   岸 惠子 訳/千倉書房)

      おばあさんは鏡をのぞきます。
      「なんて美しいの」とつぶやきます。
      顔はたくさんの歴史を物語っているのですもの。
      眼のまわりには楽しく笑い興じたしわ。
      口のまわりには歯をくいしばって悲しみに耐えた
      無数のしわ。
      しわ、しわ、しわ、いとおしいしわ。
      四分の三世紀ものあいだに味わった
      わたしの人生の苦楽が刻まれた顔。

      ……………

      でも今はしわに飾られたこの顔が好きです。
      まるで千夜一夜物語。
      千の歴史にその百倍のポエジー
      

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++

 ◆あとがき

    輝くような明るい黄のスプレーマムが
    たくさんたくさん
    咲いてくれています♪

    華やかなその姿に
    “おはよう”と呟きながら…
    毎朝
    元気をもらっています☆

    
    拙い文章ですが、最後まで読んでいただいて
    本当にありがとうございました。

    少しでもいいメルマガにしていけたら…そう願っていますので
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    それでは…

    これからも、皆さんがステキな本と出逢えますように…

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2008年11月14日 (金)

CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~ No.10

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   ♪♪ CHOKO-CHOKO
           ~本の森からお手紙を~ ♪♪  No.10  2008.10.28

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    皆さんにとって、ステキな日々が続きますように…

 
    10月31日はハロウィンですね!

    お散歩の途中で
    かわいいジェルジェムを見つけると
    とても愉しい気分になります♪

    「トリック オア トリート!」

    そう叫びながら
    お家のドアを叩いてみましょうか☆

    ステキな出会いがあるかも知れませんよ?
    

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++

 ★・・・今日のお届けもの・・・★

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++

    今日お届けするのは、土の下からの告白です。

   
 『スプーン・リヴァー詩集』
  (エドガー・リー・マスターズ/野中 涼 監訳/国文社)

    …墓碑銘には不思議な魅力がありますよね。

    その死者の生前の《全て》を
    たった数行で表すのですから……

    場所は、アメリカ、イリノイ州の田舎町。
    名前は、スプーン・リヴァー。
    時代は、20世紀の初頭。

    その町にある、緑の草繁る墓場の中から
    ある日突然、多くの住民が声を挙げ始めました。
    

    欲望を。
    罪を。
    真実を。
    悲しみを。

    何ものをも包み隠さず…

    大胆に、赤裸々に

    彼らは一人の男に、その全てを告白しました。

    その相手が、エドガー・リー・マスターズです。

    弁護士だった彼は
    スプーン・リヴァーの住民をひとりひとり召喚し
    二人だけの秘密の場所で
    隠されていた真実を語らせたのです。

    そんな彼らの告白を
    マスターズは詩の形で著し
    墓碑銘として
    永遠の神話に仕上げました。

    この瞬間から…

    丘の上に眠る人々は
    個人でありながら
    個人ではなくなったのです。

    特定の場所や時代は失せ
    恒久の場所や時代が生まれました。

    …そして、世界中の人々の手の中に納まったのです。

    勿論、全ては創作です。
    でも、彼らの声のなんて力強いことでしょう。
    剥き出しにされているからこそ
    読み手を追いかけ、組み伏せ、捩じ込むのです。

    《これが本当よ》

    と。

    “みんな、
     みんな眠っている、
     眠っている、
     眠っている、
     丘の上に。”

    本書を手に
    パラパラとページを捲ります。

    今日は、どの声が丘の上から語りかけてくれるのでしょうか。

    …どんな《真実》を告げてくれるのでしょうか……

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 ★・・・気になる新刊・・・★

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 『ロートレアモン越境と創造』(石井 洋二郎 著/筑摩書房/10月発売)

    …さて。
    人生において、読んでおけばよかったと称される本は幾つもあります。
    ロートレアモンが遺した『マルドロールの歌』もその1つ。

    …そして。
    どれだけ勧められても、決して読めない本も幾つもあります。
    チョコちょこにとって、ロートレアモンの作品がそれでした。

    そんな、ロートレアモンについての本が出ます。

    書いているのは、同じ筑摩書房から出版され
    2001年度の日本翻訳文化出版賞に輝いた
    『ロートレアモン全集』の訳者、石井洋二郎さんです。
    (この全集は、第9回日仏翻訳文学賞も受賞しましたね)

    ロートレアモンが描いたもの…
    それは、あまりにもおぞましい毒物です。
    警告を無視して読み進めると
    すぐに後悔してしまいます…

    押し寄せてくる嫌悪感と悪夢…

    …絶望が心臓を抉ります……

    ……少なくとも
    無数に近いくらいの、様々な分野の本を読んでから
    彼の作品に触れることを強くオススメします。

    それでも
    多くの読者が魅力を感じ
    彼の作品に囚われてしまうのは…

    …きっと、それだけの魔力が秘められているのでしょうね。

    本書は
    『マルドロールの歌』を読む前の
    警告となっているのでしょうか。

    それとも……

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 ★・・・今日のひとこと・・・★

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 『都の子』(江國 香織/集英社文庫)「金色の日々」より

      あれはまったく戦々恐々の夜だった。
      凝った衣装やメイクアップで、
      お化けになりきってはしゃぐ子供たち。
      ジャコランタンに悪魔に猫。
      子供の本を書いたりしているくせに、
      私は子供が怖くて仕方ないのだ。
      児童書専門の本屋で働いていたときも、
      子供むきの英語教室で教えていたときも、
      だからいつもおっかなびっくりだった。
      子供たちのまっすぐすぎる視線は、
      どうしたって私をたじろがせる。

      ……………

      子供と向かいあうとき、
      こびたくないと思うとつっけんどんになり、
      つっけんどんじゃいけないと思うと変にまぬけた感じになる。
      しまいにうんざりして不機嫌になり、
      そういうときのこちらの動揺を、
      子供にすっかり見すかされているようでとてもくやしい。
      

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++

 ◆あとがき

    めっきりと
    朝晩は涼しくなってきましたね…

    寒暖の差が激しいので
    どうぞ、お身体には気を付けてお過ごしください。

    …深まる秋。

    ささやかな幸せと
    心に届く、本との出逢いを大切に……

    
    拙い文章ですが、最後まで読んでいただいて
    本当にありがとうございました。

    少しでもいいメルマガにしていけたら…そう願っていますので
    何かありましたら、お気軽にご連絡ください♪

    それでは…

    これからも、皆さんがステキな本と出逢えますように…

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 『CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~』

    ○編集 ・ 発行  チョコちょこ

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2008年10月31日 (金)

CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~ No.9

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   ♪♪ CHOKO-CHOKO
           ~本の森からお手紙を~ ♪♪  No.9  2008.10.14

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    皆さんにとって、ステキな日々が続きますように…

 
    大切な人からもらった
    シクラメンのお花☆

    お山で育った
        そのシクラメンは

    一つ一つ

        お花の色が違っていて…

    その微妙なグラデーションで

    今

    秋のお庭を飾ってくれています♪
    

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 ★・・・今日のお届けもの・・・★

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    今日お届けするのは、17世紀の修道女の、狂おしい恋文です。

   
 『ぽるとがる恋文』(安部 眞穏 訳/東洋出版)

    『ぽるとがるぶみ』については
    佐藤春夫訳と水野忠敏訳が知られていますが
    今は、それらと本書とを、詳しく比較するつもりはありません。
    ただ、現在、この『ぽるとがるぶみ』の翻訳で
    容易に手に入るものと言えば、本書になるのでしょうね。
    (図書館でなら見ることは出来るでしょうが…)

    『ぽるとがるぶみ』と訳されてきた、この5通の恋文。
    ポルトガル語で書かれたそのオリジナルは、実は残されていません。
    本書では、恋文は焼き捨てられた、とする論文が紹介されています。

    残っているのは、その原文からのフランス語訳のみ。

    佐藤春夫訳は、仏語訳の英訳本(プレステージによる)から
    水野忠敏訳は、仏語訳の独訳本(リルケによる)から
    更に本書は、仏語訳をポルトガル語へと復元したものから

    それぞれ邦訳されています。

    …複雑ですね(笑)

    このことについて、池上 岑夫さんが『ウズ・ルジアダス』(白水社)
    の「訳者あとがき」にこう書いています。

   
    “文学作品の翻訳は、
     それがどのような翻訳であれ、
     翻訳者がその作品をどのように読んだか、
     どのような理解の結果であるかを示すものであると考えている”

    “このことの意味は、
     たとえばわが国で『ぽるとがる文』の名で知られる
     Lettres Portugaises,1669の
     佐藤春夫訳…(中略)…と水野忠敏訳…(中略)…とを
     読み比べれば、容易に納得していただけるだろう。”

 
    “佐藤春夫と水野忠敏はそれぞれ英訳本と独訳本をどのように読み、
     どのように理解したかというだけでなく、
     プレステヂとリルケがそれぞれ
     仏語原文の『ぽるとがる文』をどのように読み
     どのように理解したかということもあるから、
     問題は二重に複雑になる。”

    だから、池上さんはこの白水社から出ている『ウズ・ルジアダス』を

    “ここに訳出した『ウズ・ルジアダス』は、
     わたくしの読んだ『ウズ・ルジアダス』ということになる。”

    と書いているのです。

    これに従えば、どの翻訳が優れているかは
    それを読んだ読者にしか分かりません。
    いいえ、優れている…というよりも
    自分自身に「合っている」かどうかで
    その読者が読んだ
    読者自身の『ぽるとがるぶみ』が選ばれるのでしょう。

    特に、本書のような情熱的な恋文は
    そこに使われている日本語によって
    受け止め方の個人差が大きくなってしまうでしょう。

    どれが素晴らしい邦訳なのか…そんな知識を持たずに
    機会があれば、ぜひ、真っ白な気持ちで
    それぞれを読み、味わってみてくださいね☆

     
    本書は、自分を捨てて本国フランスへと戻ってしまった
    不実な恋人シャミリー(31歳)に対して
    27歳の修道女マリアナが
    その恨みつらみを綿々と書き綴った、5通の恋文と言われています。

    恨みつらみ…いいえ。
    それだけではなく…恋してやまない愛情もまた
    抑えることが叶わず、文面に、行間に
    刻み込まれているのです。

    公開されることなど思いもしていなかったその恋文には
    ひたむきで…時に荒々しく
    アンビバレンスな感情に激しく揺れる
    哀れな女性の想いが吐露されています。

    その率直に綴られる言葉には
    300年以上に渡る、時間の差など関係がありません。
    だからこそ、現在に至るまで、国名も問わず
    恋文の傑作として知られているのです。

    一部なりとも引用できれば…
    そう思って本書を捲るのですが
    これが難しいのです。
    どの部分
    どの言葉を取り上げても
    マリアナの想いが迸り、読む者の心を打つのです…

    公平に書くのであれば
    実はこの『ぽるとがるぶみ』には創作説があります。

    …いいえ。今では、創作だとする意見の方が多数でしょう。

    でも、例え創作であったとしても
    本書が恋愛書簡の最高傑作の一つであることに変わりはありません。

    
    この恋文に記された感情は
    疑うべくもなく
    《真実》なのです。

    チョコちょこはそう思います。

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 ★・・・気になる新刊・・・★

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 『カルデロン演劇集』
  (カルデロン 著/佐竹 謙一 訳/名古屋大学出版会/10月発売)

    こちらも17世紀。
    ポルトガルの隣、スペイン黄金時代を代表する
    劇作家カルデロンの作品集です。
    
    カルデロンの代表作といえば『人生は夢』ですが
    本書はそれ以外にも7作品が収められています。

    …どうやら、宗教劇や喜劇、哲学劇から名誉の悲劇まで
    満遍なく作品を集めているようですね。
    100を越える作品の中から8本だけを取り出すのですから
    当然ながら充分とは言えませんが…

    それでも、なかなか読めなかったカルデロンの作品を
    こうして集めてくださったことに感謝しています♪

    名古屋大学出版会のHPはこちら
     → http://www.unp.or.jp/

    脇功さんの『狂えるオルランド』もここからでしたね。
    チョコちょこ大のお気に入りの、この作品と同じく
    『カルデロン演劇集』もステキなものでありますように!

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 ★・・・今日のひとこと・・・★

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 『葉 祥明の世界』
  (1990年8月20日発行/月刊詩とメルヘン8月臨時増刊号)より

    今日の実り

      夕暮れとともに
      一日が過ぎて行く
      私は
      仄暗い部屋の窓辺で
      静かに今日を振り返る
      良いデッサンは出来たか
      モチーフの追究はどうだ
       そして、

      心に何か感じたか
      詩の言葉は生まれたか

      こんな風にして
      今日の日の実りを
      私は刈り入れる
      ―敬虔な農夫のように
      

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++

 ◆あとがき

    キンモクセイが甘い香りを漂わせ
    小さな黄色いランプを細枝に灯しています。

    …もう、すっかり秋になりましたね。

    大好きなキンモクセイの香りに誘われて
    お散歩にでも出かけましょうか☆

    
    拙い文章ですが、最後まで読んでいただいて
    本当にありがとうございました。

    少しでもいいメルマガにしていけたら…そう願っていますので
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    それでは…

    これからも、皆さんがステキな本と出逢えますように…

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 『CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~』

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2008年10月14日 (火)

CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~ No.8

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   ♪♪ CHOKO-CHOKO
           ~本の森からお手紙を~ ♪♪  No.8  2008.9.30

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    皆さんにとって、ステキな日々が続きますように…

 
    西の空を落ちていく
    夕日を浴びながら…

    ヤマボウシの葉が
    淋しそうに
    
    ハラ、ハラ、ハラリ…
    
    散り舞っています。
    
    
    儚く
    静かな

    秋の音色…

    紡がれるその音色が聴こえてきます……
    

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 ★・・・今日のお届けもの・・・★

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    今日お届けするのは、壮大なヴァイキングのお話です。

   
 『赤毛のオルムの冒険』
  (フランス・G・ベングトソン 著/谷口 幸男 訳/社会思想社)

    1997年に、スウェーデン図書館協会が
    国内の公共図書館と協同して

    “Sveriges 100 bästa böcker”(スウェーデンの名作100撰)

    を発表しました。

    トップに挙がっているのは
    以前にこのメルマガでも触れたことのある
    ヴィルヘルム・ムーベリの作品、『移民』です。
    続いて、アストリッド・リンドグレーンの
    『長くつ下のピッピ』、『はるかな国の兄弟』と続くのですが…

    そのリストの7番目。

    そこに挙がっているのが
    本書『赤毛のオルムの冒険』(Röde Orm)です。
    
    前後にリンドグレーンの
    『エーミール』や『ミオよ、わたしのミオ』
    があるくらいですから
    スウェーデン国内での評価は非常に高いと
    言ってもいいのではないでしょうか。

    本書はヴァイキングの活躍を描いた歴史小説です。
    20世紀の作品なのに
    まるでサガの世界を味わっているかのような臨場感がたまりません。

    勿論、『アイスランドサガ』等で有名な谷口幸男さんの翻訳だから
    ということもあるのでしょうが…

    訳者自身も、「訳者あとがき」で書いています。

    “はなやかなヴァイキングの活動にいろどられた波瀾万丈の物語で、
     ストーリーの展開の巧みさ、
     エピソードの面白さに釣られて、
     読みだしたら最後、巻をおかせない。”

    本当に、読み始めたら止まりません。
    次々とページを捲らないことには、落ち着かないのです。
    初めて読んだ時には
    本を脇に置いた後など、続きが気になって仕方がありませんでした。

    そんな経験を、もう幾度味わったことでしょう。

    本書が、今では手に入らないことが
    多くの方々にとって、大きな損失に思えるほどです。

    谷口幸男さんは、こうも書いています。

    “ヴァイキング史の研究者でもうならせるようなシーンを随所に展開”

    “北欧の激動期の時代相を見事に描き切っている魅力”

    “さまざまな人物の性格を中世のサガのように、
     主に人物の言動を通じて浮き彫りにし、
     無類のリアリティをもたせることに作者は成功している”

    …もう、書き加えることが無いくらいの賛辞ですよね!

    北欧から、地中海。
    ロシア内陸地までを舞台とする壮大な冒険譚。

    本書は、こう締め括られています。

    “オルムとトーケのふたりは高齢にたっしたが、
     人生に退屈することはなかった。”

    その、決して退屈しない人生を
    ぜひぜひ、本書で味わってみてくださいね☆

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 ★・・・気になる新刊・・・★

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 『16歳。死ぬ前にしてみたいこと』
  (ジェニー・ダウンハム 著/代田 亜香子 訳/PHP研究所/9月発売)

    本書は今年2008年のブランフォード・ボウズ賞(BBA)を
    受賞した作品です。

    このBBAは、前年に出版された児童向け読み物の中で
    最も有望な英国在住の新人作家と、その編集者に贈られるもので
    チョコちょこお気に入りの『ライアルと5つの魔法の歌』で
    キャサリン・ロバーツも2000年に受賞しています。

    BBAのHPは、こちら → http://www.branfordboaseaward.org.uk/home.html

    現在は、本書“Before I Die”の受賞についての記事が
    掲載されています。
   
    余談ですが
    キャサリン・ロバーツが受賞した時、その編集者賞は
    Barry Cunningham(バリー・カニングハム)が受けました。
    カニングハムは現在、出版社を設立していますが
    そのHP( → http://www.doublecluck.com/about.php )
    にもあるように
    彼は『ハリー・ポッター』のJ.K.ローリングを見出したことでも
    知られています。

    
    そんなBBAを受賞した、この作品。
    訳者も、多くのYA小説の翻訳で知られる代田亜香子さんです。

    これはもう、手に取ってみなくてはいけませんね!

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 ★・・・今日のひとこと・・・★

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 『ゲーテ詩集』(高橋 健二 訳/新潮文庫)より

    愛の書

      書物の中のいとも奇しき書物は
      愛の書なり。
      われ、心してそを読みしに、
      喜びを語るページはまれにして、
      全巻これ悩みなり。
      一章は別離に占められ、
      再会の章は短く断片なり。
      憂いの巻は長々と記され、
      綿々として尽くるところを知らず。
      

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++

 ◆あとがき

    いよいよ“読書の秋”ですね!

    綺麗な包み紙や、お気に入りの布で
    ブックカバーを作ってみてはいかがでしょうか。

    自分の好きなデザインで
    自分の好きな本に合わせて
    しおりもまた、お好みで

    「手作り」の言葉にうきうきするのも
    また秋の魔法でしょうか。

    オススメは…『ブック&ノートカバー』(主婦の友社)です☆

    
    拙い文章ですが、最後まで読んでいただいて
    本当にありがとうございました。

    少しでもいいメルマガにしていけたら…そう願っていますので
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    それでは…

    これからも、皆さんがステキな本と出逢えますように…

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 『CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~』

    ○編集 ・ 発行  チョコちょこ

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2008年9月30日 (火)

CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~ No.7

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   ♪♪ CHOKO-CHOKO
           ~本の森からお手紙を~ ♪♪  No.7  2008.9.16

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    皆さんにとって、ステキな日々が続きますように…

 
    早稲の穂の一粒一粒に命が宿り
    金色に輝き始めていますね☆
    
    やがて食卓へと上る命の粒。
    大切に、大切に…
    
    

    夏の疲れが出る時期です。

    皆さんも無理をなさらずに…
    ステキな秋を味わってくださいね♪
    

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 ★・・・今日のお届けもの・・・★

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    今日お届けするのは、スピッツが運んでくれたお手紙です。

   
 『ヘスペルス』(ジャン・パウル 著/恒吉 法海 訳/九州大学出版会)

    この本のタイトルには続きがあります。
    
    “あるいは四十五の犬の郵便日”

    とっても不思議なタイトルですよね!

    …でも、不思議でも何でもないんです。
    実際に、この作品の物語部分は、犬が運んでくるのですから…

    それは、4月29日の夕暮れ時のこと。
    島の浜辺を散策している“私”のもとに
    かわいいスピッツが海を泳いでやってくるのです。
    その首輪に結ばれた瓢箪の中には
    一束のお手紙が入っていました。

    このお手紙こそが、第一章…
    「第一の犬の郵便日」の冒頭部分に当たるのです。

    つまり、作品そのものであるお手紙を
    “私”…聖ヨハネ島の鉱山局長ジャン・パウルは受け取り
    彼はそれを元に「一つの伝記」を綴り始めるのです。

    …といった箇所までは、頑張って本文を読まなくてはいけません(笑)

    ジャン・パウル自身が
    「序言、七つの願いそして決議」と題した序文の中で
    しかも第一の願いに挙げていることが

    “「犬の郵便日」という表題を第一章で説明し、
     釈明するまでは大目に見て欲しい”

    ということなのです。

    更に続けて、第二の願いでは
    
    “いつも章全体を読んで、中途半端に読まないこと”

    とも書いています。

    ですから、この「第一の犬の郵便日」の中の
    「序曲と秘密の指示」と題された箇所までは
    大目に見なくてはいけませんし
    無理をしてでも、最後まで読み続けなくていけません。

    内容が分からなくても、構わないのです。
    何しろ、お手紙を受け取っている“私”自身も
    まるで分かっていないのですから。

    大切なのは、とりあえず、「そこ」までは目を通すこと、です。

    もっとも、刊行当初から、この作品の通読は難しかったようですね。
    本書の解題によれば
    『ウンディーネ』の作者フケーが自伝でこう書いているそうです。

    “最初の数頁が<草臥れる>努力を強いて、
     それからやっとこの不思議な門への鍵を
     若干自由に出来るようになった”

    と。

    …それでも、この作品は読み手の心を捉えて放しません。

    お手紙の中に綴られている「時間」と
    それを書き写している“私”の「時間」が一致した瞬間を
    チョコちょこは、決して忘れないでしょう…    

    ジャン・パウルが第七の願いとして
    
    “手回し良く粗筋を印刷しないで、
     読者に一回きりしか体験出来ない
     若干の驚きを取っておいて欲しい”

    と書いているので、内容を抜き出して書くことはしませんが…

    …いいえ。到底、粗筋など書けないのです。

    ただただ、皆さんには
    機会があれば逃さずに、実際に読んでいただきたいのです。

    そうすれば、きっと、第一章で“私”が書いているように

    “読者は今ソファーに座っていて、
     最も美しい読書のホーラー達が彼の周りで踊り、
     彼の時打懐中時計を隠すー
     優美の女神達は彼に私の本を支え、
     彼に分冊を渡すー
     ミューズは頁をめくったり、
     すべてを朗読することすらするー”

    そんな幸せな《読書》を得ることが出来るでしょう……

    本書は、第35回(1998年度)日本翻訳文化賞を受賞しています。
    その時の、訳者へのインタビューがこちら
     → http://www.kyushu-u.ac.jp/magazine/kyudai-koho/No.4/interviw.htm

    でも、ジャン・パウ「ロ」となっているのが
    恥ずかしいですよね、九州大学さん(苦笑)

    でもでも、『ヘスペルス』が日本で読めること…

    そのことには、本当に、心から感謝しています☆

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 ★・・・気になる新刊・・・★

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 『ラークライズ』
  (フローラ・トンプソン 著/石田 英子 訳/朔北社/8月発売)

    もう既に、本屋さんには並んでいますね!
    表紙のクレイジーキルトがとってもステキな新刊です☆

   
    時代は19世紀の末。
    イギリスの小さな農村を舞台とした、一人の少女の物語です。

    ヴィクトリア朝時代の人々の暮らしが
    まるで歴史や民俗について書かれた本であるかのように
    克明に描かれています。

    そう言えば、表紙を飾るクレイジーキルトも
    この時代を代表するものでしたね。

    『ラークライズ』は、三部作の第1作目になるのだそうです。

    他の2作も、舞台となる場所をタイトルにしていて
    そのモデルとなった町や村の写真を
    翻訳者、石田英子さんのサイトで見ることが出来ます。
     → http://hideko-windfromtheeast.blogspot.com/
    (本書については LABELS の「Flora Thompson 翻訳」にあります)

    イギリスを知る上で
    ヴィクトリア朝時代の文化や習俗を欠かすことは出来ません。

    …いいえ。

    そんな堅苦しい理由からではなく…

    多くの人々の興味や関心を惹きながら
    それでもなお、尽きることの無い魅力を放ち続けているのが
    このヴィクトリア朝時代なのです。

    汲めども汲めども、溢れ続ける魅惑の泉…

    そんなヴィクトリア朝時代に興味を持たれている方は
    ぜひ、本書も手にしてみてくださいね!

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 ★・・・今日のひとこと・・・★

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 『夕あかりの国』
  (アストリッド・リンドグレーン 文
    /マリット・テルンクヴィスト 絵/石井 登志子 訳/徳間書店)より

     「ぼくは、どこへもいけないんです。
      足がわるいから」
      すると、リリョンクバストさんはちかづいてきて、
      ぼくの手をにぎった。
     「そんなこと、へいきだよ。
      夕あかりの国では、なんでもないんだ」
      
      ぼくたちは、まどもあけていないのに、すっとそとにでていた。
      まどのそとにたったまま、あたりをながめると、
      ストックホルムの町は、
      みわたすかぎり夕あかりにつつまれていた。
      ほのあかく、やわらかな、夕あかり。
      

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 ◆あとがき

    今年、初めて植えたスイフヨウ。
    「わたしはここよ!」と言わんばかりに
    素晴らしい勢いで大きくなってくれました。

    蕾がたくさん、ふくらみ始め…
    …でも、まだその八重の姿は見せてくれていません。

    咲き初める日が楽しみです☆
    

    一日だけのお花は儚いですが…
    だからこそ、なおさら愛おしく感じます。

    
    拙い文章ですが、最後まで読んでいただいて
    本当にありがとうございました。

    少しでもいいメルマガにしていけたら…そう願っていますので
    何かありましたら、お気軽にご連絡ください♪

    それでは…

    これからも、皆さんがステキな本と出逢えますように…

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 『CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~』

    ○編集 ・ 発行  チョコちょこ

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2008年9月 7日 (日)

CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~ No.6

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   ♪♪ CHOKO-CHOKO
           ~本の森からお手紙を~ ♪♪  No.6  2008.9.2

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    皆さんにとって、ステキな日々が続きますように…

 
    澄んだ青空を背に
    ツルハナナスが
    こぼれるように咲いてくれています☆
    
    ナス科のお花はとても可愛らしいですよね!
    
    紫と白の淡い色合いの花びらが
    とても優しくって…

    見ていると詩情が溢れてくる気がします。

    こんなに小さなお花にこそ
    ムーサは宿っているのかも知れませんね♪
    

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 ★・・・今日のお届けもの・・・★

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    今日お届けするのは、甘く、優しく、穏やかな恋のお話です。

   
 『美しき誘い』(シュトルム 作/國松 孝二 訳/岩波文庫)

    始まりは8月のある午後のことでした。
    風と上げ潮で、大きく波が飛沫をあげる
    荒れた海。

    泳ぎに来る二人の男。それは若い芸術家とその友人。
    そして、もう一人……

    “それは少女だった。
     いや、少女のつぼみにすぎなかった。”

    その彼女は、荒れ模様の海に飛び込み、そして…

    (波は)“つやつやとしたブロンドの美しい髪の毛を
     もてあそんでいた。
     かわいらしい二本の手は、
     なおもときおり、
     ゆらめく水晶をつかんでいたが、
     すでにこの手をも波はもてあそんでいた。”

    若い芸術家が、溺れる少女を助けようと海へ飛び込みます。

    そして、無事に腕に抱え上げ、戻ってくるのです。

    “そのとき泳ぎ手の姿が、
     飛沫をあげる波のなかから、
     ひろい胸のところまでうかびあがった。”

    “その両腕には、
     その胸には、
     わかい女の体がじっとだかれていた。
     女の豊満さからも子供の痩身からも、
     同じほどのへだたりを持った体だった。
     かつてそういうものがもしあったとすれば、
     それは宛然プスューヒェの像だった。”

    その姿に、彼の友人は呟きます。
  
    “まるで神々の時代だ!”

    と。

    ……………

    やがて、冬。
    朝日が部屋に差し込む頃。
    若い芸術家は、故郷に戻り、粘土の塊りに向かっていました。

    “不恰好な粘土のかたまりのなかから、
     きゃしゃな少女の頭があらわれた。
     すでに、
     閉じた目とかすかにひらいた弓形の小さな口とが見えてきた。”   
    
    ……………

    春が過ぎ、夏も半ば。
    首都でひらかれていた美術展覧会。
    そこに、老若全ての参観者の興味を惹き付ける彫刻がありました。
    それは…

    “葦の環かざりをつけた若い河神が、
     あでやかな少女の体を腕にかかえて、
     傾斜の急な河岸をあがってくるところだった。”    
  

        
    本書には、もう1篇『静かなる音楽家』が収められています。
    どちらもお気に入りですが
    この『美しき誘い』(原題:Psyche)は
    その詩的で、美しく澄んだイメージが
    はっきりと目の前に現れてくる点で
    シュトルム作品の中でも秀逸のものと言えるでしょう。

    上の概略には、実は最も肝心な点が記されていません。
    それが、救われた少女の心の中の複雑な機微です。

    少女は、自分を救ってくれた美しい青年に恋をして…
    同時に、自分の裸身を見られたことを恥らうのです。

    “あたしあのひとの名前を知りたくないのよ、どうしても!”
    “あのひと死んでくれたらよかったのに”
    “自分の命を! ほんとうに、自分の命を?”
    “二人とも! あたしたち二人とも!”
    “お母さんに絶対話しちゃいけない”
    “そのひと、あたしだってことわかったかしら”
    
    彼女は救われた日以来、二度と海で泳ぐことはなくなりました。

    …そして、首都での展覧会。

    “彼女は頭をふりむけ、二人の目と目がかちあった。”

    “プスューヒェ! いとしい可愛いプスューヒェ”

    “あなたが制作者であってくれて、ほんとによかったわ!”

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 ★・・・気になる新刊・・・★

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 『大日本字』(大日本タイポ組合 編/誠文堂新光社/8月発売)

    非常に個性的でユニークなタイポグラフィ集団があります。
    それが秀親さんと塚田哲也さんの2人によって
    1993年に結成された、大日本タイポ組合です。
    (タイポグラフィとは、簡単に言えば
     書体そのものや、文字の並べ方などを工夫して
     版を組んだり、表現したりする
     グラフィックデザイン、ページデザインのことです)

    大日本タイポ組合の作品は
    漢字やカタカナ、アルファベットを解体
    組み替えては新しい別の漢字やカタカナ、アルファベットに
    再構築する…そんな遊び心に富んだものばかり。

    いいえ、“絵”にすら変わるのです。
    それがコクヨとのコラボで誕生した商品『トイポグラフィ』です。
    この時のプレスリリースがこちら
     → http://www.kokuyo.co.jp/press/news/20070208-674.html

    「BIRD」が「鳥」になり、更には鳥の“絵”にまで変わる…
    そんな不思議で愉快な積み木。    

    本書はそんな大日本タイポ組合の初の作品集です。
    世に出ていないものも含め
    ほぼ全てのデザインを収録しているそうです。
    
    ちなみに、こんなサイトもありました。
     → http://www.adobe.com/jp/special/creativesuite/portal/users/typo_01.html

    アドビ商品のユーザー事例ですが
    大日本タイポ組合の作品や概要、彼らが制作したFlashムービーも
    見ることが出来ます。
    興味を持たれた方は、ぜひ見てみてくださいね!

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 ★・・・今日のひとこと・・・★

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 『ヒナギク野のマーティン・ピピン』
  (エリナー・ファージョン 作/石井 桃子 訳/岩波書店)より

      月よ、美しい月は、
      町が寝しずまるとき、
      銀色の光につつまれ、
      あなたにも、わたしにも見られず、
      丘をさまよいくだり、
      丘をさまよいくだり、
      海の上をわたってゆく。
      

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 ◆あとがき

    “秋”の色…

    シックなピンク色のシュウメイギクが
    さわさわと
    夕暮れの風に揺れています。

    
    拙い文章ですが、最後まで読んでいただいて
    本当にありがとうございました。

    少しでもいいメルマガにしていけたら…そう願っていますので
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    それでは…

    これからも、皆さんがステキな本と出逢えますように…

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 『CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~』

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2008年9月 6日 (土)

CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~ No.5

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   ♪♪ CHOKO-CHOKO
           ~本の森からお手紙を~ ♪♪  No.5  2008.8.19

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    皆さんにとって、ステキな日々が続きますように…

 
    夕立の後、お庭に出ていると
    赤とんぼがフワリと指先にとまってくれました☆
    
    とっても可愛くて…思わず微笑んでしまいます。
    

    まだまだ、暑い日が続きますが
    《自然》はそろそろ、秋支度なのかも知れませんね♪
    

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 ★・・・今日のお届けもの・・・★

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    今日お届けするのは、小妖精の切ない恋のお話です。

   
 『ノディエ幻想短篇集』(篠田 知和基 編訳/岩波文庫)

    本書には幾つかの短編が収録されていますが
    時が過ぎても忘れられないのは、その中の1つ
    『トリルビー アーガイルの小妖精』です。

    アーガイルは、衣服のチェック柄の名でも知られている
    スコットランドの地名ですね。
    作品の中には、他にもカトリン湖など
    スコットの『湖上の麗人』で舞台となった地名が出てきます。
    ノディエは本作品を出す1年前、1821年に
    このスコットランドまで、実際に旅をしました。

    『トリルビー』を著した1822年に
    アルスナル図書館の司書に任命されると
    ノディエは、その図書館の中に住み
    (蔵書癖のあった彼にとっては素晴らしい住まいでしょうね!)
    1824年には、毎週
    「ミューズ・フランセーズ」誌の王党派ロマン主義者たちに
    サロンを開放していました。

    ユゴーのそれに取って代わられるまで
    このノディエのセナークルは
    ロマン主義活動の母胎であったと言われています。

    そんなノディエが開拓したのが、夢幻と狂気の世界です。
    彼にとって、狂人とは共感すべき対象でした。

    本作品のタイトルにもなっている、主人公のトリルビーは
    Lutin(リュタン)と呼ばれる家つきの小さな妖精、小鬼です。

    他の地方ではフェ、或いはフォレとも呼ばれる存在の1種ですが
    本書の中では、同じことを二度繰り返して話す癖は見られません。
    この癖はジョルジュ・サンドの『フランス田園伝説集』(岩波文庫)
    の中で紹介されているものです。
    サンドはここで『ノルマンディーの(お話と)ふしぎな世界』の著者
    (アメリー・ボスケ)が物語る『恋する小鬼』の話を引いています。

    
    “「小鬼」は田舎の美人にほれてしまって、
     毎晩、彼女が火のそばで糸を紡ぐあいだ、
     暖炉の反対側の腰掛けにやってきて坐っていた。”

    トリルビーもそうでした。

    彼は褐色の髪のジャニー、ボーの海水湖の女船頭に惚れていたのです。
    夫の留守を見はからい
    ジャニーが炉辺で、うとうととまどろみ始めた時
    彼は姿を現し、思いのたけを囁くのです。

    
    “ジャニー!
     ぼくのきれいなジャニー!
     ぼくの心を魔法のようにとろけさせてくれるジャニー、
     不安も希望も、悩みもよろこびも、
     みんなあんたから出てくるんだ。
     この哀れなトリルビーをかわいそうだと思っておくれ、
     藁ぶき小屋のいたずら小鬼をちょっとは好きになっておくれ!”

    岩波文庫には、当時のよく知られた版画挿絵家
    トニー・ジョアノ(Tony Johannot)による絵が入っていますが…
    これらを見るたびに、胸が締め付けられます。

    哀れな、愛すべきトリルビー!
    お前は無邪気に愛を打ち明けていただけなのに……

    彼は、老僧によって家を追い出されてしまうのです。
    愛しいジャニーと、温かな炉端から。

    …その日から、ジャニーにとって
    夜は魅力のないものになってしまいました。    

    “あたしがあの人をどんなに好きだったか、
     神さまだけがご存じなんだわ!……”
 

    哀れなジャニー!
    夫に対する聖なる誓いと、トリルビーへの想いに引き裂かれて……

    …彼女は最期、自らの墓穴に身をおどらせるのです。
   

    でも、ノディエはこう締めくくっています。

    “愛するものをかちうるには、
     そして愛するもののために泣くのには、
     千年なんて、ほんのわずかのときなのだ!……”

    …と。

    
    “「あんたは忘れてしまうわ!……」
     「ぼくはなにひとつ忘れない!……」”

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 ★・・・気になる新刊・・・★

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 『影の歴史』
  (ヴィクトル・I.ストイキッツァ 著/岡田 温司・西田 兼 訳
                /平凡社/8月20日頃から書店発売予定)

    もともとは、確か、7月発売予定だったでしょうか。

    ここまで期待されているのですから
    これ以上、発売は遅れないですよね、平凡社さん(笑)
    
    

    《影》というものは
    どうしてこれほどまで、人の心を惹きつけるのでしょう…

    イデアを巡る、プラトンの洞窟の譬え…揺らめく影絵の世界や
    ムンクの『思春期』に描かれた、あまりにも物質的な《影》…

    そんな、絵画の中に描きこまれた《影》にまつわる
    壮大な歴史絵巻を展開してくれるのが本書です。

    オリジナルは1997年に出版された
    “A Short History of the Shadow”。
    訳書が328ページもあるのですから
    「小史」ではないと思うのですが…
    著者自身、語り切れていないと思ったものが
    多かったのかも知れませんね。

    本書についての詳細は
    平凡社のサイトよりも、こちらの方がいいでしょう(笑)
       → http://urag.exblog.jp/7386258/

    訳者の岡田 温司さんは西洋美術史の専門家です。
    今年に入ってからの出版は
    文庫化まで含めると本書で5冊目になります。

    …スゴイですね!

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 ★・・・今日のひとこと・・・★

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 『妖精詩集』(W.デ・ラ・メア 著/荒俣 宏 訳/ちくま文庫)より

    人 魚

      砂、砂。砂の丘。
       大地の緑もやさしさもないところに
      吹く風。
       草もなく 木もなく
       鳥もなく 蝶もなく、
      ただ丘だけ、砂の丘だけ、
       そして焼けつくような空。

      海、海。海の塚、
       がらんとして、暗くて、青い、
      海ぜんたいが
       休みなく照りはえる。
       花もなく、のびていく根もなく、
      ただ海の底と
       水面に浮く泡があるだけ。

      吹け、吹け、巻き貝を。
       そして、隠れた鐘の音の聞こえない
      海の魚は
       水のなかで ぴちぴち跳ねる。
      流れるような黄金の髪もなく
       波間をみつめる目もない、
      でも、暗い洞窟から
       遠くで吹いた貝の音が、かすかな鐘の音が聞こえる。
      

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 ◆あとがき

    純白のキキョウが、楚々とした姿で咲いてくれています。
    お星さまのような、神秘的な花姿…

    紫のキキョウも好きですが
    静寂に包まれて咲く
    仄かな灯りを点したかのような白いお花は
    毎朝、目にするたびに、心を洗い清めてくれる気がします…

    
    拙い文章ですが、最後まで読んでいただいて
    本当にありがとうございました。

    少しでもいいメルマガにしていけたら…そう願っていますので
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    それでは…

    これからも、皆さんがステキな本と出逢えますように…

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2008年9月 5日 (金)

CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~ No.4

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   ♪♪ CHOKO-CHOKO
           ~本の森からお手紙を~ ♪♪  No.4  2008.8.5

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    皆さんにとって、ステキな日々が続きますように…

 
    透けるような、優しい色合いのニチニチソウが
    お庭で元気に咲いてくれています☆
    
    愛らしい姿ですが
    真夏の強い日差しにも負けないくらいに、丈夫なお花。

    控え目の水遣りでも、本当によく咲いてくれます♪

    毎朝、目にするたびに
    心が喜びで満たされます…

    この夏だけのお客さまですが

    大切に、大切に…

    少しでも長く、その可愛い姿が見られますように……
    

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 ★・・・今日のお届けもの・・・★

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    今回お届けするのは、多くの悲しみを秘めた美しい頌歌です。

   
 『オシァン』(中村 徳三郎 訳/岩波文庫)

    本書は、かつて、スコットランドを中心に活躍したとされる
    フィンガル(或いはフィン)の息子の1人
    オシァン(或いはオシーン)が歌ったとされる古歌を
    ゲール語の本から翻訳したものです。

    『オシァン』と言えば
    18世紀にヨーロッパ全土を巻き込むほどの大きな反響を呼んだ
    ジェイムズ・マクファーソンによる英訳本がありますよね。
    『オシァン』と言えば、通常はこのマクファーソンによって
    まとめられたとされるものを指します。

    ただ、本書、岩波文庫版の翻訳に使われた直接の原書は
    マクファーソンによる英訳本ではありません。
    ですから“ゲール語原典から完訳”と書かれているのですが…

    この“原典”が微妙な立場にあります。

    なにしろ、本書「あとがき」を読んでみると
    その“原典”の内容が
    マクファーソンが英訳に使ったとされる
        古筆写本を元にして出された
        ロンドン・ハイランド協会からの出版物と
    殆ど同じものだとのことですから…

    やはり、この岩波文庫版『オシァン』もまた
    マクファーソンを取り巻く贋作疑惑からは逃れられないのです。

    本書の「あとがき」には、この『オシァン』が
    マクファーソンによって書かれた贋作か否かについての
    かなり詳細なレポートが書かれています。

      オシァンは実在しないから、その彼自身による歌もない。
      アイルランドがオリジナルで、スコットランドのものは偽物だ。

    などなど…歴史的、政治的背景があるとはいえ
    この『オシァン』を巡る話題は数多くありますね。

    マクファーソンが最初に出したものは、そのタイトルを
    『古歌の断章』と言います。
    これにはサブタイトルがありました。
    『スコットランド・ハイランド地方で収集、ゲール語から翻訳したもの』
        
    …では、比較の為に。
    「フィンランドの田舎やロシアのカレリア地方でも収集、口碑や歌を
     まとめ叙事詩としたもの」
    リョンロットが編纂し、出したそれを『カレワラ』と言います。

    でも、『カレワラ』は贋作かどうかなど、論じられていませんよね。
    ワイナモイネンが実在しないからといって
    彼が歌う、力ある言葉を否定する人はいません。
    また、翻訳は恐らく殆ど無かったでしょうが
    それでもばらばらだったものを連絡させるために
    “編纂”はしています。

    つまり、マクファーソンが為したものの中で
    翻訳の程度…所謂「翻案」の度合いは問題となるでしょうが
    それを「贋作」という言葉で断じることは
    あまりにも乱暴だと思うのです。

    この物悲しくも、高貴で美しい言の葉の連なりを
    素直に受け止め、味わうこと…
    それが芸術や文化に対する、本来の姿勢であり
    様々な思惑で弄ぶことなどは、言語道断だと思います。

    さて。

    話は変わりますが
    このマクファーソンが『古歌の断章』を出したのは
    彼が24歳の時でした。
    そして、この『オシァン』のドイツ語訳を目にして心酔し
    22,3歳でその一部について自ら翻訳まで試みたのがゲーテです。
    彼の作品『若きヴェルテルの悩み』では
    この『オシァン』がとても重要な鍵となっています。

    …ところが。
    ゲーテが引用している『オシァン』が
    どの部分になるのか、実はよく分かりません
    『オシァン』の雰囲気を活かした創作なのでは…
    そう思ってしまうほどです。

    例えば『若きヴェルテルの悩み』第二巻の『十月十二日』で

    “私の心のなかで、
     オシアンがホーマーをおしのけてしまった。”   
        
    と書かれた後に続く引用は、“四つの墓石”とあることから
    『フィンガル 第一の歌』の中のカーバッドとムールンや
    『フィンガル 第五の歌』の中のラーヴ・ジェラクとゲラホスの
    エピソードを元にしているようにも思えますが
    まるで違う文章になっています。
    (或いは、ヴェルテルが想像した、後日談のようにも読めます)
    
    歌劇「ウェルテル」にもある
    「春風よ、なぜ私を目覚めさせるのか」は
    『若きヴェルテルの悩み』の中でも、最も大切な場面における
    『オシァンの歌』となっていますが…
    …これも、何処からの引用なのでしょう?(笑)

    岩波文庫『若きウェルテルの悩み』の注では
    
    “老吟遊詩人ベラソンが死の前に歌った歌の一節”

    とあるのですが…???

    1768年に出たとされる、ドイツ語訳を見れば分かるのでしょうか…

    参考までに、この“翻訳”部分の原文を下に引用してみます。
    (一部、文字化けするかも知れませんが…)
    このことについてご存知の方は、ぜひぜひご教示ください!

       Warum weckst du mich,Frühlingsluft? Du buhlst und
          sprichst:Ich betaue mit Tropfen des Himmels! Aber die
          Zeit meines Welkens ist nahe,nahe der Sturm,der meine
          Blätter herabstört! Morgen wird der Wanderer kommen,
          kommen der mich sah in meiner Schönheit,ringsum wird
          sein Auge im Felde mich suchen und wird mich nicht
          finden.-

    …本当に、『オシァン』は不思議な謎に取り巻かれた作品です☆

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 ★・・・気になる新刊・・・★

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 『この世のときを』
  (ヴィルヘルム・ムーベリ 著/山下泰文 訳/北星堂書店/7月発売)

    北星堂書店のHP(http://www.hokuseido.com/)によれば
    北欧文学コレクション、第2弾!! だそうです。
    “第1弾”の文字は無かったと思うので
    今後も続くのかどうかは分かりませんが…(笑)

    また、同じHPにあるように
    本書の作者が“リンドグレーンと並ぶ”かどうかは…
    2人の作品の性格が異なるので、なかなか言えないでしょう。
    ですが、ムーベリ(Vilhelm Moberg)が
    英訳もされている『移民』4部作で国民的な作家になったとは
    言えるかも知れません。    

    本書は、そんなムーベリの作品の、初の日本語訳になります。
    残念ながら『移民』4部作ではありませんが
    同じく移民をそのテーマに扱った作品です。

    南カリフォルニア・ラグナビーチでの

    “日常”と

    祖国スウェーデン・スモーランド地方の

    “回想”を

    織り交ぜながら
    初老の移民、アルバートが語る自らの人生……

    “私の人生は故郷を捨てるに値したのだろうか

     一度限りの人生を大切にしてきただろうか”

    …誰もが、幾度も問い直す言葉ですね……

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 ★・・・今日のひとこと・・・★

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 『青い花』(ノヴァーリス 作/青山隆夫 訳/岩波文庫)より

      歴史家たるもの、
      当然詩人でもなければならぬと思われます。
      じつに詩人だけが、
      さまざまの出来事をたくみに結びつける術を心得ているのですから。
      物語や寓話のなかにある、
      人生の神秘にみちた精神を察知させる
      詩人の繊細な感覚にふと気がついて、
      わたしはひそかに悦びとしたものでした。
      詩人の童話のほうが、
      学者の年代記よりはるかに多くの真実をふくんでいる。
      

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 ◆あとがき

    お庭には、アメリカフヨウも咲いてくれています♪
    真っ白い花びらに、赤い芯。

    夏の香りがする
    とてもトロピカルなお顔立ち☆

    次から次に咲いてくれる

    大きな大きな、一日だけのお花……

    
    拙い文章ですが、最後まで読んでいただいて
    本当にありがとうございました。

    少しでもいいメルマガにしていけたら…そう願っていますので
    何かありましたら、お気軽にご連絡ください♪

    それでは…

    これからも、皆さんがステキな本と出逢えますように…

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 『CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~』

    ○編集 ・ 発行  チョコちょこ

    ○メインブログ  『チョコちょこ読書雑記』
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2008年9月 4日 (木)

CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~ No.3

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   ♪♪ CHOKO-CHOKO
           ~本の森からお手紙を~ ♪♪  No.3  2008.7.22

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    皆さんにとって、ステキな日々が続きますように…

 
    美しい景色を持ちましょう
    心を優しくしてくれる
    息を飲むほどに美しい景色を

    街灯も無いのに、あまりに明るい夜の空

    見上げてみれば…

    満天に広がる、眩いばかりの星の瞬きと
    そこから零れ落ちたかのような、美しく舞う蛍の光…

    …幼い頃の夏の思い出
   
    
    美しい景色を持ちましょう
    心を優しくしてくれる
    息を飲むほどに美しい景色を…

    それらの思い出は

    きっと

    その人を幸せにしてくれるから……

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 ★・・・今日のお届けもの・・・★

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    今回お届けするのは、4つの思い出が詰まった本です。

    
 『アーモンドの樹』(ウォルター・デ・ラ・メア 著/脇 明子 訳/牧神社)

    3巻出されていた『ウォルター・デ・ラ・メア作品集』の第2巻。
    随分と古い本です…1976年の出版になっていますね。

    中には、4つの短いお話が詰め込まれています。

     『アーモンドの樹』
     『鉢』
     『姫君』
     『はじまり』

    今では作家としてよく知られている、橋本 治さんの
    幻想的で味わい深い挿絵も印象的な本書。
    その中を開くと、挿絵も含めて、茶色く色の付いた文字が
    乳色の紙の上に優しく目を引き寄せてくれます。

    W・デ・ラ・メアが児童文学に与えた影響はよく分かっていますし
    本書も子どもが感じる哀しみや喜び、愚かさといった心の機微を
    描いてはいるのですが…

    それでも、やはり本書は、大人が読んで想いを馳せる作品だと
    チョコちょこは思っています。

      大事な大事な…引き出しの奥に仕舞い込まれた宝箱。
      その更に奥に秘められた、小さな小さなお話たち……

    そんな風に思うのは、収められている4作品が
    いずれも“思い出”を語るスタイルになっているからでしょうか。

    …それとも、ただの個人的な郷愁のためでしょうか…

    “この悲しい、皮肉でいっぱいの世のなかにあって、
     およそなにか子供のころの思い出を、
     宝物のように大事にしまっていないという人がいるだろうか。”

    中の1篇、『姫君』の冒頭はこんな風に始まっています。

    “それがどんなものであるかは、
     たいしたことではないのだ。
     われわれはたぶんもう三十年も、四十年も、六十年も昔に
     消えてしまった小さな火で、年老いた両手を暖めつづける。”

    ……たとえ、普段は思い出したりしなくても
    誰しもの心の奥深くに
    《過去》は存在し、積み重なり、根を張り…

    そして時折、疼くのです……

    同じ『姫君』の中には、こうも書かれています。

    “ときが行なう埋葬の手段は墓場だけではないということを、
     ぼくは学ぶ運命にあった……”

    えぇ…埋葬には、死には、幽霊には
    2つの種類があるのです。

    1つは木の実の“核”となること。
    そしてもう1つは…この姫君のように“殻”となること…

    でも、“殻”であっても、その表面に《過去》は刻まれていきます。
    今もまだ、刻み続けられているのです。

    それもやはり、子どもの頃の思い出と共に
    きっと、年老いた両手を暖めてくれることでしょう…

      大事な大事な…引き出しの奥に仕舞い込まれた宝箱。
      その更に奥に秘められた、小さな小さなお話たち……

    その1つを取り出して、今日はそっと読んでみませんか……?

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 ★・・・気になる新刊・・・★

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 『探偵奇譚 呉田博士【完全版】』
  (三津木春影 著/末國善己 編/作品社/6月発売)

    著者の名前は“しゅんえい”と読みます。
    作品社のHPにも書かれているように
    名前は知っていても、実際にその作品を読んだことのある人は少ない…
    そんな作家の一人でしょうね。

    彼の代表作が、本書のタイトルに出ている
    法医学博士で名探偵の呉田秀雄シリーズです。

    このシリーズは一部ホームズものを含みますが
    大半はイギリスの作家リチャード・オースティン・フリーマンの
    ソーンダイク博士ものの翻案です。

    翻案…その意味するところが曖昧なので
    あまり好きな言葉ではありませんが
    原作を元にしながら改作することを言います。

    つまり、この作品では
    その舞台がすっかり日本に置き換えられているのです。
    初めて呉田博士が登場したのが明治の末期ですから…
    これは仕方が無いことでしょうね。

    横溝正史も愛読していた作家
    三津木春影の名義で単行本が刊行されるのは
    作品社によればおよそ80年ぶりだそうです。

    出版部数も限定1000部。
    

    …この「限定」といった言葉も併せて
    とっても魅力的な新刊です(笑)

    なお、作品社による詳細な本書の紹介はこちらです。
      → https://www.tssplaza.co.jp/sakuhinsha/book/nihon-bun/tanpin/21974.htm

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 ★・・・今日のひとこと・・・★

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 『みずうみにきえた村』
  (ジェーン・ヨーレン 文/バーバラ・クーニー 絵/ほるぷ出版)より

      夏の夜はよくにわにでて、
      ナンシー・ヴォーンと
      カエデの木の下でねむりました。
      列車がウサギ街道ぞいに
      とまったり、発車したりしながらはしっていき、やがて
      汽笛が長く尾をひいて、
      夜のやみにすいこまれていくのをきいていました。
      列車の汽笛におどろいたフクロウが、
      キーキーなきながら、
      とまっていた大きなニレノキからにげていきました。
      木の下によこになってみあげると、
      黒いかげになってうでをひろげているえだのあいだで、
      ホタルが、チカチカひかったり、
      きえたりしているのがみえました。      

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 ◆あとがき

    スイカが美味しい季節…

    そろそろ、夏本番ですね!

    以前には、よく夏になると信州へ出かけていました。

    ゆったりとした緑の山並み
    遠くに望む白樺の森…

    降り注ぐ陽射しがキラキラと明るく
    何もかもが澄み切って見えました。

    …また、信州に行きたいな♪    

    
    拙い文章ですが、最後まで読んでいただいて
    本当にありがとうございました。

    少しでもいいメルマガにしていけたら…そう願っていますので
    何かありましたら、お気軽にご連絡ください♪

    それでは…

    これからも、皆さんがステキな本と出逢えますように…

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 『CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~』

    ○編集 ・ 発行  チョコちょこ

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2008年9月 3日 (水)

CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~ No.2

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   ♪♪ CHOKO-CHOKO
           ~本の森からお手紙を~ ♪♪  No.2  2008.7.8

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    皆さんにとって、ステキな日々が続きますように…

 
    雨は、色々なことを思い出させてくれますね…

    軒下で雨宿りをする小鳥たち。
    でんでんむしの歌。
    幼い頃、初めて見た大きな虹。
    ギリシア語で「水の器」を意味する、アジサイ(Hydrangea)のお花。    

    そして、雲の上に隠れているお日さまやお月さまのことも。

    
    雨は、山に、大地に、草木に、田畑に潤いを与えてくれます。

    雨水のように胸に染み渡り、心に潤いを与えてくれるような作品を…
    これからも、少しでも、紹介していければと思っています☆

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 ★・・・今日のお届けもの・・・★

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    今回お届けするのは、18世紀からの110通もの《お手紙》です。

    
 『セルボーンの博物誌』(ギルバート・ホワイト 著/西谷 退三 訳/八坂書房)

    高知県の佐川町立青山文庫に「西谷文庫」と呼ばれる蔵書があります。
    昨年、西谷 退三さん(本名は竹村 源兵衛)の没後50年を機に
    その文庫の目録が作成されました。
    彼が故郷、佐川町西谷の寓居に隠棲したのは昭和8年、48歳の時。
    「あとがき」を書いた森下 雨村さん(『新青年』の初代編集長として
    探偵小説を日本に広めた方ですね)によれば、そこは

    “東西を山に挾まれた小さい谷間の谿流にそうた閑静な住宅”

    だったそうです。

    …そこはきっと、セルボーンを彷彿とさせる場所だったのでしょう。

    本書は、イギリスはハンプシャー州内にある小さな村
    セルボーンにおける様々な自然、動植物についての博物誌です。

    「博物誌」とはありますが、もともと《お手紙》だったので
    非常に読みやすく、簡潔で、その文面には親しみすら感じさせます。

    …そうですね。とても親しみを感じるのです。

    作者のホワイトは、18世紀に見聞きした動物や鳥たちについて
    書いているのですが…
    その《お手紙》は、二百数十年の時間を経て
    現在の読み手に届けられています。

    でも…そこに、古さは感じられないのです。

    そこには、過ぎ行く時の流れによる、断絶を見ることが出来ません。

    確かに、書かれている内容には「博物誌」としてみれば不十分で
    後に正確ではなかったと分かっているものもあります。

    でも、読んでいても、そんなことは気になりません。

    それは…そこに「ギルバート・ホワイト」という
    かつて、確かにセルボーンで暮らし
    その地を愛し、その地の“自然”を生涯の伴侶とした
    素朴な人柄の一個人を見るからでしょうか。

    だから、タイトルに「博物誌」とあるものの
    本書はそれだけでは終わらないのでしょう。

    読み手は、間違いなく、彼からの《お手紙》を受け取るのです。

    ホワイトからその《お手紙》を受け取った読み手は
    彼を身近に感じ、深い親しみを覚え
    彼の言葉から心地好い響きと静かな想いを得るのです。
    

    “私のこの通信も随分長くなり、
     あなたも忍耐強くお読み下さったことですから、
     この辺であなたにも年来の博物学にもお暇を申し上げたいと存じます。

     終わりに私は、
     私の心からの恭順と尊敬を捧げてこの筆をおきます。”

    本書は、こんな言葉で終わっています。

    でも、読み手は決して終わらせません。
    何度も何度も、読み返すのです。

    訳者は「まえがき」の最後で、ジョン・バローズの言葉を
    幾つか引用していますが、次はその中の一つです。

    
    “私は、
     秋の寒い日がきて、
     書斎の囲炉裏に初めて焚火をするとき、
     この書を書架から取りだすのが好きである。”

    …本書は、本当にこんな雰囲気を味わえる…味わいながら読むものです。

    八坂書房から出ている本書には、様々な版から集めた綺麗な図版も
    たくさん入っています。

    その挿絵をも、また愛でながら…

    どうぞ、届けられる優しい語らいに、耳を傾けてみてくださいね。

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 ★・・・気になる新刊・・・★

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 『親愛なるブリードさま』
  (ジョアンヌ・オッペンハイム 著/今村 亮 訳/柏書房/6月発売)

    本書の副題にはこうあります。

    “強制収容された日系二世とアメリカ人図書館司書の物語”
    
    と。

    
    戦時下、強制収容されることになった日系人の幼い子ども達を
    駅まで見送りに来た一人の図書館員がいました。

    それが、クララ・ブリードさんです。

    当時、彼女はサンディエゴ市立図書館の児童室担当司書でした。

    クララさんは

    “私にこのカードを送りなさいね!
     あなた達が何をしているのか知らせるのよ!”

    そう言いながら、子ども達にハガキを渡したそうです。
    

    そして、多くの子ども達が、クララさんにお手紙を書き
    クララさんもまた、多くの物資を送り届けていました。

    子ども達からのお手紙は250通にも及びます。

    図書館を舞台にした、戦時下での交流。

    彼女はそんな日系人への支援を、生涯特別視することはなく
    そのため積極的に語ることもなかったようですね。

    本書の内容については、出版している柏書房に詳しいので
    興味を持たれた方は、こちらをどうぞ。
      → http://www.kashiwashobo.co.jp/cgi-bin/bookisbn.cgi?cmd=d&isbn=978-4-7601-3388-8&backlist=1    

    また、サンディエゴ日系米人歴史協会の当時理事長だった
    ベン・S・セガワさんの2003年のインタビューがこちらにあり
    そこでもクララさんとのエピソードが語られています。
    (上記のハガキのエピソードは、ここからの引用です)
      → http://www.sandiegoyuyu.com/content/view/570/342/

    クララさんは1991年にボストンで開かれた被収容者リユニオンで
    こう言ったそうです。

    “ベン、あなた達はここに沢山の歴史を刻んできたわ…。
     歴史協会を発足させて、人々にその足跡を見せてあげるべきよ!”

    それがサンディエゴ日系米人歴史協会(JAHSSD)設立のきっかけ
    になったと、このインタビューには書かれています。

    ちなみにJAHSSDのHPはこちらです。
      → http://www.jahssd.org/index.html

    暑くなるこの季節、戦争に思いを馳せる機会も増えることでしょう。

    そんな折、こんな図書館司書がアメリカにいたことを
    少しでも思い出していただければ…

    …そんなことを願う、今回の新刊でした☆

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 ★・・・今日のひとこと・・・★

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 『たいせつなこと』
  (マーガレット・ワイズ・ブラウン さく/レナード・ワイスガード え
   /フレーベル館)より

    あなたは あなた

      あかちゃんだった あなたは
      からだと こころを ふくらませ
      ちいさな いちにんまえに なりました
    
      そして さらに
      あらゆることを あじわって
      おおきな おとこのひとや おんなのひとに
      なるのでしょう

      でも あなたに とって
      たいせつなのは

      あなたが
      あなたで
      あること

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 ◆あとがき

    雨足が弱まる頃…

    まるで桜貝のような、パールピンクのカワイイ百合のお花が
    ふんわりと揺れていました。

    透き通るような花びらの一つ一つから
    海の小波やカモメの声が聞こえてきそうな…
    そんな、桜貝の優しい色を映した百合のお花。

    …ふと、茂市 久美子さんの『はまゆり写真機店』(教育画劇)を
    思い出してしまいましたが……

    それはまた、別の機会に☆

    
    拙い文章ですが、最後まで読んでいただいて
    本当にありがとうございました。

    少しでもいいメルマガにしていけたら…そう願っていますので
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    それでは…

    これからも、皆さんがステキな本と出逢えますように…

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 『CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~』

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CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~ No.1

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   ♪♪ CHOKO-CHOKO
           ~本の森からお手紙を~ ♪♪  No.1  2008.6.24

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    皆さんにとって、ステキな日々が続きますように…

 ◆はじめに
 
    創刊準備の為のNo.0は、送信されずにバックナンバーになりますので
    改めて「はじめまして」になりますね☆

    はじめまして、「チョコちょこ」といいます。

    自分でも驚いていますが
    とうとう、こうしてメルマガまで発行することになりました(笑)

    ブログにも書いているような、本についてのあれこれを
    もっとコンパクトに、もっと気軽な形で
    隔週のペースでこれから皆さんにお届けできれば…そう思っています。

    メルマガについては分からないことばかりなのですが
    少しずつ、少しずつ…
    どうぞ、気長に見守ってくださいね!

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 ★・・・今日のお届けもの・・・★

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    今回お届けするのは、中国の不思議なお話を集めたものです。

    
 『聊斎志異 上・下』(蒲 松齢/平凡社「奇書シリーズ 6」)

    普段はヨーロッパの文学を読むことが多いのですが
    時に、中国やアジアへと興味が移ることがあります。

    厳密な意味での中国文学でなくても
    その世界観や雰囲気を味わいたい…そんな気分になるのです。

    今も、そうでしょうか。

    今回のきっかけは、平凡社ライブラリーとして先日出版された
    『閲微草堂筆記 上・下』でしょうね。
    これは、本書『聊斎志異』に倣った類書の一つです。
    また、その隣には(日本のファンタジーなのですが)
    仁木 英之さんの『僕僕先生』(新潮社)も並んでいます。

    そして勿論、擦り切れてカバーの端が破れてしまった本書…
    奇書シリーズの『聊斎志異』もすぐ傍に積んであります。

    『閲微草堂筆記』を始めとする、類書も今迄に幾つか読みましたが
    この本を超えるものはありませんでしたね。
    
    
    作者の松齢が本書を書いたのは、30歳代…

    何度も郷試に落ち、その都度、味わった虚無感や失望、憤りを籠めて
    書き上げた《孤憤》の書…それが『聊斎志異』です。

    彼自身、序文に当たる「聊斎自誌」でこう書いています。
    
    “ああ、霜に驚く冬の雀は
     樹を抱いても温もることができない。
     月に向かって泣く秋の虫は、
     欄にすりよって自分の身を温めようとする。
     私を知ってくれるものは、
     多分あの「青林墨塞」の間にいるものたちではあるまいか”

    自分を分かってくれるのは、鬼や狐だけだろう…

    そのことを、彼自身も“悲しむにたりよう”と書いているのです。

    そして、集められ、生まれた様々な不思議話。

    本書に、他の追随を許さないだけの重みや深みがあるのも
    松齢に《孤憤》と書き切るだけの想いと決意があったからでしょう。

    松齢は志異の書を著し、その作品に自らを重ね…

    …そして、確かに、それだけで終わってしまったのかも知れません。
    そうすることしかできなかったこと…それは哀しむべきことなのかも
    知れません。

    でも、本書の中の幽鬼は、狐は、松齢の意を受け、弁を代わり
    後の世の、多くの読者に数多のことを伝え続けているのです。

    そんな作品を「逃避」や「はけ口」といった言葉だけで
    終わらせることはできないでしょう。

    下巻のあとがきで、訳者の一人常石 茂さんが書いています。

    “本書では、
     蕩児は蕩児なりに、悍妻は悍妻なりに、
     幽鬼は幽鬼なりに、妖異は妖異なりに、
     自身ではどうしようもなく、
     つたない性のままに運命の軌跡を描いてゆく。
     それはおそらく、
     蒲松齢の心そのものであったろう。
     そこに本書の美しさが生じ、
     訳出して楽しかった安らぎがあったのだ。”

    …えぇ、美しいのです。

    《孤憤》であることすら、美しい……

    そう思います。

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 ★・・・気になる新刊・・・★

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 『偉大なワンドゥードル最後の一匹』
  (ジュリー・アンドリュース 作/青柳 祐美子 訳/小学館/6月12日発売)

    同じタイトルの本が、かつて、30年近くも前にTBSブリタニカから
    岩谷 時子さんの訳で出版されていました。

    作者のジュリー・アンドリュースは、あのステキなミュージカル映画
    『メリー・ポピンズ』や『サウンド・オブ・ミュージック』の主演女優
    その人です。

    長い間、絶版になっていましたが
    今回、小学館から新しく訳し直されて発刊されました。

    この作品の復刊を望む声は、多かったようですね。

    でも、期待が高い復刊に応えることほど、難しいものはありません。
    
    挿絵が一枚も無い本。

    想像力だけが頼りの本書において、言葉は非常に重要なものになります。

    脚本家による新訳は…好みが分かれるかも知れませんね。

        

    手にすることが嬉しいような、怖いような…

    …そんな新刊です☆

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 ★・・・今日のひとこと・・・★

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 『はなのこどもたち』(イーダ・ボハッタ/童心社)より

    かぎのはな

      だれだって しあわせの ちいさなかぎがほしい
      そして
      そのかぎが けんりょくや めいせいや
      とみに あるとおもっている
      けれど
      おおきいものばかり
      みつめていると
      かぎに きづかずに
      ふんづけて いってしまうかもしれない
      しあわせの かぎは
      いちばんちいさいものの
      なかにあるから

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 ◆あとがき

    クチナシのお花が、たくさん咲いてくれています♪

    まるで、懐かしい古びたタンスを開いたような…
    たっぷりとした優しさに包まれているような…

    そんな、なんとも言えない甘い香りを漂わせてくれています。

    八重咲きのような華やかさはありませんが
    静かな悦びを与えてくれる、白い一重のクチナシです☆

    
    拙い文章ですが、最後まで読んでいただいて
    本当にありがとうございました。

    少しでもいいメルマガにしていけたら…そう願っていますので
    何かありましたら、お気軽にご連絡ください♪

    それでは…

    これからも、皆さんがステキな本と出逢えますように…

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 『CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~』

    ○編集 ・ 発行  チョコちょこ

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2008年9月 2日 (火)

CHOKO-CHOKO ~本の森からお手紙を~ No.0

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   ♪♪ CHOKO-CHOKO
           ~本の森からお手紙を~ ♪♪  No.0   2008.6

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    皆さんにとって、ステキな日々が続きますように…

 ◆はじめに
 
    はじめまして、チョコちょこといいます。
    とうとうメルマガまで発行することになりました(笑)
    本についてのあれこれを
    隔週のペースで皆さんにお届けできれば…そう思っています。

    分からないことばかりですが、少しずつ、少しずつ…
    気長に見守ってくださいね☆

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 ★・・・今日のお届けもの・・・★

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    一番最初にお届けするものは…やっぱり、この本になるでしょうね。

    
 『石さまざま 上・下』(アーダルベルト・シュティフター/松籟社)

    シュティフター・コレクションの第1巻と第2巻になります。

    先月の末には、同じコレクションの第3巻が出ましたね。
    タイトルは『森ゆく人』。
    実は、松籟社のHP(http://shoraisha.com)によれば、
    続けて第4巻も予定されています。
    タイトルはまだ仮題ですが『書き込みのある樅の木』です。
    シュティフターのファンにとっては嬉しいお知らせばかりですね!

    この本の紙の色も好きです☆
    見返しの緑も、シュティフターの作品にピッタリ。
    
    『石さまざま』には6つの短篇が収められているのですが
    今日は大好きな序文にだけ触れてみたいと思います。

    ここには、彼のあらゆる作品に繋がる想いが込められています。

    シュティフターは書いています。

    “私が偉大だとみなすのは、
     大気の流れ、
     水のせせらぎ、
     穀物の成長、
     海のうねり、
     大地の緑、
     空の輝き、
     星のまたたきなどである。”

    対して、雷雨や稲妻、嵐、火山、地震などは偉大でなくむしろ小さいものだ
    と彼は書きます。
    それらはただ、より高次な法則が及ぼした“作用”にすぎないと。

    彼は、内的な自然、即ち人間の心についても同じだと説きます。

    “公正、素朴、克己、分別、自分の領域での立派な働き、美への感嘆。
     そういったものに満ちた人生が、
     晴れやかで落ち着いた死をもって終わるとき、
     私はそれを偉大なものと見なす。”

    そうした“小さいもの”…小さいと思われているものにこそ

    “人間を導きうるような穏やかな法則”

    が秘められているのだと。

    シュティフターの作品は、たとえ長編であっても、この“小さいもの”に
    溢れています。
    そこに描かれているものは“穏やかな法則”そのもの…
    読み手は、それらを探し、その法則に触れ、自己を再認識し
    世界をもまた、再び見つめなおすのです…

    …それが、シュティフターの作品が持つ力の一つだと思っています。

    あまり知られてはいない、オーストリアの作家シュティフター。

    松籟社の帯には、こう書かれています。

    “この石を、手にとってみてください”

    と…

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 ★・・・気になる新刊・・・★

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 『アンのゆりかご』(村岡 恵理/マガジンハウス/6月5日発売)

    サブタイトルには、こうあります。

    “村岡花子の生涯”

    と。
   

    今年、2008年は『赤毛のアン』の原作が発表されてから
    100周年になりますね♪
    そしてまた、日本人の多くが、彼女、村岡花子さんの翻訳に触れて
    この『赤毛のアン』のファンになったのではないでしょうか。

    本書は、その村岡花子さんの評伝になります。

    著者の村岡恵理さんは、村岡花子さんのお孫さんの一人。
    今、村岡花子さんの書斎は、著者を含む方々によって保存されています。
    その「赤毛のアン記念館・村岡花子文庫」のHPがこちら
       → http://club.pep.ne.jp/~r.miki/index_j.htm

    今ではもう、村岡花子さんの翻訳を古いと感じる方も多いでしょう。

    でも、彼女の翻訳に慣れ親しんだ者にとっては
    読むたびに懐かしく、心が安らぐものなのです。

    彼女がどんな想いを込めて訳し続けたのか…

    それを本書は教えてくれるかも知れません。

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 ★・・・今日のひとこと・・・★

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 『プラテーロとわたし』(J.R.ヒメーネス/岩波文庫)より

    50 道ばたの花

      プラテーロよ、
      道ばたのこの花の、
      なんと清らかでなんと美しいこと!
      そのそばを、
      あらゆる生き物の群れが通りすぎる―牛、山羊、子馬、人びと―
      だけどこの花は、
      こんなにやさしくこんなにかよわいのに、
      どんな汚れにも染まらないで、
      紅紫の優雅な姿を、
      ひっそりした土手の上に、
      しゃんとさせたままだ。
                           ―(以下、略)―

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 ◆あとがき

    ふとした折に、紫陽花のお花に逢いたくなるこの季節。

    四季の楽しみがあることは「時の流れを感じることよ」…

    …そんな小さな声が、幾つも聞こえてくるようです。

    拙い文章を最後まで読んでいただいて
    本当にありがとうございました。

    少しでもいいメルマガにしていけたらと考えていますので
    お気軽にご連絡ください♪

    それでは…

    これからも、皆さんがステキな本と出逢えますように…

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